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47.科学捜査 1

いつも呼んでいただきありがとうございます。

自由研究の内容が明らかになります。

自由研究‥懐かしい響きです。

今なら頑張るのになー

ではスタート―

私達が座っている机の横に、勉強机ほどの大きさの机をもう一つ用意してもらい、その上に私が頼んだ品々を並べた。

白粉、刷毛、セロハンテープ、黒い紙。

綺麗に整列している品々を満足そうに眺める私は、皆から見ればさぞかし気味が悪いだろう。

きっと研究対象を前にした我が家のオタク二人を見守る私の状態に近いはずだ。

今日に限っては私が子ども達側。

その姿がどんな姿に映るかがわかる分、ちょっぴり痛い気持ちになる。


コンコンッ―


本日何度目かのノック音がして目をやれば、扉の奥から白衣に身を包んだ研究員と思われる一人の男性がバスケットを抱えて入室してきた。


「研究所職員、サナル・ジオフィと申します。ご所望の小瓶をお届けに参りました」


サナルと名乗った職員は、強風が吹けば倒れてしまうのではと思いたくなる位ひょろりとした男性で、もじゃもじゃの髪に黒縁ビン底眼鏡でいかにも研究者という風体であった。

30代まではいっていなさそうな雰囲気だが、いかんせん顔全体の雰囲気が髪と眼鏡に邪魔されて掴みづらいので何とも言えない。

陛下を始め、美形率が圧倒的に高いこの部屋ではかなり浮いているが、まあ研究所員だから小綺麗にしなくてはなんて意識は二の次なんだろう。

勝手にそんな印象を持たれてるなんて知らないサナルは挨拶を終えると、小瓶の入った蓋付きのバスケットを陛下の前へ差し出した。

もちろん陛下自身がバスケットを取りに席を立つなんてないので、代わりに控えていた侍従がそれを受け取り先程のテーブルの上にそっと置いた。


「ステフィアよ、これで其方が申していた物は全て揃ったが、一体これで何をするつもりなのだ?」


奇妙な組み合わせの品々を前に何をするのか分からない陛下は訝しげに尋ねられた。


「これから私が行うのは、以前どこかの文献で読んだ『指紋採取』という捜査方法です」

「指紋‥採取?何だそれは?」


初めて聞く単語に陛下も思わず口ごもられる。

室内にいる全員の頭上にも「?」マークが一斉についた。


「はい。人の指にある紋様の事を指紋と申します。この指紋といのは不思議なもので一人一人それぞれ違う紋様をしており、誰1人として同じ紋様はありません。そしてこの指紋は見えはしませんがありとあらゆる物に付着しており、それを採取し照合することで、誰がそれに触れたのか、そこから誰がその場にいたのかなどの痕跡を辿る事が出来るのです」

