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女神様の私情 - 特別な転生 -

初めまして、水無月カオルです。

小説を書くのはこれが初めてですが、続けていけたらと思います。


では、始めます。

第1章 女神様の私情 - 特別な転生 -


ep.1 『日光!日光!×2』



「焼けるぅ…ッ!は、肌が焼けるぅぅぅ~~……」


照り付ける太陽が、倒れていたひとりの少女を焦がしながら優しく起こす。


「嫌だッ!熱いよー!何で?どうして?ただの日光だよね?お日様だよね?」


日射しに優しく起こされ、目覚めた少女は顔を手で覆い、お日様に疑問を投げかけながら、辺りを見回し何かを探し続ける。


「私の傘どこ!いつも差してる真っ白な日傘は?…あれ?…ない!……見つからないよー!」


それよりも……


「ここは何処なのよー!」


見渡す限り、草原とゴツゴツした岩や、木がポツポツ生えている風景だけ……


ジューーー(ニッコー)ジューーー(ニッコー)!×2」


「あっつ!あっついッ!と、とりあえずあの木陰へ!」


少女は目の前に見える木陰へ足早に向かうが、歩幅が普段より短く感じる。疑問を抱く間にも照り付ける太陽が容赦なく少女を襲う!


(くぅ~!……あ………熱い…………し、しぬぅ~!近くに…ある木が……とても………遠く感じるぅ!)


「……ふぅ~~~」


息を切らせながら木陰へ辿り着き、深い溜め息を着きながら、背中に木を擦りつけるように座る。


(いたいッ!ヒリヒリした身体が熱い、…痛い………ナニコレ!)


ユキは疑問に思い腕を見ると、何とも痛々しい症状になっていた。


「えっ?肌から煙りが出て火傷になってる……」


訳がわからず頭がはてなマークになる。


「いつもは少し赤くなるだけなのに、どうしてこんな短時間で?」


思考を巡らせるが、じわじわと肌の焼ける痛みが少女を襲い、眼から涙を沸き上がらせ思考を鈍らせる。


(泣いちゃダメ!我慢するの!これくらいの痛み大丈夫!……耐えられるって、……あの時だって耐えたんだから!)


眼を擦り、涙を堪え自分に言い聞かせ、少女は痛みを紛らわせる為に、何か他の事を考えようと首を動かし辺りを見回す。すると、もたれていた木と頭に付いている硬い何かが当たった感触があり、少女は思わず手を伸ばし頭を触る。


頭に付いている物に触れると、硬い感触がある。それをそっと外し手に取ると物体を確認する。その正体は、今まで見たことのない白い花の形をしたバレッタであった。少女は一瞬驚いた表情を見せると、不思議な花をまじまじと観察する。じ~っと良く観ると、花の中央には鮮やかな碧い宝石がいくつも重なる様に装飾されており、裏は髪を挟めるようにクリップ状になっていた。


「綺麗な花、何の花かな?睡蓮にちょっとだけ似てるけど、…ん~、微妙に違うね」


少女は少し悩みながらも花のバレッタを同じように髪に付け、次に胸の辺りを触ると、いつも慎ましくしていた胸が強調している。


「………ん」


どうやら寝ている間に成長していたみたいだ。『寝る子は育つ』が部分的に証明されたと言っても過言ではないだろう。


「バレッタを付けた時に見えたけど、髪が真っ白になってる。…それに身体が変かも?おっきいような、ちっちゃいような……」


着ている服をゆっくりと捲り上げると、上下黒の大人(オトナ)下着(シタギ)と『Fカップ』はありそうな『巨乳(たわわメロン)』が現れ目が点になる………


「…あれ、下着こんなのだっけ?それに見覚えの無いフリルワンピース。こんな服に着替えた覚えがないし、……あ~~、声も…少し幼いような……?」


ユキは困惑した表情で額に汗を掻き、必死に昨夜の事を思い出そうとする。


「何処かの飲み屋で飲み過ぎてやらかしてお持ち帰りされた?でも、最近は仕事が忙しくてそんな暇はなかったようなぁ~。周りに家もないし、場所も………んぁ~~!わ、わからん!」


