赤い目の天使(レッドアイエンジェル)の驚異
トウキョウエリア某所
20:30頃
はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・
息を切らして路地から路地に必死で走り回りながら何かから逃げている少女がいた。
「あの大男、私の念動力で怯まないしゴミ箱やパイプで勢いよく殴ってもかすり傷もないなんてどんな奴よ!?」
彼女は大柄の男から逃げるために人目の付くような大通りには逃げられず袋小路を彷徨っていた。
彼女は必死で走りある裏路地で大柄の男から逃げ切ったと息を切らしながらも安堵して大通りに向かいこの事を警察に言うためにその場を離れようとした時に直ぐ隣にあった壁に亀裂と大穴が空いてすぐに
「ミツケタヨ。ワルイコトしているオジョーサン。ムクナオトコのヒトからオカネヲ奪い取るワルイオジョウサンニはお仕置キダ。」
そう言ってその大柄の男が現れて
「ひっ!ば、化け物!!」
言い終えた後彼女はそのサイ能力をダメ元で使い周辺の物を飛ばして自分にその大男を近づけないようにしていた。
しかしその大男は念動力で操られた空き瓶やダストボックスを物ともせず彼女に接近し
「ソンナ時間カセギボクにはムダだよ。」
そう言い終えてその大男は少女の頭部を左手で握り潰さないように力加減して彼女を持ち上げ
「は、離せ!このバケモノ!!」
少女が言い終えた後を頭持っていた左手を彼女の口を塞ぐように動かした後、右腕から強烈なボディーブローを撃ちその少女の身体を文字通り貫き背中から拳が出た。
そしてその拳が外された少女は激痛と大量の出血によって絶命し、命の灯火が消えた少女を壁際に粗大ゴミのように乱雑に捨てた。
「くくくっ、コレで街はまたクリーンになった。」
言い終えた後、手に付いた血を少しなめた後別の路地に消えていった。
―翌日―
大男に腹を貫かれた少女の遺体がある場所には管轄警察署の面々がブルーシートに囲まれた事件現場に来ていた。
後発出来た制服警官で無くスーツ警官が現場に来た後被害者に手を合あせた後現場をみて
「こりゃひどいな、また土手っ腹ぶち抜かれているのかよ。」
「死因は司法解剖してみないと詳しく言えませんが、今までと同様、強度の衝撃を受けての内臓破裂と瞬間失血死ですね。」
「しかし、ひどいな。こんな年端もいかないお嬢さんの腹部に風穴開けるなんて。」
「もうこの事件もトウキョウエリアだけで今月に入って5件目ですね。」
「一体こんなお嬢さん達に何の恨みがあってやっているんだ?この殺人鬼は。」
管轄警察署の捜査本部
「えー、5件目の被害者は清水綾野、17才。新宿第二高等学校サイキック科に通う3年生です。サイ能力者としてのカテゴリーは3です。」
「カテゴリー3だと能力者としてはそこまで能力は低くない子だな。続けたまえ。」
「彼女の通信端末を解析した結果、いわゆるパパ活や援助交際と称してサイ能力を使用して昏睡強盗をしていると判明しました。能力の方はサイポリスに協力して貰い念動力以外に催眠スキルか魅了の能力を有していたと確認が取れました。」
「と言うことは2件目の事件以外はサイ能力不問で援助交際や昏睡強盗をしている女性ばかりが狙われているようだな。超常対策課の見解は?」
「はい、能力者で無い女性も被害に遭っているため完全にではありませんが、今回の現場でもフィオロッソ粒子とでサイパルスは検出されました。しかし、サイパルスの波長は個人ごとで異なるのですが、1件目の被害者麻美サラさんのサイパルス以外検出はされず。今回の件も清水綾野さんが自己防衛の為に周辺にあった物に使用していたサイパルス以外検出は出来ませんでした。サイパルスそのものはサイ能力を使用すれば僅かでも検出されますが、サイパルスを消してサイ能力を使うことは現段階では実質不可能です。」
「被疑者の目撃情報は?」
「はい、近隣の防犯カメラや聞き込みによると犯人は防犯カメラの位置を把握しているらしく、被害者が撲殺される所の映像は容易に手に入りますが、防犯カメラを解析した結果、被疑者は3m前後の筋肉質で20代~30代の男性であると判明しましたが、逃走したと思われる方向の防犯カメラを確認しましたが忽然と行方不明になっています。逃走経路に関しては現段階ではカメラに写らない所の地下水道に逃亡した線が濃厚と思われます。」
「被害者のスマホ履歴から犯人の割り出しは?解析班」
「はい。被害女性のスマホから同一番号やSIM変更しての接触した痕跡も無いです。そのため昏睡強盗の被害に遭った男性の線はありますが、被害女性の彼女達はSNSの匿名でやりとりをしていましたが顧客層や昏睡強盗の被害男性は全員共通点無しでした。現在判明しているだけで被害者は援助交際や昏睡強盗で男性から金銭を摂取している点のみです。」