「!!なんと…その様な事ができるのか!!」


そう。私が前世の記憶から引っ張ってきた捜査方法とはこれである。

この世界は前世で作られたゲームの世界ということもあってか、食事などの素材や生活に必要な道具などの基礎の部分は日本の物がそのまま引き継がれている。

ただ違うのは、電気やガソリンなど科学を使用するモノはなく、逆に前世の常識の通用しない魔法や魔道具があるということだ。

常識や知識もどちらかと言えば中世の貴族文化を元にしているようで、前世で私が目にしてきた科学捜査という分野はないに等しい。

もちろん指紋採取なんて言葉すらどこを探したって出てこないのだ。

でもだからこそ、今回これがベスパーバ達の盲点となるのではと、私はいつかの自由研究でやったことのある簡易指紋採取方法をここで試そうと思ったのだ。


陛下はもちろん、この場の誰一人として耳にしたことがない単語に不信感をあらわにしている。

それもそうだろう。

研究者でもない私が全く未知の発想の考えを言い放ったのだから。

私が文献で見たといっても正直そんなの嘘だし、いきなりこんな事を言われても本当にそんな事があるのかと疑いたくなるのは当然だ。

特に自身の捜査をされようとしているベスパーバは、訳の分からない捜査で犯人と確定されてはたまったもんじゃないので、誰よりも疑い深くなっていた。


「百聞は一見にしかず、ですわね。まずはここにいる皆様方に協力頂いて、実際どのようなものか体験していただきましょう」


私はまず嵌めていた自分の手袋を外し薬指に白粉を着けると、そのまま黒い紙に押しつけた。

すると黒い紙には私の指紋がくっきりと浮かび上がる。

中央から右よりに崩れた何層に重なる楕円の紋様。

一見その形は規則性があるよう見えるが、よくよく見ると途中で途切れていたり、横に線が入っていたりと複雑極まりない紋様だった。

わたしはその黒い紙を陛下達に向けて説明を始める。


「皆様も窓ガラスなどに付いた指の跡をご覧になったことがありますでしょ?このように指に粉を付けて黒い紙に押し付けるとそれをより鮮明に写す事が出来ます。ご覧頂いているのは私の薬指の指紋です。このようにすると指紋の細かな紋様まで確認することが出来ます。個人個人でも違いますがさらに各指毎でも同じものはありません。お手を汚しますので恐縮ですが、皆様もお手元に配られた黒い紙にご自身の指それぞれの指紋を押して見比べて見て下さいませ。なんならお隣同士で見比べてみればより一層おわかりいただけますわ」


各人の前には私が作業をしている間に白粉と黒い紙が用意されており、私に促された皆はそれぞれに手袋を外して白粉を指に付け始めた。

おもしろいのは各人の取り組み方の違いだ。

ベスパーバ夫婦はなんでこんな茶番をと嫌々にやっているのがわかったし、逆に興味深そうに意気揚々とやり始めたのは陛下とギルバートだった。

一見淡々と作業をしているように見えたのはドベルスキー様とルベリオウス殿下だったが、ルベリオウス殿下は白粉の触感がお好みだったのか指を何度も擦り合わせ楽しんでいるようだった。

ドベルスキー様の方はと言うと宰相という職業柄か、やはり知識欲が強いのであろう、取れた自身の指紋をまじまじと食い入るように見つめて「これが指紋か…」と呟いている。

こうやってみると、本当に小学生の理科の実験教室をやっているような気分だ。

今は緊迫した場面のはずなんだけれども、こうなんか、和んでしまうかのような気持ちが湧いてきてしまうから不思議だわ。


「これが指紋というのは分かった。それでこれを一体どうしたらベスパーバが関わっているという証拠になるのだ?」


一通りご自身の指紋を堪能した陛下が、本来の目的を思い出したようで私に問う。


「ええ、これだけでは何にもなりませんわね。でもこの指紋というのはモノからも採取出来るのです。申し訳ありませんが、皆様の指紋が付いた紙を間違えないようお名前を記入して集めて下さいますか?」


私は部屋の隅に控えている侍従に用紙の回収を頼んだ。


「次に行うのはこちらのソーサーからの採取です。」


私は先程出されていたお茶に使っていた金で縁取られた紺色のソーサーを手に取った。


「このソーサーは目には見えませんが、今私が素手で触れたので指紋が付いた状態になりました。それを今から採取致します。」


自分の指に白粉を付けて指紋を採るのは容易いが、モノに付いた見えない指紋などをどう採取するのか。

皆は興味と不審の入り交じった視線で私の私の一挙手一同をまじまじと見つめている。

私はそれを一身に浴びながら用意しておいた刷毛に白粉を付けた。


このまま直接ソーサーに撫で付けると思ったでしょうがそうではないのよ。

これはソーサーの真上に持っていって、粉を振るうようにトントンと揺らすのよ。


私は久々に行う実験作業に心が躍ってしまい、本来の目的を忘れてついつい楽しみだしてしまった。

刷毛からは細かい白粉の粉がハラハラと落ち、次第にソーサーを覆っていく様子は遙か遠い少女時代を思い出す。


懐かしいわね……

探偵ものの漫画にハマって、いろんなトリックやアリバイを考えたものだわ。

ああ、あの主人公がどうなったのか、結局完結まで見られずじまいだったわね。


感慨深く前世に浸っていると、あっという間に予定よりもかなり厚めに白い粉がソーサーを覆ってしまっているのに気付く。


ああ、ダメじゃない!!

