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プロローグ9 リリーの過去5

錬金術士との出会い。それからリリーは泣き続け…

過去と向き合い、一晩中泣き続けたリリーは、気持ちの整理をつけることが出来たのであった。


「すみません!隣でわんわん泣き続けてしまいまして…」

「いやいや、なんてことはないよ。むしろ役得って感じかな?いいものを見させてもらったよ。」

「あ、あはは…、あ、あの、一つ伺ってもいいですか?」

「ん?いいよ。なんでも聞いてみな?私は頗る機嫌が良いからね!」


そう切り出すと、リリーはまっすぐに錬金術士を見つめて。


「草花の声、私にも聞こえるようになるでしょうか。」


その問いを聞いた錬金術士は、ふっと柔らかい微笑みで答える。


「君なら出来るよ。」

「そんな簡単に…」

「もちろん!そんな簡単な道のりじゃないさ。でも、相手の声をきちんと聞こえるようにならなきゃいけない理由が出来たんじゃないのかな?」

「…本当に、何でもお見通しなんですね。」

「はっはっは、買いかぶり過ぎだよお嬢さん。」


深呼吸をして早まる鼓動を抑えて一言。


「私に、私に錬金術を教えてください!」

「あぁ、もちろんだよ。よろしくね、リリー。」


「リリーーー!!!どこにいるのですかーーーーー!!!!」


遠くから目に涙を浮かべながら必死に探しているエリスを見つけたリリー。

いつの間にか、朝食をとっくに食べ終わり、エリスに連れ出される時間をとっくに過ぎていたのである。


「あっ!もうこんな時間!?すみません私はこれで失礼します!!また明日の昼にこの公園でお待ちしてますので!!」

「あぁ、いっておいで。沢山のことを考えて理解して聞いてくるんだよ。」

「はい!師匠!!」


急いでその場から駆け出すリリーを見送る師匠。

しかし、リリーと師匠が再会するのはしばらく後のことであった。



あれからエリちゃんに駆け寄り今まで心配かけてごめんね。それとありがとう。って言ったら、その場で大泣きしちゃったんだっけ。

次の日に公園にいったら、師匠はいなく、明らかに不機嫌なイコちゃんに出会って。

私はまだ草花の声は聞こえないけど、いつかはちゃんとした錬金術士になってアンジェに


あの日言えなかった『さよなら』を言いにいくんだ。


「リリーーーーー!!!あんた何時までほっつき歩いてんのよーーーーー!!!!」

「リリー!ご飯の時間ですよーー!!」

「え!嘘もうこんな時間!?エリちゃん!イコちゃん!!お腹空いたよーー!」


気がつくと公園は茜色に染まっており、あの日のことが脳裏によぎるが、リリーはもう大丈夫。

空いたお腹を擦りながらエリスとイコに合流するリリー。

そんな平凡な少女が錬金術士として成長し、アンジェとの再会を目指して奮起する物語が始まるのでした。


やっとプロローグが終わりました。

いつかエリス視点の話も書きたいですね。

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