「よし、現状では聞き込みと鑑識解析待ちになるが3mもある大男を徹底的に調べ上げろ!警察の威信にかけてこれ以上の被害を許すな!」
「「「了解!!!」」」
ナオキが街のチンピラ集団を逮捕した翌日。
俺は周辺のホテルだとちょっと高く付きそうだったので、昔両親が使用していたカントウ地方で仕事をするときに使用していたアジトがこの近辺にあってまだ手放していなかったので、そこを管理しているバーのマスターに言って鍵を渡して貰い、部屋に入るとしばらくは使っていなかったのでほこりっぽい。そのため鍵をもらってアジトに入ったその日は念入りに掃除を行った。
もちろん、俺自身もサイ能力者のため脚立があっても届かない所ははたきやクリーナーシートを念力で持ち上げてその辺を掃除し終えてこの日は終了した。
そのアジトを寝床にして2日たって、朝のトレーニングはこなした後朝食をコンビニで済ませた後外出してこのシブヤシティーを散策していた。
このシブヤシティーは近隣にサイキック能力開発都市シンジュクサイメトロジアシティがあることからこの街ではあっちこっちでサイキック能力を駆使して仕事している人が多い。
例えば右手の方に見えるアパレルショップのお姉さんがはしご無しで自身が宙に浮き電球を交換しているし、別のビルではリフトに乗ってはいるが念動力を駆使して多方向にムートンやワイパーを使い窓掃除する兄ちゃんと、全員がサイ能力者ではないが能力者が普通にサイ能力をつかいながら普通に街で暮らしている。
この世界にはサイキック能力者が全世界人口の六割に間もなく達するため、まだサイキック能力が使えない人もいるが、統一連盟の発表では近い将来サイ能力者は最大で総人口の8割が覚醒するだろうと言っているが、ソレにはサイメトロジアシティーやサイ流星街といった能力覚醒都市が圧倒的に足りない。
100年前の隕石落下事故で巻き込まれなかった周辺の人達が能力者に覚醒していたが、それでもメテオゼロとよばれる隕石落下中心地から半径30kmにいた住人が能力に覚醒した人と覚醒しなかった人で大分落差が付いた。
それに伴いサイ能力開発はあくまで努力義務となっている。
とは言っても昔だったらフィオロッソ粒子を直に浴びて12時間以内に急な高熱や目や鼻腔からの出血の症状が出れば能力の才能が有るとされ、12時間以内に発熱や出血が現れない者は才能無しとされていた。
才能の有る物は一昼夜で熱が引き能力に覚醒するが、ソレにも個人差があり一昼夜で熱が引く者もいれば3日以上熱の下がらない者もいるがちゃんとソレで熱が引けば覚醒できる。
政府非公式の流星街では未だにその方法で能力覚醒を促しているが、サイメトロジアシティーでは能力開発志願者に高熱が出なくてもサイ能力の有無を判断出来るチェッカーがあって、能力が無い人はそのままお帰りいただく状態になる。
その後サイ能力が使えると分かるとその人に合わせた覚醒カリキュラムを受講することによって能力者に覚醒出来るのである。
俺は休暇でトウキョウのシブヤシティーにいるが最悪のタイミングでこの地に休暇に来てしまったようだ。
そういえばヨコハマ行きのジェットシップにトウキョウ方面の観光客の団体がやたら少ないとは思っていたがまさかここまで影響がひどいとは思わなかった。
タブレットを使用してこの地域で起きた事件や事故の情報を集めていたら
―女子高生撲殺事件トウキョウエリアで今月に入って5件目―
―昏睡強盗や援助交際をしている女子高生また殺される―
―サイ能力者ですら凌駕する殺人鬼は何処へ?―
と電子版とは言え主要新聞やスポーツ新聞、週刊誌がこのトウキョウエリア全域だけで起きている連続女子高生撲殺事件を追跡しているが、現段階で警察からの発表は(被害に遭っている女性は大半昏睡強盗や援助交際をしている女子高生達を身長3m程度はある大男が何十回も腹や顔を殴り続けて殺された。)とある。が、あくまで世間に発表出来る情報はここまである。
事実確認の為この情報を情報屋協会に情報料を支払って得た情報によれば被害に遭っている子は全員腹部に一撃のパンチでろっ骨や背骨の一部が粉砕しただけでなく、まるで大砲の弾を零距離で受けた様に腹部と背部には大穴が空き生命維持に必要な内蔵各種が粉砕され吹っ飛ばされている。とある。
とてもじゃないがこんな事、自分の筋肉量を増減の制御が出来るフィジカル系能力者でないと不可能だが、サイポリスもその線で合同捜査をしており、使用されたサイパルスは被害者分しか検知されないため、サイポリスはあくまでサイ能力を使用して昏睡強盗をしているからそっちの調査をしている状態が続いている。
こんな記事が出回っているが現状の状況は至って平和である。
しかし街を歩いている女子中高生はそう多くない。
