228:戦乙女
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書籍版マギカテクニカ第1巻、5/23発売です!
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『レベルが上がりました。ステータスポイントを割り振ってください』
『《刀術》のスキルレベルが上昇しました』
『《格闘》のスキルレベルが上昇しました』
『《降霊魔法》のスキルレベルが上昇しました』
『《奪命剣》のスキルレベルが上昇しました』
『《テイム》のスキルレベルが上昇しました』
『《魔技共演》のスキルレベルが上昇しました』
『《戦闘技能》のスキルレベルが上昇しました』
『テイムモンスター《ルミナ》のレベルが上昇しました』
『テイムモンスター《セイラン》のレベルが上昇しました』
『テイムモンスター《ルミナ》がレベル上限に達しました。《ヴァルキリー》の種族進化が可能です』
羊と犬、その全てを倒し切ったところで、ようやくレベルアップのインフォメーションが届いた。
この魔物たちは数が多い上にタフという、かなり面倒な連中だ。
とはいえ、それだけの数を倒した甲斐はあったというものだろう。
まさか、このタイミングでルミナの進化が入るとは思わなかった。
「ちょっと待ってくれ。ルミナがレベル上限だ、進化できるみたいだぞ」
「あ、はい! こっちもレベル上がってるので、大丈夫ですよ」
「かなりの数だったわね……」
あまり相性は良くなかったであろうアリスは、若干疲れた様子で溜息を吐いている。
まあ、彼女の場合は特化した戦闘スタイルであるだけに、合わない相手が多いのも仕方のないことだろう。
小さく苦笑を零しつつ、俺は着陸したルミナを呼び寄せ、《テイム》のスキルから状態を確認する。
レベルは24、これまで進化してきたレベルは10、16だったか。
「必要レベルが6、8で上がったとなると……次の進化レベルは34か?」
「どうなのでしょうか……?」
「ああ、まあ構わんさ。どの道すぐに次の進化とはいかんのだからな」
困惑した様子のルミナに苦笑しつつ、俺は改めて《テイム》のインフォメーションからルミナの進化先を確認する。
どうやら、今回は複数の進化先があるというわけではなく、ただ一つのみとなるようだ。
■ヴァルハラリッター
種別:精霊・半神
属性:光
戦闘位置:地上・空中
神々の世界を守護する騎士であり、精霊にして半神。
女神の擁する騎士団に属する精鋭であり、武技と魔法の両方に秀でる。
その輝く翼は勇者たちに加護を与えると言われている。
「ヴァルハラリッター……ヴァルハラの騎士、だったか?」
「神々の騎士、ですか。あまり実感がありませんが……」
「ヴァルキリーの時点でそういう存在ではあったんだがな。まあ、女神から何か言われているわけでもないし、あまり気にせんでもいいだろうさ」
そもそもの話、女神という存在も正直良く分からないのだが。
俺たち異邦人を呼び込んだ存在、と言われてはいるが、今の所女神本人からのアクションはない。
精々が、使徒とかいう羽の生えた連中を見かけたことがある程度だ。
まあ何にせよ、ルミナが強くなるというのであれば歓迎だ。
これから強敵と戦おうという場面なのだ、力はどれだけあっても困ることはない。
「選択肢はこれだけなんだ、悩む必要もない。準備はいいか、ルミナ?」
「はい、よろしくお願いします、お父様」
頷き、待ち構えるルミナの姿に笑みを浮かべ、俺はテイムモンスターの進化を選択する。
瞬間、ルミナの全身は眩い光の球体に包まれた。直視はできないほどの光量に目を庇い、細めながらその様子を観察する。
光の中でシルエットだけが残るルミナは、しかし前回の進化の時のように、大きく体が変化するという様子はなかった。
そして、光は徐々に収束し、光り輝くルミナのシルエットのみが残り――次の瞬間、その光は弾けて散った。
内側から現れたのは、これまでとそれほど大きく変化は無い姿のルミナだ。
これまでと異なっている点は、額に兜――というかバイザーのような形状の額当てを付けている点だろう。
耳の上の辺りから後方へと向けて伸びる翼のような飾りからは、僅かに光の粒子が散っている。
装備欄を確認してみたが、この兜に関する情報はない。どうやら、アイテムとしての装備品ではないようだ。
色々と疑問に思いつつも、進化したルミナのステータスを確認する。
■モンスター名:ルミナ
■性別:メス
■種族:ヴァルハラリッター
■レベル:1
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:41
VIT:23
INT:47
MND:23
AGI:30
DEX:22
■スキル
ウェポンスキル:《刀術》
《槍》
マジックスキル:《閃光魔法》
《旋風魔法》
スキル:《光属性大強化》
《戦乙女の戦翼》
《魔法抵抗:大》
《物理抵抗:大》
