表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

第1章3話 『冒険者ギルド』

シスターの説得に失敗してしまった。

だがこんなことで諦めるわけがない。


説得できないなら実力行使だ。

1人で冒険者ギルドに行く。


この1ヶ月の間に、シスターと外出した時に冒険者ギルドの位置は把握している。


そして都合のいいことにシスターは明日、午前中は用事で外出すると言っていた。

ならばその間に冒険者ギルドに行く。















「…じゃあ、私は出かけます。1人でお留守番をお願いします。

 誰か来ても出ちゃダメですよ。」


そう言ってシスターは出かけて行った。

昨日から少し機嫌が良くないようだが俺も折れる気は無い。


シスターが出てから30分ほど経ってから鍵を閉めて孤児院を出る。


歩いて15分ほどのところに冒険者ギルドはあった。

思っていたよりもずっと近かった。


石造りの二階建ての建物、孤児院よりもずっと大きい。


いざ、目の前に立つと緊張してきた…。


「どうしたの?うちに何か用事?」


後ろから声をかけられて慌てて振り向く。


そこにいたのは柔らかい笑顔を浮かべた女性。


うちってことはギルド関係者だ。


「あの、冒険者になりたくてきました!」


「そうなのかー。うーん…とりあえず入っていく?」


「はい!」


もしかしたらギルド関係者に案内をしてもらえるかもしれない。


扉を開け建物に入る。

俺は、冒険者たちが集まって賑やかな場所をイメージしていたのだが、ギルド内は静かで何人か冒険者と関係者がいただけだった。


「初めて来た人はがっかりするんだけど、昼とかはみんなクエストに出てるからあんまり人はいないのよ。

夜になると人が多くなるんだけどね。」


顔に出ていたのだろうか。


「冒険者ギルド、カデナ支部へようこそ。

私は受付をしているアンナ、よろしくね。」


そう言ってアンナさんは俺にウインクをする。


「アベル・グラントです。よろしくお願いします!」


「アベルくんって言うのね。

…それでね、アベルくん。冒険者になれるのは12歳になってからなの。」


年齢制限があるのか!

…いや、当たり前か。

命のかかることが多い仕事だもんな。

12歳でも早すぎるくらいかもしれない。


「俺はまだ5歳です。でも、冒険者になって活躍したいんです。

だから、色々なことを早く覚えたいんです。」


「そういうことだったら、私が色々教えてあげる。

危ないことはさせられないけどね。」


アンナさんは優しく俺の頭を撫でる。

精神年齢でいうと30近くだから少し恥ずかしい。


冒険者にはまだなれないが、いい出会いができた。

ともあれ、これで冒険者としての知識をえることができる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