まぁ時間が時間だから仕方ない。今は平日の午前8時30分。10代の女性は普通ならこの時間は俺みたいに10代中盤で何かしら仕事に就いている奴を除いて、普通10代中盤なら学校にいるのが普通である。
ソレを差し引いてもあんな暴行殺人がトウキョウ地方で起きているからトータルで人が歩いているのが少ない。
俺は公園で先程の記事を読みながらもこいつをどうするかを思考していた。
ふっ、いかん、いかん。休暇と言いつつこの地域で起きている事件に眼を通している。こりゃある意味職業病だな。
そう思ってタブレットをスリープモードにして思いっきり伸びをして仕事以外のことを考えようとして、空を見上げたときたそのときに空からサイ能力者の女子高生が落ちてきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ瞬間移動失敗したぁぁぁぁぁ!!!」
さすがに空から女の子が落ちてくるのを見たら流石に助けないと言う選択肢はないので、俺は念能力をうまく駆使し落ちてくる少女にダメージを負わない程度に減速させて受け止める方法で助けることにした。
何とか減速は出来たが彼女がバランスを崩し落下のショックで俺とその女子高生は事故とは言え唇と唇のキスをしてしまった。
そのセイで受け止めきれず公園の芝生に落ちてきた女子高生を抱えたまま倒れてしまった。
「いてて、なんで女子高生が空から振ってくるんだよ。ん?君は・・・・」
その女子高生は3日前に偶然会った柊真穂であった。
格好は多少の着崩しはあるものの、サマーセーターとブラウスにかなり詰めた短いフレアスカートとニーハイソックスに学生がよく履くローファーと学校指定カバン(アクセや缶バッチがびっしり付いてはいる)を持ち手に手を通して背負いカバンスタイルといかにも女子高生って格好をしていた。
「いてて、何処の誰かわからねーが落下しつつあるあたしを助けてくれてありがとな、・・・・ってお前は3日前にあたしとナンパ野郎をぶっとばしたケイヤンじゃねーか。」
3日前に合った奴の名前ぐらい正しく覚えておけよ。とも思ったが口出すのは野暮だと思い、言うのはやめた。
「所で、この時間に公園にいる俺の所に落ちてきたんだよ?それと俺は君にいきなりあだ名で呼ばれるほど親しくはないが。」
「別にケイヤンの所に降りてきた訳じゃ無いぜ。遅刻しそうになったからテレポート失敗してここに落ちただけだ。」
まぁ理由はどうあれこんな時間に女子高生がここに居るなんて学校サボっている以外周辺にはみられないが、こうやってテレポート使ってでも学校に行こうとする姿勢は評価できる。
しかし、柊真穂さんはどうも初めてのキスだったらしく、俺と唇同士でキスしたことを思い出し意外に動揺していた。正直ファーストキスなんてそこまで重宝する物なのか?身近にメタルアーム技師の独系女性の幼馴染みや重度のキスマであるナオキの親父さんの影響もあり最初のキスには日本人でありながらそういう物はないようだ。
「きききききき気にするなよ、ケイヤン。こんなの欧州じゃふつーだろ?そ、それにあたし男の幼馴染みにキスされているからきききききききにすんな。」
言っている事は普通だがどうもさっきから眼がものすごく泳いでいる。
「あ~!こんな所にいた。」
そう言って近付いてきたのは柊真穂同様に3日前に知り合った青柳立花であった。
勿論格好は柊真穂と同様の制服でバックの類いは持っていないが、多少はカスタムをしている。といっても彼女も柊真穂同様いきなり現れたのである。
十中八九彼女もサイ能力者であろう。
「君は、3日前に柊さんと一緒に居た青柳立花さんだったね。」
「そそ、気楽に六花って呼んでくれていいですよ。」
「それにしても良く柊さんの場所分かったね。捜索か追跡系の能力が得意なの?」
「本来はフィジカル系能力者だけど、テレポートとサーチアイが出来るので。真穂のサイパルスをたどることも出来ます。」
「そりゃ凄いな。」
「私はそこまで凄くないですよ。能力者レベルも3に近い2ぐらいですから。」
「ってことは修練次第では3には上がれるって事だな?」
「そうですけど、真穂の方が凄いですよ。真穂って特にサイトレーニング無しでもレベル3入っていますから。サイトレーニング積めば5以上にはなれる素養があるみたいですよ。」
「確かに真穂さんも凄いな、俺だってレベルは4に近い3だけど覚醒してから年月かけてここまでレベルあげた方だから。」
とは言っても俺の場合サイ能力者のレベルが高いのはメンタル系能力でレアスキルに該当する答えを導く門があるからレベルが少し高めに見えるがテレキネシス能力者だけでみるなら3に近い2である。
答えを導く門
視覚を通して他の人間の今考えていること過去を任意で読める能力であり、読み取れる過去や思考は1秒前から出生直前まで見る事が出来る。
