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230:嵐の支配者

発売前連続更新中!


書籍版マギカテクニカ第1巻、5/23発売です!

現在、表紙及びキービジュアルを公開中です。

詳しくは活動報告、ツイッターをご確認ください。

ツイッターでは書店ごとの特典SS情報も公開しております!












『《格闘》のスキルレベルが上昇しました』

『《降霊魔法》のスキルレベルが上昇しました』

『《MP自動大回復》のスキルレベルが上昇しました』

『《奪命剣》のスキルレベルが上昇しました』

『《インファイト》のスキルレベルが上昇しました』

『《回復適性》のスキルレベルが上昇しました』

『《戦闘技能》のスキルレベルが上昇しました』

『テイムモンスター《セイラン》のレベルが上昇しました』

『テイムモンスター《セイラン》がレベル上限に達しました。《グリフォン》の種族進化が可能です』



 あれからまた西に移動しつつ戦闘を繰り返したところで、ついにセイランにも進化の時期がやってきた。

 ルミナの成長具合を見るに、第四段階への進化はかなり期待が持てる。

 緋真やアリスたちもレベルが上がっているし、この辺りで休憩しつつセイランの進化を確認してみるとしよう。

 着陸したセイランをこちらへと呼び寄せ、《テイム》スキルによる操作画面を開く。

 はたして、コイツにはどのような進化先が用意されているのだろうか。


■ハイグリフォン

 種別:魔物

 属性:風

 戦闘位置:地上・空中


 大空の覇者たるグリフォンの上位種。

 強靭な肉体と、強力な風を操る魔法を有しており、戦闘能力はかなり高い。

 騎獣としても運用可能であるが、非常に気位が高く、実力を認めた者しか背中に乗せることはない。



「ふむ。進化先は一つだけか」



 名前を見た感じ、順当な進化といった様子である。

 スキル関連については分からないが、まあ今の状態から順当に進むことだろう。

 懸念といえば、体が大きくなって騎乗しづらくなることだが……まあ、説明文にも騎獣として運用可能と書いてあるし、恐らく大丈夫だろう。



「よし、セイラン。ハイグリフォンに進化させるぞ。準備はいいな?」

「クェエ」



 だが俺の問いに対し、セイランは首を横に振って拒否の意を示してきた。

 まさかそんな反応が返ってくるとは考えておらず、思わず眼を見開く。



「どうした? 進化先は一つしかないんだ、他に選べるものも無いだろう?」

「クェ!」



 俺の言葉に、セイランは俺の袖口を嘴で咥え、引っ張りながら何かを伝えようとしてくる。

 《テイム》のテクニックである【アニマルエンパシー】から伝わってくるのは、何かのイメージだ。

 丸い球状の何かと、羽のような物体だが――



「……ああ!」



 グリフォン関連のアイテムがあったかと思考を巡らせ、思いついたのは二つのアイテムだった。

 一つは、かつてフィールドボスであったグリフォンを倒した際に手に入れた、『嵐王の風切羽』。

 そしてもう一つが、ベーディンジアの王女を救出したことによって得られたアイテム、『嵐王の宝玉』だ。

 どちらもグリフォンの上位種、嵐王ワイルドハントに関連するアイテムのようなのだが……渡されはしたものの、どう使っていいのか良く分からなかったのだ。これは、このタイミングで使えばいいのだろうか。