頭を抱えながら眉間に皺を寄せ、唸り声を上げ考え込むが、記憶にモヤモヤした霧が邪魔をするように被さる。ユキは負けずと思考を巡らせ抵抗するが、悩めば悩むほど霧が先回りし、思い出す事が出来ない。


「……わっかんなーーいッ!!!」


イライラしたユキは大声を出し、フラストレーションを発散させると、ため息を付き考えるのをやめた。


分からないことは諦めよう。少女は、あ~っとだらしなく口をぽかりと開き、空を見上げた少女は諦めたのか、ブツブツと何かを呟き現実逃避を始めた。


「う~、あぁ~、いい天気だなぁ。……あの雲おっきい、…お城とか隠れてそう。ん~、となりの雲はもふもふわんこだね。……あれはうさぎさん……」


青空に浮かぶ無限に流れてくる雲を見つめ、幼い頃に誰もがやった遊びを延々と続けるユキだったが、頭の片隅で何かが引っ掛かる………


「……なんか、この真っ白い雲の光景、……つい最近見たような?どこだったかなぁ~」


身体をだらりと木に預け、少しずつ頭のモヤモヤを払拭していく。


(…確か、…誰かに、何か大切な事を言われて…………思い出した!)



「私、吸血鬼(ヴァンパイア)に転生したんだった!」



 ― プロローグ ―


「…ここ……どこ?………」


 見渡す限り真っ白な世界………


 空も雲の様に真っ白く、音も無く……無風……


 まるで時が止まった感覚のように……


「………何でガラガラがあるの?」


後ろを振り向くと、商店街でたまに見掛けた福引券と交換で回せるアレがテーブルに置いてある。


「そのガラガラが気になりますか?」


突然、後ろから声を掛けられ身体がびくりと震えた。恐る恐る振り返り声の主を確かめる。

そこに居たのは、金髪が肩まで伸び、碧眼(へきがん)が印象的な如何にも神様が着ている服装の女性であった。


(えっ、だ…誰もいなかったよね?)


にっこり笑顔で現れた女神っぽい人は、ゆったりとした歩調で歩くとガラガラの前で立ち止まる。


「このガラガラは『運命の歯車』と言いまして『神からの贈り物(ギフト)』を授ける事が出来る道具です。特別なひとだけが回せるものでして、ほら、歯車の形がとても素敵でしょ!」


いきなり現れた女神っぽい人は、早口で作成段階から歯車の拘りや、回すときのコツなど聞いていないのに笑顔で詳しく説明してくれた。


(えっと、このひと誰なのかな?…笑うと少し頬のシワが目立つひとだけど、それよりも……)


(…話が……凄く………長い…………なげえ!)