ただし、この能力は俺への脳負担が高く他人の出生直前まで見ると1日1回しか使えない。
出生直前までみた後20時間以上インターバルを開けずに連続使用すると記憶中枢が一時機能を止めてしまう為数日は能力を使うことが出来ない。
そのため自己リミッターとして普段使うときは過去10年前後までとしている。
それによって視聴制限を課したことで過去を見る境界を10年以内なら1日20回まで増やせた。
それでもその人の過去や思考が見れない場合はプラス5年刻みで見て行く事にしている。まぁそのぶん1日に使える回数が比例して減るけどな。
「といっても、真穂ってサイ能力のレベルは高い方なのですけど5回に1回はテレポート失敗することもあるし、ひどいときは全裸でテレポート失敗しちゃうときだって・・・」
「わーわーわーわー!!立花なんてこと言うんだよ!!」
いや、いくら何でもぶっちゃけすぎだろ!とも思ったが口に出すのは止めておいた。
「それじゃケイゴさん。私たちは学校に飛んでいきますので。失礼します。」
「あぁわかった、でも気をつけなよ。ここ最近朝やお昼時はいいが、夜になると昏睡強盗をしている女子高生が撲殺されるって言う物騒なことが起きているから。」
「忠告はありがたいが、あたしらそこまでしてお小遣いが欲しい訳じゃないからそんなことしてねーよ。そんなことしたら親父に勘当されちまう。」
「私も彼氏が現役の警察官だからそんなことしたら嫌われちゃうよ。」
「そっか、でも注意は払っといた方が良いよ。」
俺がそう言った後、彼女達はテレポートでいきなり消えた。
ヤレヤレ。柊真穂ってコは疾風のように現れて、疾風のように去っていったな。
そういえば、前調べたときにわかった事だが柊真穂って子の親は警察官だったな。
タブレットをバックにしまい休暇中とは言え腕を鈍らせる訳にもいかないので公園を出て都内にある射撃場に向けてバイクを走らせた。
都内某所19:00頃
最近ではパパ活や援助交際をすると称してスケベ親父を眠らせて現金を奪う行為をして、3Mはある大男に撲殺されない様に街を歩いている女子高生は自分も被害に遭わないようにするために昏睡強盗やエンコーをする子はここ一ヶ月で大幅に減ったが、それでも昏睡強盗や援助交際をやめていない女子高生もいた。
「へっへーちょろかったな~あのおっさん。あたしがちょっとパンツ見せてあげたらみたホイホイ付いてきた。コレだから昏睡強盗やめらんないよな~。」
彼女はニュースで女子高生撲殺事件のことは知っているが自分には関係無いとタカをくくっていた。
「ねぇアリサ、もうこんな事やめようよ。」
「何だ?サエ私が3mはあるゴリゴリマッチョマンの変態に殺されると思っているのか?」
「その例え古くない?ソレもそうだけど、最近キャッシュインを警戒してスケベ親父も私たちに手を出さなくなってきているから。」
キャッシュイン
昏睡強盗をする女子高生達が使う昏睡強盗の隠語
「サエは降りても良いけど、あたしはもっと金がいるんだ。」
「そりゃ、アリサの事情は分かるけどこんなやり方じゃなくてもっとバイトに勤しむ方法だって・・・」
「あのね、サエそれでも補い切れないからこんな風に昏睡強盗を・・・ってサエさっきからいきなり黙って・・・・・・ひぃぃぃ!!」
アリサが後を振り向くとそこには元々は自分の友人だった首より上が行方不明になった、というより頭が砕けた首無しのうつぶせに倒れた死体とニュースでも取り上げられている3m程の大男がそこにはいた。
その大男は人間がうつぶせに倒れているときの頭部が有る位置に彼の左足がありその足下には血と肉塊が散乱していた。
「マズは1ッピキ。」
アリサと呼ばれた少女は恐怖で声も上げることも出来ず動く事も出来ずにいたが、周辺を警戒していた男性警官がその裏通りに入ってきてきた。
「貴様!そこで何をしている!!」
アリサと呼ばれた少女も警察官が介入したことで助かったと安堵し
「お巡りさん助けて!私の友達がアイツに・・・」
「ともかく下がっていなさい。」
そう言われてアリサと呼ばれた少女は警官の後に下がった。
「お前を殺人の現行犯で逮捕する!」
「ナニってオマワリさん、ガイチュウクジョだよ。ジャマしないでよ。」
「東シンジュク08より本部に連絡!シンジュク東地区4-7に例の3mはある大男とその犯行現場に遭遇、至急応援を要求!!」
勿論本署に連絡しながらも拳銃は構えたままである。
「殺人のゲンバッてイッタケドボクはサッキモ言ったとおりガイチュウクジョをしていただけだ。ジャマするならオマワリさんでもヨウシャシナイヨ。」
