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第0話 〜パンツ〜

エタりました。


すみません

 俺は産まれた時から女の子と何故か話せなかった。


 女の子の顔を見ると恥ずかしくて下を俯いて、女の子が隣に座ると動悸が激しくなった。

 俺のことをお母さんはシャイと言った。


 けれども最愛のお母さんと接するのは全然平気で、俺はお母さんと一生暮らしていくと思っていた。今思えば羞恥心をかられるようなことだ。


 そんな幸せな時間は僅か5歳の時に終わってしまうなんて誰が思う?


「お母さん! お母さんはりんご好きでしょー?」


「うんそうだね〜、お母さんはりんごすーごい好きよ。でもハルの方がもっと好きなんだから!」


「そんなの知ってるよ! だから今度、お母さんの為にアップルパイ創るよ!」


「あら、ハルの錬金術は死んだお父さんに似て食料生産向きだからね。でも食料生産するのってすごーい難しいんだよ」


「そんなことないよ! 僕昨日、きゅうり創れたもん! だからアップルパイもちょちょいのちょいだよ!」


「あははは。それはお母さん楽しみだな〜」


 お母さんと関わるのが俺の1番幸せな時だった。


 なのに世の中ってもんは皮肉なことに……幸せな時間をぶっ壊してくる。


 ————ブウオオォンッッッッッッッ!


「きゃあっっっっ!?」


「わあああぁぁ!?」


 いきなり強風が俺と母さん、ルイセンス国 首都の人達に襲いかかった。


 10秒ぐらい強風に耐えると突然強風がなくなり、なんだなんだと家から女の人や男の人が出てきてた。

 そして、ある男の人が「上を見ろ!」っと言い出し、俺とお母さんも上を見てみると——


「空中に浮いてる…………女の人?」


 空には緑色の服? と言えるか分からないけど、遠目から分かるほど露出が高い服を着ている奴がいた。


「お母さーん、なんであの人浮いてるの?」


「どうしてだろうね? 何かの魔法かしら?」


 街道に出た大勢の人達の騒ぎもあって更にぞろぞろと人が出てきて、そこには勿論女の人もいっぱい。人が押し合うように俺と母さんの周りに近づき、俺は怖すぎてお母さんに抱きつく。


「大丈夫よ。お母さんは離れないわよ」


 お母さんは俺の手を強く握り、俺も強く握ったのを覚えてる。


 ……ここからだ……俺の人生が変わったのは。


「我はこの国をぶっ壊しに来た! 我を崇めろ! 我を崇拝しろ!」


「なんだよあいつ……ばっかじゃないか?」


「頭が狂った魔法使いかしら……?」


 このルイセンス国 首都に響き渡った誰もが苦笑いする言葉。お母さんは何かの余興かしらねとか言い出し、周りの人も嘲笑、興味のある眼差しをしていた。

 俺は分からないが、怖かった……あの空にいる緑色の人物は怖いって。


「我を愚弄する気か。それは死に値する」


 皆が笑って眺めてたら



 屋根が壊れた


 家が壊れた


 人の腕がもげた


 人の首が飛んだ


 人が浮かんだ


 スカートがめくれた


 パンツが見えた


 水玉模様のパンツが見えた


 白色のパンツが見えた


 大人のパンツが見えた


 クマさんのパンツが見えた


 色んなパンツを見た


 頭がパンツだらけになった


 パンツが見たくなった


 パンツだけが俺の心のゆとりになった


 パンツだけが……俺を救ってくれるようになった


「がはっっっっっっっっっ!?」


 圧倒的な勢いで地面に叩きつけられた俺はネズミのような微生物のようなか細い息を吐きながら、生きていた。

 母の胸の中で、母が俺を生かしてくれたから。


 最愛の母が最愛の首都が最愛の憩いの場が全部あいつのせいでぶっ壊されたんだ。


「ころ……して…………や…………る…………!」


 殺してやる……ぶっ殺してやる……皆を、母さんを殺した奴をあいつを……ころ———


 いや! パンツを履かせる! あいつに俺好みのパンツを履かせる! パンツ姿を、あいつの羞恥心の姿を……パンツだ。

 俺はパンツなんだ。怨みなんて要らない……そんなこと母さんは望んでない。


 生きろ……生きなきゃパンツが見れねぇ。


 生きろ、生きろ生きろ生きろ生きろ!


 死んで冷たくなった母さんの腕の中で胸の中で、涙なんてもんを流さず生きることだけをパンツを見ることだけに集中しろ。


 パンツ……パンツ……パンツ……パンツ……!


「おい! こっちに息をしている子供がいるぞ!」


「なんだと!?」


 やっと助けが来たのかよ……遅せぇよ。俺が傷だらけになって何分経ったと思ってるんだよ……。


「信じられない……もう”1日”以上経っているのだぞ!? それより早く運べ! 回復魔法を!」


「了解しました!」


 ああ……何言ってるか聞こえねぇけど……生きたんだ。生きてやったんだ。

 母さん……もう会えないかもしれないけど、俺……母さんのためにアイツにパンツ履かせるから。


 そしたら笑ってくれるよね? そしたら最高に美味いアップルパイ持っていくからね。


「…………この子供……小さい声でずっとパンツと言っているぞ……なんと執念がある子供なんだ」


 ここからだ。


 俺のパンツ劇はアイツに復讐するその時まで———




 パンツ大好き錬金術師が創る最弱冒険譚


 〜おい パンツ見せろ〜


 —————始動! —————





初めましての方は初めまして!


最初に言っときますが、無双系ではありません! 成長系です! あと次話から後書きめちゃくちゃ長く書きます!

スルーしてください。この2つがいいよって人はパンツ劇を楽しんでください。


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