 困惑しつつもそれらを取り出したところ、セイランはすぐさま反応を見せた。

 何と、それら二つを口に銜え、あっさりと飲み込んでしまったのだ。



「お、おい。それは大丈夫なのか?」

「クェ」


『テイムモンスター《セイラン》が、《嵐王の系譜》の称号スキルを取得しました』



 困惑する俺を他所に、セイランはあっさりと新たな称号を取得してみせた。

 どうやら、セイランはこれを取得したかったようだが、果たしてどうやってそれを知ったのか。

 グリフォンの本能のようなものなのだろうか……まあ、分からんが、用途不明だったアイテムの正体が掴めただけいいだろう。

 若干納得いかない感覚を覚えつつも、再び《テイム》のスキルから進化先を確認する。 

 すると確かに、先程までは存在していなかった進化先が表示された。


■ストームグリフォン

 種別:魔物

 属性:嵐

 戦闘位置:地上・空中


 大空の覇者たるグリフォンの上位種にして、嵐王ワイルドハントの下位種。

 強靭な肉体に加え、嵐を自在に操る魔法を有しており、非常に高い戦闘能力を有する。

 騎獣としても運用可能であるが、非常に気位が高く、実力を認めた者しか背中に乗せることはない。


 どうやら、ハイグリフォンよりも更にワイルドハントに近い存在へと進化できるようになったらしい。

 属性の時点で複合属性が表示されているのは初めて見たな。

 セイランは現時点で既に嵐属性に近いような攻撃をしていたし、ハイグリフォンでも似たようなことはできたと思うのだが、果たしてどこまで違いがあるのか。

 まあ何にせよ、これを選ばない理由もない。いずれワイルドハントに進化することを期待していたのだから、そのルートに乗れる可能性の高いこちらを選ぶべきだろう。



「で……お前もストームグリフォンならいいんだな?」

「クェエ!」



 力強く首肯するセイラン。どうやら、こちらであれば納得らしい。

 思わぬ手間がかかったものの、これでセイランも進化させられる。

 小さく苦笑しつつ、俺はストームグリフォンへの進化を決定した。

 瞬間、セイランの巨体は紫色の光に包まれる。どうやら、これは嵐属性の魔力であるようだ。

 逆巻く風に包まれながら放電するセイランの姿は、ルミナの時のようにシルエットでの変化はあまり見えない。しかし、感じ取れる魔力は以前よりもかなり強力なものとなっているようだ。

 期待を込めて、しかし若干の距離を取りつつセイランの変化を見守る。セイランが纏う嵐は、徐々にその勢いを弱め――そして、その身に纏っていた光と共に霧散した。

 その内側から現れたのは――



「クアアアアアアアアアアアッ!」



 大きく翼を広げたセイランの姿だった。

 グリフォンだった頃の姿と大きく差があるわけではないのだが、翼には一部紫のメッシュが入っており、また瞳は角度によって紫色に輝いて見えるようだ。

 顔つきもやや精悍というか、視線が鋭くなったように思える。

 幸い、体の大きさは以前から変化は無く、鞍を調節する必要は無いようだ。


■モンスター名:セイラン

■性別:オス

■種族:ストームグリフォン

■レベル:1

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:53

VIT:33

INT:35

MND:25

AGI:45

DEX:23

■スキル

ウェポンスキル:なし

マジックスキル:《嵐魔法》

 《旋風魔法》

スキル:《風属性大強化》

 《天駆》

 《騎乗》

 《物理抵抗:大》

 《痛撃》

 《剛爪撃》

 《威圧》

 《騎乗者大強化》

 《空歩》

 《マルチターゲット》

 《雷鳴魔法》

 《雷属性大強化》

 《魔法抵抗:中》

 《空中機動》

 《嵐属性強化》

 《突撃》

称号スキル:《嵐王の系譜》


 セイランの場合、ルミナ程新しいスキルが増えた様子はない。

 第二マジックスキルの枠が追加され、複合属性である《嵐魔法》を覚えたこと、そしてその属性強化スキルを覚えたことが主な変化だろうか。

 後は《飛翔》が《天駆》に、《爪撃》が《剛爪撃》に、属性強化スキルがそれぞれ大強化に進化し、最後に《突撃》を覚えた程度だ。

 いや、十分強化されているのだが、ルミナのように大きな変化とはならなかったらしい。

 無論、この強化でも十分すぎるレベルだ。各スキルが順当に強化されている上に、新たな属性の追加。

 元々高かったセイランの戦闘能力が、これで更に向上することになるだろう。



「ふむ……具合はどんなもんだ?」

「クェエ!」



 力強く首肯するところ見るに、どうやら絶好調であるらしい。

 とりあえず、どの程度強化されたのか、実際に戦わせて試してみたい所ではあるが……またある程度離れる必要があるか。

 この辺りの羊たちは、経験値稼ぎには良いのだが、続けて狩るためには移動が必要になるのが面倒な所だ。

 あまり離れすぎても戻るのに時間がかかってしまうし、ある程度の所で狩る相手を切り替えたい所であるが――そう考えた瞬間、足元から伝わってきた振動に、俺は柳眉を跳ねさせて意識を集中させた。