今は余計な事を考えている時じゃないわね!!


明らかにかけ過ぎた白いソーサーを目の当たりにして慌てて現在に意識が戻す。

私は気持ちを切り替え持っていた刷毛を下ろすと、白くなったソーサ-を慎重に持ち上げ、その場でトントンと何度か軽く叩いて余分な粉を落とした。

すると紺色のソーサーの表面にくっきりと指紋が浮かび上がったのだ。


よかったわ、失敗はしていない。

これならきっと上手く取れそうね。


私は一息吐くと、今度は適当な長さに切ったセロハンテープをその紋様の上にピタリと貼り付けた。

指で何度かゴシゴシと擦りしっかりくっついたのを確認すると、今度は慎重にそのテープを剥がして黒い紙にくっつける。


初めて見る単調ながらも不思議な作業を、隣のギルバートが食い入るように見ているのが気配で察せられた。

それは少し離れた場所から見ている陛下達や、私の少し奥で立たされている研究所職員のサナルも同じで、皆が私の行う作業の様子を、まるで手品を見せられている子どもの様な熱いまなざして注視していた。

私は最後に先程ソーサーに触った指の指紋を採り、今度は紙に貼らずテープ同士をくっつけて透明のフィルム状態のものを作った。


「このようにソーサーからも指紋が採取できました。ソーサーを持っていた指の指紋はこのようにしてフィルム状でにしておきます。そしてこの二つをこのように重ねてみると、これらはピタリと重なり寸分違わぬ同じ紋様だと確認出来るのです」


陛下達に見えるようにして私は2つを指紋を重ねた。

が、説明よりも実物を見てもらうのが一番なので、私は再び侍従にお願いしてソーサーから取った指紋とフィルム状の指紋を陛下の元へ届けてもらう。

それを受け取った陛下は直ぐさま言われた通りに2つを重ね、私の言ったことが正しいのかを確認し始めた。


「…見事に一致している。これは…画期的な方法だな。初めて見る手方だ。ステフィアよ、何故今までこの方法を伝えてこなかったのだ」


何度も手元のフィルムを外したり重ねたりしながら陛下は驚きの声を上げる。

隣に座るドベルスキー様も今度ばかりは早く確認したいようで、横目で盗み見るようにして陛下の手元を覗かれていた。


「今回たまたま思い出したのです。学生時代にどこかで読んだ文献だったので今まで忘れておりました」


スラスラと嘘を吐ける大人になってしまったわね、私。


「そうか!この方法を小瓶で試すのだな」


私の意図を理解した陛下がようやくフィルムセットをドベルスキー様に渡すと、私へと顔を合わせる。

その顔にはさっきまで入り交じっていた不審さはなく、代わりに確信を得たようなハッキリした面持ちだったので私は嬉しくなった。


「はい。小瓶から指紋を採取すれば、どなたがこの小瓶に触れたのかを追うことが出来ます。皆様も今は指紋を採取するのに手袋を外されていますが、夜会の最中には必ず手袋をしていますわよね。蜘蛛が用意されるとすれば夜会前のはずです。普段の生活では皆様も手袋は外されていますでしょ。だとすれば、犯人がこの蜘蛛を用意した時も手袋はしておらず、素手で瓶に触れているはずなのです。蜘蛛を採取した方や瓶を持った方などの指紋が残っているでしょう。もし取れた指紋がミュリエラ様だけでしたら単独の犯行とみていいと思います。しかし、もし誰か共犯者があるとすれば、その方の指紋もそこに付着しているはずです。それを是非、この場で調べさせて頂きたいのです」