そう言った後3mOVERの大男は裏路地に落ちてあるゴミ類を放り投げて攪乱をしたところで逃げるのが定石だが、この大男はそれを囮に男性警官にあっという間に接近し拳銃を撃つ暇も無くその大男に顔面を殴られ、頭と胴体が別れるまでは至らなかったがその背後にあったビルの壁に大穴をそのビルの端から端までぶち抜いた。幸いビルの支柱を砕いた訳では無いのでビルが崩落することはなかった。
「うわっ!いきなり壁に大穴が空いた!」
「いやぁぁぁぁぁぁお巡りさんがぁぁぁ!!!」
「おい!何があった!」
「ひぃ死んでいる!!」
ビルの壁をぶち抜かれてそこにいた人達はまさに阿鼻叫喚である。勿論この状況で警察と救急を呼んでいる人もいるが大半が巻き込まれないように上階や外に逃げる人々で混乱していた。
アリサと呼ばれた少女も助けてくれるはずの男性警官がパンチ一発で即死に至ったことで再び絶望の様相を見せて彼女に再び3m程の大男は彼女の頭部を彼のさじ加減でまるで豆腐のように優しく持ち右拳で文字通り彼女を貫いた。
「くくく、コレで又この街も綺麗になった。」警察のサイレンが聞こえてきた後
「おっと帰らなきゃ。」
そう言ってその大男は裏路地の更に奥に消えていった。
その大男は裏通りから地下水道に入り時間が経過していき3mはあった巨体は時間が経過するにつれ160後半から170ほどに縮小していた。
その大男が現場から消えて1~2分後に警官隊が到着したが時既に遅く、昏睡強盗や援助交際をしていた女子高生以外に初めての犠牲者が出たこととなった。
その後、警察が鑑識に出動を要請し現場保全のため周辺は閉鎖された。
ビルにいた人の中には3mOVERの大男が女子高生の腹部をぶち抜いていた光景をSNSにあげた物がいたが直ぐに警察の検閲が入り消すことと口外しない様に念書も書かせられる程今回の事件はそれだけ残忍且つ一般大衆にはトラウマ必至の刺激が強すぎる事案だからである。
そして被害者の1人である坂本亞里砂という少女は内蔵の破損も著しいが、無事だった内蔵や性器を確認したところ、彼女は数週間ではあるが妊娠していた。
俺がシブヤシティーで休暇の為、滞在して1週間が経過した頃
シブヤシティーを散策しているとやはりこういうことになったかと納得した。
トウキョウエリアの公私不問で高校や小中学校の無期限休校が発表されていた。
まぁソレと同時に女子高生を対象にした自宅自粛や不要不急の外出は控えるようになった。
まぁこの状況なら仕方ないかなとも思える処置である。
俺がトウキョウエリアに来る前から3m超の大男による撲殺殺人が発生しており今週までに、昏睡強盗や援助交際をしていた女子高生が13人殺され、鎮圧や逮捕に乗り出した警官が死亡10人、ソレとは別に援助交際をしている女子高生を言葉巧みにアダルト映像に出演させる連中を逮捕するために囮捜査していた婦人警官もその大男に遭遇し囮捜査をしていた婦人警官も3人死亡、重傷者は警官民間人問わず150人、
警察も犠牲者がでてトウキョウシティーは完全に活気が下降状態にあった。
さすがに事態を重く見た統一連盟政府もハンター協会に打診し3m程の大男に懸賞金を出すと決まったが、容姿は3M程の大男以外名前が不明なこともありこの街にハンターがごった返しになる事案はないが俺も悠長に休暇と言っていられずの状態になった。
一応情報屋組合経由で情報をもらったがそれでも情報不足で分かったのは3m前後の身長を持つ東ユージスタ系の人間、年齢は10代後半から20代、逃走ほう助をしている協力者がいること。事件の発生時刻が19:00~22:30に集中していること。
ちょうど女子高生が夜の街にでてパパ活や援助交際等が起こり得る時間帯がこの辺であり、仕事が終わった会社員や早期リタイヤした金持ちのスケベ親父達もこの時間に行動を開始するからである。
しかし俺はその時間を割けて少し前の15:30頃からシブヤシティーを中心に警戒していた。そんな矢先に裏通りの方から
「ふっざけんじゃねー!!」
なんだ?随分ひどい罵声だな。そっちの方に行って見るかと思い足を進めてみると、そこにいたのは柊さんと別の学校に通う女子高生2人。背は柊さんと大体同じで、片方は染めた金髪でかなりウェーブをかけた褐色ギャルと髪は黒と茶の混じった黄色ギャルで、もう1人男性が居る。170前後の気弱そうな10代後半から20代ほどのもやし系男子である。
「あたしをこんな策略で貶めようとは良い度胸してるな!」
「いいじゃねーか柊、あたし達のおかげで彼氏無しのあんたに彼氏有りのいい思い出来たから。」
「やり方が気にいらねーんだよ!こんないい男にホイホイ付いていって浮かれているあたしをあざ笑うやり方がな!それに悪いがあたしにはちゃんとした彼氏が居るんだよ!再三断っているから仕方なく付いてきただけだ。」
柊真穂が別の学校に通っている女子高生らしき2人組のうちの1人の胸ぐら掴んで一触即発状態になっていた。