《MP自動大回復》
《高位魔法陣》
《ブーストアクセル》
《空歩》
《風属性大強化》
《HP自動回復》
《光輝の鎧》
《戦乙女の加護》
《半神》
称号スキル:《精霊王の眷属》
「これはまた……色々と増えたな」
まず、プレイヤーたちと同じように第二ウェポンスキルとマジックスキルが増えている。
それに加え、既存のスキルがいくつも進化しているが……まるで見覚えもないスキルが目を引く。
ざっと見たところで挙げれば、《戦乙女の戦翼》、《光輝の鎧》、《戦乙女の加護》、《半神》というスキル……プレイヤーのスキルでは見たことが無い、恐らくヴァルハラリッター専用のスキルなのだろう。
「ルミナ、新しいスキルのことは分かるか? 《戦乙女の戦翼》は《光翼》が進化したスキルなんだろうが……」
「はい、その通りです。以前よりも更に機動力が増しているようですね」
言いつつ、ルミナは背中に光の翼を展開した。
あまり大きな変化は無いようだが、以前よりも形状がシャープになっているような印象を受ける。
単純に性能が強化されているということであれば、それほど扱いに困ることは無いだろう。
実際に使ってみれば効果も分かるであろうし、これに関しては問題ない。
「次に、《光輝の鎧》って奴だが……その額の兜か?」
「はい。どうやら、装備している防具の性能を向上させるもののようです。それに合わせて、見た目も変わるようですが」
そういえば確かに、その兜を装備している状態では元の鉢金が消えているようにも見える。
興味深く観察していると、ルミナは更に《光輝の鎧》を展開してみせた。
といっても、鉢金のように完全に消え去るわけではないようだが。
手足の装甲については若干デザインが変化し、そして白く輝いているように見える。
最も目立つ変化は胸に現れたブレストプレートであろうが、下には元々の着物を纏っているし、印象はそこまで大きく変化しないだろう。
「そんなに装甲を増やして、重くなってないのか?」
「はい、これは私の魔力で構成されているようで、重さは無いようです」
「はぁ……便利なもんだな」
何にせよ、動きを阻害されずに防御力を増せるのであれば文句はない。
そんな防具があるなら俺も欲しいぐらいだ。
しかも自由に出し入れできるとか、かなり便利だな。
「で、次は《戦乙女の加護》だが……」
「これは、パーティ全体を強化するスキルです。一時間に一度しか使えませんが、攻撃力と防御力の強化に加えて、状態異常耐性の向上効果もあります」
「ほう? そりゃまた、結構な効果だな」
一時間というクールタイムはかなり長い。恐らくそれに見合うだけの強化効果があるのだろうが、これは使ってみないことには分からないな。
とりあえず、次の戦闘で使用して確かめてみることとしよう。
効果によっては、悪魔と戦う際の切り札にもなり得るだろう。
「最後だが……《半神》ってのはどんなスキルだ?」
「パッシブスキルなのですが……基本的には、耐性を高めるスキルです。色々な属性に耐性を得られます」
「ふむ。基本的にってのは何だ?」
「HPが半分以下になった時に、ステータスの向上効果があるようです」
「ほう、成程な……窮地に陥った時の逆転の手か」
狙って使うのはリスクが高いだろうが、窮地に使える手札が増えるのは良いことだ。
無論、効果の程が分からない以上、過信しすぎるのは良くない。
これは退却のためのスキルと割り切った方が安全だろう。
ある意味、撤退するための分かり易い基準となるかもしれない。
「何にせよ、かなり強化されたな。槍も用立ててやらんといかんか」
「槍、ですか……お父様も、扱えるのですか?」
「ん? ああ、と言っても槍については一通り学んだ程度だが」
どちらかというと、槍を得意としているのはジジイの方だ。
いや、あのジジイはそもそもどんな武器でも器用に扱ってみせるのだが……あれは参考にならないだろう。
何をどうしたら槍をあんな風に扱えるというのか。
「槍と薙刀、どちらでも基本は教えてやれる。薙刀術を学びたいならユキに稽古を付けさせてもいいが」
「……正直、あまり良く分かりません。どちらの方が良いのでしょうか?」
「どちらがいい、という物でもないんだがな。刺突を主とするのであれば槍、斬撃を主とするのであれば薙刀か。打撃はどちらも同じようなものだ」
長柄の武器は、どちらかといえばその重さと遠心力を利用した打撃が強力だ。
戦国の世において猛威を振るったのは、どちらかといえば鈍器としての扱いだろう。
具足や兜の上から相手を叩き潰す、それだけの威力を導き出せる代物なのだ。
「ま、どちらにせよ、一度街に戻ってからだからな。しばらくはどちらがいいか考えておけ」
「はい、分かりました、お父様」
今の手持ちには槍はない。槍にしろ薙刀にしろ、エレノアの所で購入しなければならないのだ。
しばらくは使えないし、どちらを使うかは考えさせておくとしよう。
それよりも、レベル24で進化となるのであれば、セイランもあと1レベルで進化することとなるわけだ。