「いけない、少し熱く語ってしまったわ。ごめんなさい、自己紹介がまだでしたわね」


自分の考えている声が聞こえたのか、女神っぽい人は「ハッ」と我に返ると咳払いをひとつし、口を開いた。


「私は『創造と運命』を司る『女神エル』と申します。よろしくね、天花 雪(てんか ゆき)さん」


片目を閉じ、ウインクする女神に一瞬背筋に悪寒が走るが、ユキは気のせいだと自分に言い聞かせる。


「この『ガラガラ』と『空間』はこの女神である私が作りました!」


ガラガラと広い空間を指差し、まるで何処かのワンマン社長のような激しい主張をしてくる。


「ガラガラは分かりましたが、空間を作った?私はまだ自己紹介していないのに名前を何処で?女神とか怪しすぎです。それになぜ私はここに居るのですか?まさか誘拐とか?」


眼を細め、疑心暗鬼で女神に個人情報の出所と居場所を尋ねる。


「あ、あなたの事は以前盗撮()いたことが……!監視…パトロール?いえ、資料を読んだことがありまして!…め、女神ですからこれくらい普通なのです!」


しまったー!と、顔を強張らせ、一生懸命弁明する女神に後退さるように距離を取るが、女神は負けじと声を張り続ける。


「この空間は『特別な転生』をする場所なのです!そう、女神的私情(凄くトクベツ)な!」


天花 雪(てんか ゆき)さん」


再び名前を呼ぶ女神は真剣な表情で私を見る。


「残念ですが、あなたは病気によりお亡くなりになりました。…27歳です」


そう言われ、記憶が走馬灯のように駆け巡る。


兄姉(けいし)の末っ子に産まれた私は、生まれつき肌と心臓が弱く入退院を繰り返す人生だった。

幼少期は日傘を差し、体を動かしすぎると寝込んでしまうほど体が弱く、兄や姉からは理解して貰えず『甘えている』と(さげす)まれ、周りにいる同世代と足並みが揃わない自分に腹が立つ事もあった。

その為か、大人と会話をしたり年下の子供達と遊んだ方が気楽だった。


中学ではそういった行動は同級から嫌われ、ますます孤立した。そんな自分を変える為、他人の目が気にならない場所で体を鍛え、嫌いな苦い薬も我慢して飲んだ。

高校へ進学する頃には体力も付き、同級生とも足並みを揃える事が出来た。

高校を無事卒業し、就職先も決まり社会人になった。仕事も覚え、順調な矢先、忘れかけていた病魔が仕事中に襲ってきた。突然倒れた私に驚いた会社の同僚が慌てて駆け付けてくる姿を意識が朦朧とする中、見つめ続けたが、やがて瞼が重くなり、そのまま閉じた。


「もう少し、……生きたかったな…」


人間(ひと)としては短い人生、自分が死んでしまった実感が感情に変わり、涙が滴になり頬を伝う……


「泣きたいなら泣きなさい、今は誰にも見られません。あなたが弱味を見せない人間(ひと)なのは、私は知っています」


その言葉を聞くと我慢していた私の感情が嗚咽(おえつ)と共に溢れだした。目を押さえていた手から涙が溢れ、顎を伝い、地面に小さな水溜まりを作る…………


どれだけ泣いたのだろうか。女神様は私が泣き止むまでずっと肩を貸してくれていた。


「肩を貸して頂いてありがとうございます。恥ずかしい所をお見せしてすみませんでした」


手で涙を拭いながら俯いた顔を上げ、肩を濡らした女神に感謝と謝罪をした。


「いえ、その姿を見て恥ずかしいなど私は思いません。それはあなたの魂の叫びですから。ですので、気を落とさないで下さい」


(ちょっと話が長いけど理解のある女神様なんだね……)


密かにそんな事を考えていると、女神が再び話し出した。


「さて、残念ながら亡くなってしまったあなたには、二つの選択があります」


「ひとつめは、あなたが住んでいた世界とは別の世界へ転生し、波乱万丈な人生を再び歩む!ふたつめは、私の管理している剣と魔法の世界へ転生して『まったりのほほん』な人生を歩む♪」


女神は雪に向かい、ふたつめを強調しながら再び話し出す。


「ひとつめは、私の管理から離れてしまうからどの世界へ転生するのか判らないわ。ちなみに、ふたつめの世界はあなたがいた地球の『イイトコロ』を再現して作ったの。こちらを選んでくれると嬉しいわ♪」


(何だかふたつめを凄く強調してくるけど。……剣と魔法の世界か、漫画や小説で読んだことあったけど、『まったりのほほん』なんて私でも出来るかな?)


不安に思いながらも雄弁に語る女神様へ視線を向けると、まるで吸い付く様に目と目が合ってしまった。


(瞳の色が違う、確か初めて会ったときは『碧眼(へきがん)』だったのに『金色(こんじき)』になってる)


「ふ、ふたつめにしようかな……」


(あれ!なんでわたしふたつめを選んでるの?)


