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同病 / 同僚
同病
治りかけの傷に触れないように
絆創膏を貼って
眩しさを避けてサングラスを掛け
安眠を望んで耳栓をした
故意に刃先を丸くして
それでもヒトは生きていける
黒いジョークに遅れて笑う
この人と僕は似ている
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同僚
明るく話す人のジェスチャーが
もがく人のそれに見えても
僕にはかける言葉などない
懸命になることすら放棄している
いわばいじけている最中の僕は
嘆くにしても自分の苦境ばかり
だがこれがまた
どれも些細なことなので
声を大にして叫ぶこともできない
己を救うはずの処世術が
さらに自分を追いつめる
勘違い野郎は君なのか僕なのか
どちらかといえば好いている
亡くしたくはない
そのわりにウザイと十回くり返す
家族よりも長く共にいる人
恋人とは比較にもならない
交わす言葉と目語の数
それぞれの最上のために
忍耐と少しの仲間意識で支え合い
出し抜く機会をうかがっている