しかし柊さんは胸ぐらを掴んで少ししたらその少女を2~3歩交代させるぐらいまでに突き飛ばた。
「いいか!今日は見逃してやるが、今度あたしやあたしの友達にこんな陰険なトラップ次仕掛けたらシブヤシティーを歩けなくしてやるからな!」
「くっ!」
「まって真穂さん。おれ、本気で君のこと・・・・・」
「ストップ、テヨン。あんたはいい男かも知れないが、そんな連中の飼い犬になっている様じゃあたしがなびく要素は全く無いんだよ。」
まぁ何と言いますか歯に衣着せぬとはこう言ったことに使うんだなと思った。
柊さんが彼女達から遠ざかり始めたとき。
「ふざけんじゃねー!!」
テヨンと呼ばれた青年がいきなり叫んだ。
「コッチは本気で君に惚れたのにこの雑な扱いは!流石に頭にきた!!」
「そうだ、テヨンいっその事いつもの薬使って柊を殺っちまえよ!!」
ん?いつもの薬?おいおいおいおい今ヤバイワードがさらっとでたけど、こりゃ一線有ることは覚悟しておくか。
そう思って日本刀をしまっている身の丈はある筒状鞄から身柱一文字と虎鉄、念のため父が俺に託してくれた飛燕を使えるようにベルトホルダーに通しておいた。それ以外の刀は鞄にしまったままにしておこう。
「そうだな、俺に大恥をかかせたお前等全員ぶっ殺してやる!!」
いくら何でも精神構造短絡的すぎだろ!とも思ったが彼の懐から取り出した薬用カプセルの入ったビンを取り出し、そのビンからカプセル剤を2カプセル取り出した。
そのカプセルはまさに血のように赤いカプセルでソレを飲んだ後10秒ほど経過した後に彼の肉体に異変が起こった。
彼は咆哮を上げながら170ほど有った背は全身の筋肉は元々付いていた筋肉量の20倍から30倍は増大していき背も一気に伸び目算で2M90CMまで伸びていった。
こりゃまいったな、まさかこんな所に巷で出没するエンコー女子高生撲殺殺人鬼が出てくるとは。
テヨンと呼ばれた青年は筋肥大を終えた後、つるんでいたと思われる女子高生達に目線を下ろしその位置からローキックを繰り出しそこに居た茶混じり髪の女子高生を蹴り飛ばした。
直ぐ其処にあった強力なテレキネシス攻撃でもびくともしないコンクリートと合金をサンドイッチ状にした壁にその女子高生をめり込ませた。
口から血を吐いたが、ありゃ生命維持の内臓系はぐちゃぐちゃだろうな、悪いがアレはもうほぼ助からんけど、眼の前で暴行と殺人を見逃すほど愚かでもないので俺は虎鉄を抜刀し上段の構えから空斬剣を放った。
「空~斬剣っ!!!」
本来はこの技は技名を口頭で叫ばなくても放てるがこちらに気を向けさせる為にわざと技名を叫んだ。
空斬剣をヤツの左腕を切り落とす勢いで放ったがヤツの左二の腕に当たったが思ったほど切れずヤツの左腕に空斬剣は当たったがほんの僅かにかすり傷が付いた程度だった。
こりゃ思ってた以上に防御力も高そうだな。しかし
「イタイヨーイタイヨーーー!!」
まるで子供のように泣き叫ぶ状態だったがソレが良くなかった。
まだ逃げていなかった褐色ギャルが泣きわめいているテヨンの裏拳が頭部に当たり頭部と胴体が分離する事態になった。
ソレをモロ見てしまった柊さんは硬直していた。
普通は人間の首が吹っ飛ぶシーンなんぞ見慣れている方がおかしい。俺だって直視して嘔吐しそうになるが流石にソレやって隙を作る訳にもいかない。
泣きわめきながら俺に近づき右拳を俺に当てようとしたが流石に動きが単純すぎなのでアッサリ躱したが、しかしその右拳がフェイクで左が本攻撃だった。
それに気付いて俺は咄嗟に蒼天活殺自在流の高速移動技瞬脚を咄嗟に発動させた。
瞬脚
蒼天活殺自在流の高速移動技でコレを発動させると自分以外の動きがスローモーションに見える技である。といってもコレは回りが遅くなるのでなく俺自身が超高速で動ける技である。よく達人クラスの武術家が相手の動きがスローモーションに見える一瞬の出来事を一度の発動で3分以内なら任意でスローモーションで見えると超高速移動を出来るのである。と言っても俺は1分以内と設定している。
瞬脚を発動させて右に持っていた虎鉄を左持ちに持ち替えて刀で防御する方法にしつつ勢いを逃がすために少し後に飛んでテヨンの拳を受け止めた。
その拳を虎鉄で受け止めたのは良かったがこいつの力が強すぎて俺自身も15Mほど離れた表通りまで吹っ飛ばされた。
その時タイミング良くも悪くも1BOX人が乗車していない部分に激突した。
そのせいで1BOXは横転したが不幸中の幸いでこの車以外は直ぐ近くにいなかったので巻き込み多重事故にならずにすんだ。こりゃ俺が全額保証するのはいいとしてこいつの懸賞金次第では赤字だな。
全力でぶん殴られ車に激突したが虎鉄で防いでいたからあばら数本折れた程度ですんだが車にぶつかった分も痛いがここで臆して被害拡大させるのは論外of論外!