戦力の強化にもなるし、何よりもこの変化が楽しい。果たして、セイランはどのように進化することとなるのやら。
「よし、こっちは終わった! 次行くぞ、こいつらは中々いい稼ぎになる!」
「またこの羊なの……? まあ、いいけど」
相性が悪いアリスは憂鬱そうな様子であるが、そこは我慢して貰うしかない。
こいつらはいい稼ぎになるし、素材も中々に有用なのだ。
この辺りはプレイヤーの姿も無いし、遠慮なく狩らせて貰うとしよう。
■アバター名:クオン
■性別:男
■種族:人間族
■レベル:53
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:37
VIT:27
INT:37
MND:27
AGI:18
DEX:18
■スキル
ウェポンスキル:《刀術:Lv.24》
《格闘:Lv.11》
マジックスキル:《強化魔法:Lv.38》
《降霊魔法:Lv.9》
セットスキル:《死点撃ち:Lv.37》
《MP自動大回復:Lv.7》
《奪命剣:Lv.17》
《識別:Lv.31》
《練命剣:Lv.17》
《蒐魂剣:Lv.17》
《テイム:Lv.36》
《HP自動大回復:Lv.6》
《生命力操作:Lv.36》
《魔力操作:Lv.35》
《魔技共演:Lv.24》
《インファイト:Lv.28》
《回復適性:Lv.23》
《戦闘技能:Lv.10》
サブスキル:《採掘:Lv.13》
《聖女の祝福》
称号スキル:《剣鬼羅刹》
■現在SP:36
■アバター名:緋真
■性別:女
■種族:人間族
■レベル:52
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:40
VIT:24
INT:34
MND:24
AGI:20
DEX:20
■スキル
ウェポンスキル:《刀術:Lv.23》
《格闘術:Lv.8》
マジックスキル:《火炎魔法:Lv.16》
《強化魔法:Lv.11》
セットスキル:《練闘気:Lv.7》
《スペルエンハンス:Lv.10》
《火属性大強化:Lv.8》
《回復適性:Lv.33》
《識別:Lv.31》
《死点撃ち:Lv.35》
《高位戦闘技能:Lv.7》
《立体走法:Lv.7》
《術理装填:Lv.29》
《MP自動回復:Lv.28》
《高速詠唱:Lv.27》
《斬魔の剣:Lv.15》
《魔力操作:Lv.12》
《遅延魔法:Lv.11》
サブスキル:《採取:Lv.7》
《採掘:Lv.13》
《聖女の祝福》
称号スキル:《緋の剣姫》
■現在SP:34
■モンスター名:ルミナ
■性別:メス
■種族:ヴァルハラリッター
■レベル:1
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:41
VIT:23
INT:47
MND:23
AGI:30
DEX:22
■スキル
ウェポンスキル:《刀術》
《槍》
マジックスキル:《閃光魔法》
《旋風魔法》
スキル:《光属性大強化》
《戦乙女の戦翼》
《魔法抵抗:大》
《物理抵抗:大》
《MP自動大回復》
《高位魔法陣》
《ブーストアクセル》
《空歩》
《風属性大強化》
《HP自動回復》
《光輝の鎧》
《戦乙女の加護》
《半神》
称号スキル:《精霊王の眷属》
■モンスター名:セイラン
■性別:オス
■種族:グリフォン
■レベル:23
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:49
VIT:30
INT:30
MND:25
AGI:42
DEX:23
■スキル
ウェポンスキル:なし
マジックスキル:《旋風魔法》
スキル:《風属性強化》
《飛翔》
《騎乗》
《物理抵抗:大》
《痛撃》
《爪撃》
《威圧》
《騎乗者強化》
《空歩》
《マルチターゲット》
《雷鳴魔法》
《雷属性強化》
《魔法抵抗:中》
《空中機動》
称号スキル:なし
■アバター名:アリシェラ
■性別:女
■種族:魔人族
■レベル:52
■ステータス(残りステータスポイント:0)
STR:25
VIT:20
INT:25
MND:20
AGI:40
DEX:40
■スキル
ウェポンスキル:《暗剣術:Lv.23》
《弓:Lv.9》
マジックスキル:《暗黒魔法:Lv.11》
《光魔法:Lv.10》
セットスキル:《死点撃ち:Lv.36》
《隠密行動:Lv.10》
《毒耐性:Lv.27》
《アサシネイト:Lv.11》
《回復適性:Lv.32》
《闇属性大強化:Lv.8》
《スティンガー:Lv.11》
《看破:Lv.35》
《ベノムエッジ:Lv.7》
《無音発動:Lv.26》
《曲芸:Lv.8》
《投擲:Lv.28》
《走破:Lv.24》
《傷穿:Lv.10》
サブスキル:《採取:Lv.23》
《調薬:Lv.26》
《偽装:Lv.27》
《聖女の祝福》
称号スキル:なし
■現在SP:38