少なくとも陛下がこの方法に前向きなのが垣間見えた私は、この指紋採取をする意義を声高に説明する。


「なるほどな。許可しよう」


思った通り、この方法で探れる犯人への道筋に光を見た陛下は、二つ返事で小瓶の指紋採取の許可を下さった。


「へ、陛下。私を犯人としたいファンドール夫人の手での捜査など、私には到底受け入れられません。それこそ私達が知らないことをいいことに、いかさまをされる恐れもあります。どうぞお考え直しを」


そこにやはり割ってくるのはベスパーバだ。

私だって馬鹿じゃない。

未知の捜査方法を唱える私が自らやるのでは、きっとどんな結果が出てもでっちあげだと受け入れてもらえないだろうとは予測していた。

故に、先手を打ったのだ。


「ベスパーバ侯爵が仰ることはもっともですわ。貴方を疑う私の手での捜査では不正を疑われるは当然ですわよね。ですから先程の小瓶の検証でご活躍された研究所のサモン様に来て頂いたのです。」


私は奥に佇んでいた研究所職員のサモンに向けて手を伸ばす。


「私はこのサモン様とは初対面です。この場で誰が来るかなど、見ての通りわかりませんでしたわよね。この捜査方法はきちんと手順を踏めば子どもでも出来る単純なものですので、私のことが嫌でしたらこのサモン様に採取を行ってもらおうではありませんか」

「!!」


いきなり白羽の矢を突きつけられたサモンはわかりやすく驚愕する。

ベスパーバも私の思わぬ反撃に苦虫を嚙み潰したような顔になった。


「サモン。其方、指紋採取を出来そうか?」


陛下の探るような目がサモンに降り注ぐ。

サモンは目を白黒させながらも、私が今やっていた手順を思い出し出来るか出来ないかを高速で考えているようだった。


「え…と、は、はい。作業自体に難しい所はなさそうでしたので、指示を頂ければ出来ると思います」


どうやらサモンの中でも自分でも出来ると判断できたらしい。

最初は詰まりもしたが、陛下に了承の意思を告げた。


大丈夫よ。

この方法は本当に小学生の自由研究などの題材になるくらい簡単な方法なんだから!

難しいことはないわ!!


「よし。では善は急げだ。早速取り掛かってくれ」


指示を受けた私はサモンを呼んでもう一度手順や細かな説明をする。

注意があるとすれば小瓶をゴシゴシと拭いて、付いている指紋を消さないようにする位だろうか。

念の為、作業手順を表にして机に置いておくが、サモンも研究所員で実験には慣れているので余計な心配をしなくても大丈夫だろう。


「難しく考える事はありませんわ。粉を振ってテープで採取するだけです。サモン様なら簡単にできますわ!」


私は最後に激励すると、不正を疑われぬようサモンの後方へと下がった。

一人机の前に残されたサモンは押し寄せる緊張に負けじと腕まくりをすると、バスケットから布にくるまれている小瓶を取り出す。

光沢のある真っ白な布を丁寧に外すと、サモンの手の中に会場で見たままの小さな小瓶が姿を現した。

何の変哲もない、シンプルな10cmほどの小さな瓶。

まさかこの瓶がこれほど重要な役割を担うとは、犯人だって思わなかっただろう。

そんな小瓶をサモンは一度ぐるりと回して不備がないか確認すると、意を決して白粉を付けた刷毛を小瓶の上にセットした。


トントントントン


小瓶といえ、全体にまぶしていくのはそれなりの時間が掛かる。

透明な小瓶が段々と白い粉に覆われていく様子を固唾を呑んで見守った。


お願い!上手く指紋が出ますように!!