「ふふ、ありがとう。あなたならふたつめを選んでくれると思いましたわ。では、種族を選んでちょうどい」


女神がそう言うと、いきなり私の目の前に半透明な画面が現れ驚いた。


画面を覗き込むと、名前、性別、年齢、体型など項目がいくつもあり、ミリ単位で細かく調整する事が可能なようだ。まさに時間を忘れるほど調整に夢中になり、気が付けば数時間みたいな機能が搭載されている。そのひとつに種族設定の項目があるのを見つけた。


人間、獣人、エルフ、精霊、魔族、龍人など、多種多様な種族が立体画面で表示されている。


(ここは定番の美形エルフかな?褐色エルフとか色っぽくて良いかも!身長はどうしよっかな?とりあえずウエストの括れをいい感じにして~、胸は今の三割増し、いや四割にするか。悩むぅ~、ぐぬぬぅ~……あれ?何か、これだけ(マル)がしてある)


「女神様、何で吸血鬼にだけ(マル)がしてあるのですか?」


私は女神の方へ振り向き○の項目を指摘すると、女神はわざとらしく『あからさま』な口調で顎に人差し指を当てながら笑顔で語りだした。


「うふふ、気付いてしまいましたか?実は、大変困っていまして……」


女神は、雪を一目見ると視線を反らし悩んだ様子で語り出す。


「あの種族は非常に数が少なく、今は片手で数えるくらいしかいない絶滅危惧種なのです。数が少ないと言っても弱いと言う訳ではなく、生まれ方が特殊なだけであって個体はとても強くて寿命も長い種族よ。特別な感じがして、あなたにはとてもお似合いだと思うのよねぇ♪」


女神はそう答えると、眩しく輝く笑顔と妖しく光る『金色』の瞳で私を捉えると、ゆっくりと歩きながら見つめてくる。


「吸血鬼かぁ、面白そうかも?」


(まただ、深く考えてないのに勝手に喋り出す!)


何故か、思考がまるで誘導されているような錯覚を覚えると同時に、心地良さを感じてしまう。


天花 雪を『混乱(こんらん)』させ『洗脳(せんのう)』しているのは、目の前にいる女神の仕業である。しかし、彼女が自ら創作した独創的な贈り物(オリジナルギフト)眼が見える(女神エル)』のひとつに気付くことはできない。もし気付いたところで何も出来ない。彼女は全ての眼を持つ『女神エル』なのだから………と言っておく。


「吸血鬼に決めちゃいましょうね♪」


「ハイ、吸血鬼(ヴァンパイア)に決めます」


「ふふふ、ありがとう♪」


「次は、身体(からだ)のサイズを決めましょう。私が全部決めてあげるわ!ぐふふふっ……」


その後、女神により凄くトクベツ(女神的私情)身体(からだ)が出来上がり、女神の好みな服を着せ替えると撮影会が始まり、手を一緒に握られながらガラガラを回され、暴走は止まる事を知らなかった。


「ふぅ~、やっと完成したわ!なんて素敵な体型なの!さあ!次はお待ちかねの試着タイムよ!」


感情を昂らせた女神は両手を広げると、何もない空間を一瞬でドレッサールームに変化させると、衣装を手に取り破顔した笑顔で語り掛ける。


「さあ、ユキちゃん。お着替えしましょうね!お身体(からだ)に触りますよ!揉み揉み(モミモミ)♪」


(えっ?……何処を触ってるのよ!ちょ、ちょっと待てコラー!)


「良いわぁ!良いわよそのポーズ!次は、…こっちの衣装にしましょう」


(そ、その衣装は際どすぎるでしょ!か、身体(からだ)が!……勝手に動いて!)


流れるように高速お着替えをされ、カメラのシャッター音が鳴り響く。


「ふぅ、ふぅ!これでまた秘蔵のコレクションが増えて満足したわ!それじゃ、次はガラガラを一緒に回すわよ!気持ちを込めてー!おりゃーー!」


(手を恋人繋ぎで回すの?恥ずかし過ぎでしょ!)