とんでもない攻撃力だな。こりゃコッチも気合い入れないと殺されるな。
横転した車の運転手に大きな怪我はなかったが、ベルトを外し車内から脱出した後いきなり吹っ飛んできた俺を心配する人なのには少々驚いた。
「き、君大丈夫?」
「俺の心配してくれるのはありがたいですけど、直ぐに警察呼んで逃げて下さい。世間を騒がせている女子高生撲殺殺人の容疑者と戦闘中なので。」
そう俺が返した後その運転手は俺が吹っ飛ばされてきた方向を見るとまさに報道にあった3M近くある大男が近づいて来た。
流石に状況を理解して即効退散してくれた。
「ヘェ、オニーさんカラダガンジョウなんだね。でもジャマしたオニーさんはいなくなっちゃえ!!」
そういって横転した1BOXの電気系統に思いっきりパンチを繰り出していたが俺は既に1BOXから脱出してヤツの後に飛んでいる。
しかし、こいつさっき俺が傷を負わせた傷を血が出ているのに痛がっていないのは異常である。
しかし、こいつは俺に目線を向けて身体の向きを変えてパンチで刺さったままの1BOXをハンマーのように振り回し始めた。
やばいな、あんな大物を片手一本で振り回しているってどんだけ怪力なんだよ!あんな物ふり回れたら大通りであれ、裏通りであれ、被害が拡大するのは目に見えている。こうなったら!!
意を決っして俺はヤツから距離を取り一度虎鉄を納刀して身柱一文字を流派共通で霞の構えと呼ばれる剣を両手持ちにして頭部側面に構えた。ただしコレは蒼天活殺自在流では目つぶしは御法度ではないが、その手の技はない。
蒼天活殺自在流でこの構えから放てる技は数種類有るが、俺はこの構えのままヤツに突進を仕掛けるがヤツも少しは頭が回るようで、ハンマー代わりにしている1BOXを楯代わりにしたが、むしろ楯代わりにしてくれた方が好都合!
俺はその1BOXを破砕するために一度の突き技で四撃同時に突くことの出来る蒼天活殺自在流四刃閃光を放ち楯代わりにした1BOXごと数歩分のみだが後退させた事によってヤツを怯ませたそのすきに再度虎鉄を抜刀し風斬剣の二刀流で連続斬りを可能とする蒼天活殺自在流の技の一つ風斬剣三式風花を使い1BOXを腕に刺さった部分を除き、車を細切れにした。
流石に自動車が根菜みたいに細切れにされれば大半の人間は驚愕するがこいつはこの状況を見て何も考えていないのか声すら出さずに驚愕しているかが表情では分からないが、だがこいつにとって楯は目隠しに過ぎず細切れになった車のパーツからヤツの拳が出てきた。
ヤバイと思って俺は咄嗟に虎鉄でガードしつつ威力を殺すために少し後に飛んだのは良かったがダメージは軽微ですんだがヤツの連檄に虎鉄が耐えきれず真っ二つに折れた後粉々になった。
といってもやっぱりダメージ軽微でも吹っ飛ばされたのには変わらず。今度車や建造物に激突したらいくら俺でもただじゃすまない。
反対側にある壁に激突する1m手前で自分の体がサイ能力で捕まるような感覚がして壁にぶつからずにすんだ。
「大丈夫か?けいやん。」
最初はあの野郎の念動力かと思ったがさっきまで死体や肉塊を見て呆けていた柊真穂が自身の持っている念動力で俺を壁にぶつかる手前で無理矢理止めてくれた。
その光景を見て
「柊さん大丈夫なの?」と声をかけて
「正直、けいやんはあたしの持ち上げられる量を・・・・・・超えている・・・・お、重い」
「ありがとう助かったもう下ろしてくれ。」
「所でけいやん。アイツに勝てそうか?」
「正直、状況最悪、だがまだ勝てるチャンスはある。」
「ここで勝ってくんなきゃ・・・・・困るんだよ!・・・ここであたしがけいやんを・・・・・助けなきゃ・・・・・・誰がこいつから街を守れるんだよ!!」顔を真っ赤にしながら答えてくれた。