「これは……」



 何か、巨大な生き物が動き回っているような振動ではない。

 これは、地面の中を何かが移動しているために起こっているものだ。

 地面に手を着いてみれば、その振動は徐々にこちらに近づいてきていることが分かった。

 そういえば、先程でかいモグラの魔物がいたし、この辺りにもそいつがいるのだろうか。

 それにしては、少々振動がでかい気がするのだが――そう考えた瞬間、一気に高まった振動に、俺は舌打ちしながらその場から飛びのいた。

 素早く反応したセイランもそれに続き――その刹那、爆発するように土塊が噴き上がる。

 その中から飛び出してきたシルエットに、俺は思わず絶句していた。



「――――ッ!?」



 巨大な鉤爪、鋭い牙。強靭な体躯を覆う鱗。

 その姿は紛れもなく――


■アースドラゴン

 種別:亜竜

 レベル:37

 状態:アクティブ

 属性:地

 戦闘位置:地上・地中



『《識別》のスキルレベルが上昇しました』


「ドラゴンだと……!?」



 その名は俺でも聞いたことがある、ファンタジーの代表格。

 翼は持たぬものの、強靭な体躯を持つそのトカゲは、地面から勢いよく姿を現して俺へと敵意を向けてきた。

 どうやら、随分とやる気であるらしい。



「ッ……セイラン、進化していきなりの大物だ、行けるな!」

「ケェッ!」



 レベルが妙に低いのが気になるが、感じる魔力はかなりのものだ。

 こいつは紛れもなく強敵である。決して、油断することはできない。

 だからこそ――俺は笑みを浮かべて、餓狼丸を引き抜いたのだった。











■アバター名:クオン

■性別:男

■種族:人間族ヒューマン

■レベル:53

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:37

VIT:27

INT:37

MND:27

AGI:18

DEX:18

■スキル

ウェポンスキル:《刀術:Lv.24》

 《格闘:Lv.13》

マジックスキル:《強化魔法:Lv.38》

 《降霊魔法:Lv.10》

セットスキル:《死点撃ち:Lv.37》

 《MP自動大回復:Lv.7》

 《奪命剣:Lv.18》

 《識別:Lv.32》

 《練命剣:Lv.18》

 《蒐魂剣:Lv.17》

 《テイム:Lv.36》

 《HP自動大回復:Lv.7》

 《生命力操作:Lv.36》

 《魔力操作:Lv.36》

 《魔技共演:Lv.24》

 《インファイト:Lv.28》

 《回復適性:Lv.24》

 《戦闘技能:Lv.12》

サブスキル:《採掘:Lv.13》

 《聖女の祝福》

称号スキル:《剣鬼羅刹》

■現在SP:36






■アバター名:緋真

■性別:女

■種族:人間族ヒューマン

■レベル:53

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:40

VIT:25

INT:34

MND:25

AGI:20

DEX:20

■スキル

ウェポンスキル:《刀術:Lv.24》

 《格闘術:Lv.9》

マジックスキル:《火炎魔法:Lv.17》

 《強化魔法:Lv.12》

セットスキル:《練闘気:Lv.8》

 《スペルエンハンス:Lv.10》

 《火属性大強化:Lv.8》

 《回復適性:Lv.33》

 《識別:Lv.32》

 《死点撃ち:Lv.35》

 《高位戦闘技能:Lv.7》

 《立体走法:Lv.8》

 《術理装填:Lv.30》

 《MP自動回復:Lv.29》

 《高速詠唱:Lv.28》

 《斬魔の剣:Lv.15》

 《魔力操作:Lv.14》

 《遅延魔法:Lv.13》

サブスキル:《採取:Lv.7》

 《採掘:Lv.13》

 《聖女の祝福》

称号スキル:《緋の剣姫》

■現在SP:36






■モンスター名:セイラン

■性別:オス

■種族:ストームグリフォン

■レベル:1

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:53

VIT:33

INT:35

MND:25

AGI:45

DEX:23

■スキル

ウェポンスキル:なし

マジックスキル:《嵐魔法》

 《旋風魔法》

スキル:《風属性大強化》

 《天駆》

 《騎乗》

 《物理抵抗:大》

 《痛撃》

 《剛爪撃》

 《威圧》

 《騎乗者大強化》

 《空歩》

 《マルチターゲット》

 《雷鳴魔法》

 《雷属性大強化》

 《魔法抵抗:中》

 《空中機動》

 《嵐属性強化》

 《突撃》

称号スキル:《嵐王の系譜》






■アバター名:アリシェラ

■性別:女

■種族:魔人族ダークス

■レベル:53

■ステータス(残りステータスポイント:0)

STR:25

VIT:20

INT:25

MND:20

AGI:41

DEX:41

■スキル

ウェポンスキル:《暗剣術:Lv.24》

 《弓:Lv.11》

マジックスキル:《暗黒魔法:Lv.11》

 《光魔法:Lv.12》

セットスキル:《死点撃ち:Lv.36》

 《隠密行動:Lv.10》

 《毒耐性:Lv.27》

 《アサシネイト:Lv.11》

 《回復適性:Lv.32》

 《闇属性大強化:Lv.9》

 《スティンガー:Lv.11》

 《看破:Lv.35》

 《ベノムエッジ:Lv.8》

 《無音発動:Lv.26》

 《曲芸:Lv.9》

 《投擲:Lv.29》

 《走破:Lv.25》

 《傷穿:Lv.12》

サブスキル:《採取:Lv.23》

 《調薬:Lv.26》

 《偽装:Lv.27》

 《聖女の祝福》

称号スキル:なし

■現在SP:40

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マギカテクニカ書籍版第12巻、7/18(金)発売です!
書籍情報はTwitter, 活動報告にて公開中です!
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― 新着の感想 ―
[気になる点] セイランが…セトとかぶる〜鳴き声違うから変な感じ(☆▽☆) レジェンドです(人*´∀`)。*゜+ どっちも好きです♡(>ਊ<)♡
[一言] 天の眷属VS地の眷属だねぇ~
[一言] アースドラゴン…逃げてぇぇえ! 師匠が楽しそうで何よりです
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