「きゃー!やったわぁ!あなたにぴったりで理想的な『神からの贈り物(ギフト)』が出たわよ!嬉しいわ!ん~…チュッ(キス)キス(チュッ)!」


「ハイ、嬉シイデス……(思ってないのに言わせてるー!)」


犯罪的行為(おっぱい揉み揉み)』も大詰めを迎え、やっとの思いで身体(からだ)の自由を解放されたユキは疲れたのか、息を切らせ地面に手を置く。しばらくして、イロイロ回復したユキは立ち上がると、先ほど撮影した写真をにやけた顔でアルバムに貼り、火照り顔になっている女神に白い目を向けると、身体を庇いながら大きな声で問い質す。


「あのー!種族を選んだ辺りからー!自分の意思に反する行動をしているのですけどー!女神様、心当たりありませんかー?」


「あら、偶然ね!私もなのよ~♪心は若いつもりなのに、歳なのかしら?お互い気を付けましょうね~!」


「…………はい?」


(…もぅ、諦めよ。この女神様怖い!)


この女神は冗談で言っているのか、それともガチでボケてるのか判らない。ユキは青ざめ全身を震えさせていると、女神が口を開く。


「最後に、これは私からの『贈り物(プレゼント)』よ♪」


女神は掌から純白の花を出現させると、ユキの顔に近付ける。


「この花は天上界に咲く『天花(てんか)』と言うの、綺麗な花でしょ?どんなアクセサリーにしようか悩んだのだけど、あなたの長い髪に似合うバレッタにしてみたのよ。髪に付けてあげるから後ろを向いて」


ユキは言われた通りに後ろを振り向くと、女神はユキの真っ白な後ろ髪を手櫛で綺麗にまとめ、バレッタで留めた。


「はい、失くさないでね♪」


「あ、ありがとうございます!」


内心びくびくしていたユキだったが、何事もなく無事だった。


「説明するわね。この花のバレッタには『アイテムボックス』つまり、何でも無限に物を入れる事が出来る空間収納と、中に役立つアイテムをいくつか入れておいたわ。あとで覗いてみてね♪」


「次に、困った時に女神様に助けを求めるお助け機能『ヘルプミー』を付与しておいたわ。お花に向かって『ヘルプミー』と叫べば、いつでも駆け付けるからね♪ちなみに、1日に3回までよ」


「はぁい、分かりました!女神様ありがとうございます!(やったー!何でも入れられるアイテムボックスだぁ)」


「うふふ、嬉しそうね。喜んでくれて良かったわ♪」


「えへへ」


「それから、向こうの世界へ行ったら、神聖な場所で私へのお祈りをして欲しいわ。思い出した時で良いからしてね♪」


ユキは頷くと、女神は笑顔で空間に手を翳し、大きな扉を出現させる。刻々と旅立ちの時間(とき)が近付くのを感じ心臓の鼓動が高鳴る。


「では、新たな世界への旅立ちへ」


「イエス、マイゴッテス……」


「うふ、うふふふふっ♪いってらっしゃい」


私は自然に口から出た言葉に少し顔が紅葉したけど、気にしないで女神が出現させた扉に両手を乗せ、ぐっと勢い良く押し開く。すると、急に突風が吹き荒れ身体が浮き上がり吸い込まれそうになる。私は驚き慌てて引き返そうと足に力を入れた。でもその足の先に地面はなく、雲が流れる大空の上だった。その瞬間、私の身体を引力が引き寄せ、恐ろしい速度で落下した。薄れゆく意識の中で女神が扉の前で笑っていた事を思い出し、私は一言呟く。


「……バカ」


女神により『凄くトクベツ(女神的私情)な転生』をした主人公、天花 雪(てんか ゆき)は、剣と魔法の世界へ旅立つのであった。

そして、後に世界から『白魔(はくま)(災害級の大雪)』と呼ばれ恐れられる存在になるのはまだまだ先の話である。


どうでしたか?水無月カオルです。

読んでいて楽しめた方は次回もお楽しみに!


では、また次回

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