街を守る意識は無かったが、確かに警察の方々も昏睡強盗やエンコーしていたとは言え殺されるいわれのないお嬢さん達を平然と殺したこいつを何とか出来るヤツなんて軍か俺みたいな実力が充分あるメタトローハンターでないと無理だな。
「・・・・・いやまって。」
「な、なんだよ、けいやん。」
「何とか逆転の一手が閃いた」
「あたしは何をすれば良い?」
「俺を念動力でヤツの真後ろに飛ばせるか?」
「出来るけど、お前重いからスピードは出ないし出来て一度だけだ。」
「1回できれば充分!俺をヤツの後に飛ばしてくれ。」
「言っておくけど上手な着地は期待すんなよ。」
「俺の身体能力なめんなよ!それ位どうにでも出来る。それと放り投げ終わったら直ぐに念動力を解除して」
「分かった!それじゃいくぞー!!」
「応ッ!!」
柊さんは「うぉりやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」とかけ声をあげつつ俺を投げ槍のような軌道を描く様に放り投げてヤツの真後ろに来た瞬間に
「今だ!念動力を解除してくれ!!」
「分かった」と彼女は応じ念動力を解除して俺は着地までに数回転して落下の勢いを緩ませ着地と同時に瞬脚を発動した。
正直相手を後から斬るのは好まないが相手の動きを封じる方法は・・・・・
ヤツのふくらはぎを斬ること!!
蒼天活殺自在流風斬剣二刀式殺陣風を使い両方のふくらはぎを同時に斬った。
切ったと同時にヤツは先程同様子供のように痛い痛いと喚きながら前のめりで倒れた。
倒れたのを確認して瞬脚を解除しこれ以上暴れられても困るので、ヤツの首裏に割と強めに身柱一文字の持ち手側でショックを与え警察が来るまでは気を失わせた。
流石にマジで骨も折れているから疲れたよ。
俺が座り込んだところに柊さんが俺の所に近づいて来て、
「けいやん無事か?」
俺は右手でサムズアップをした。
その後さっきの車の持ち主が連絡したと思われる警察の方々が到着し、俺と柊さんの分かる範囲で今回の事件の状況説明をした後すぐに開放はされなかった。
柊さんは被害者保護の観点から、俺の場合はハンターとしての証明やテヨンってヤツが持っていた麻薬の成分結果待ちで。
といっても俺らが居るのは警察署の保護室では無く警察病院である。
柊さんはトラウマにならないように精神治療の有無で、俺は先程の戦闘であばら数本折れているので検査も込みで数日入院コースになりそうだ。
警察発表は以下の通り
※容疑者キム・テヨン(19)
※ここ最近起きている昏睡強盗及びエンコーをして男性から金銭を摂取する女子高生を撲殺した容疑者を逮捕したこと。
※新型の融合型麻薬を使用し筋肥大させて暴行し死に至らしめた事
※犯人確保したのは近隣にいたメタトローハンターであること
さすがに腹パン一発で内臓粉砕と言ったことは伏せたようだな。あんなもん公表はできんだろな。
そして、テヨンが持っていた麻薬の成分結果が分かったが、余計分からなくなった。
ソレは筋肉を増大させる麻薬と幼稚後退を促進する麻薬は同じカプセルや錠剤では効力を打ち消し合うような成分が含まれており、それぞれ単体の麻薬中毒者に中和名目で年数グラムまでしか投与できない成分が同じ錠剤やカプセルに存在できる技術で作られており、到底大陸や国内のヤクザが作っている麻薬工場では生成不可能な融合型麻薬だと分かった。
コレを生成するには最新鋭の製薬プラントと薬学の最高権威クラスの知識が必要だからである。
この融合型麻薬は成分だけではブラッドプロテインとあるが、レッドアイエンジェルという俗称もあることが分かった。
こりゃこの案件が終わったらまた大陸の方に戻って賞金稼ぎとして流浪旅しようと思ったが、このレッドアイエンジェル事件思った以上に闇が深そうだコレを解決させた方が良さそうだと思い俺は、しばらくは都内にあるあのアジトを拠点としてこの麻薬の調査殲滅を
するしか無いようだ。