一種の賭けのようなこの方法の成功を願い、私は自然と両手を胸の前できつく組んで祈りを捧げるポーズを取っていた。


トントントントン……トン


サモンの刷毛を持つ手が止まり、今度はゆっくり丁寧に小瓶を持ち上げる。

そしてコンコンコンと数度、机に打ち付けた。

すると、


「で、出ました!」


サモンが掲げた小瓶の表面には見事に複数の指紋が浮かび上がっていたのだ。


よしっ!!第一関門はクリアよ!!

やはり指紋に対して無警戒だから取れると思っていたわ。


私は思惑通りの結果に思わず拳を握りしめた。

小瓶に浮かぶ指紋は思っていたよりも多く、見た限りでも複数の人がこの瓶に触れていたことが窺える。

量があって大変申し訳ないがこの1つ1つが重要な証拠となるので、サモンにはこれら1つづつを丁寧にテープにとって指紋のフィルムを作成してもらった。

サモンもこの作業の重要性が痛いほどわかるのだろう。

慣れない作業と失敗できないプレッシャーで手は震え、その表情は終始固かった。


「…全点……採取完了しました」


しばらくすると、あまりの緊張で魂が抜けかけになったサモンが息も絶え絶えに作業の完了を告げた。

机の上に用意されたトレーの中には、綺麗に写された指紋フィルムが何枚も並べられている。


「ありがとうございます、サモン様!これで一番重要な作業は完了ですわ。お疲れ様です!」


私が声を掛けるとサモンもようやく安堵したようで、口元をふにゃりと崩しながら噴き出している汗をハンカチで拭い始めた。


あとは指紋の照合ね。

この指紋の持ち主が犯人、もしくは犯人ととても近い人物であるのは間違いないわ。

どうか、ベスパーバの指紋もありますように!!


私は並んでいる証拠の指紋フィルムを1つ手に取り、光に翳しながらその出来を確認した。

複雑に入り組んで形を成している誰かの指紋。

あの小瓶の中に蜘蛛を入れた人物のモノなのだろうか?

それともやはりミュリエラ様のモノなのかしら?

透明のフィルムに閉じ込められた複雑な紋様は、うやむやにされそうになっているこの事件の物言わぬ証人だ。

これらがきっと、この事件の真実へと導いてくれるに違いない。

私はそう願いながらフィルムを再びトレーに戻した。


「では最後に、この採取した指紋フィルムに疑わしいと思われる人物の指紋を照らし合わせます。小瓶がベスパーバ家から持ち出されていることが分かっているので、最初はベスパーバ家の人々の指紋から照合していきましょう。それで該当する人がいなければ家に仕える使用人と範囲を広げてみるのがいいでしょう。幸い、先程の体験実習でベスパーバ侯爵と夫人の指紋は採取済みですのでこちらから照合を進め、その作業をしている間に、休まれているミュリエラ様の指紋を信頼できる誰かに採取をしてきてもらいましょう。陛下、宜しいでしょうか?」


ここまでくれば私の指示に異議を唱える者もない。

陛下は「わかった」と頷くと、サモンを呼びに行ってくれた侍従にミュリエラ様の指紋を取りに行くよう指示を出した。

そして指紋の照合作業を、採取でヘトヘトになっているサモンに命じた。

ただ、指紋フィルムの量を考えるととても一人で見るのは効率が悪いので、もう何名か新たに研究所から人員を呼び寄せ行うことにした。


照合作業の開始まで少しの時間に私は、自分の望む結果が得られるのだろうかという不安と、きっとこれで真実に辿り着けるという期待の二つの気持ちを天秤に掛けながら、再び誰の物なのかまだ分からないフィルムを眺めるのであった。


白粉じゃなくて小麦粉でも、ファンデーションでも細かい粉ならいけるらしいです。


さーて照合結果はどうなるのかな?

真相がわかるのももう少し!

がんばりまーす。

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