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演習『初日』

 野営地キャンプの集会所に、主人公達のクラスが荷物を持って神妙な面持ちで並んでいた。クラスの絶望とした雰囲気を見て、キャンプにいる軍人達が不思議そうに見ている。軍人達の中で、星の形をした勲章をつけている物腰が柔らかそうなイケメンが、湯本に声をかける。


「湯本大尉、こうなった経緯を教えて貰っても?」

「この演習を軽く説明したら帰還者の英雄君が隠していたこと全て見抜いてその内容の中に軍事機密のU-00を言ってその事実にショックを受けた生徒達だな」

「はぁ……とりあえずわかりました。では、一度部屋に」

「ハイハイ。分かったよ葉芽少尉」


 湯本は背を向けて一際目立つ建物の中に入って行った。それを見送った後、葉芽はクラスの方に向いて話を始める。


「ここは領土拡大を目的にしている軍事キャンプだ。今回の目的は多目的演習だ。予定だがお前達にはまず最初に私と勝負してもらう。何人がかりでも良いから私に一撃を入れることが出来たら今回のキャンプは自由にしていいぞ。評価も最高のSを付けよう」


 その言葉聞いてクラスメイトの表情が驚きに変わったと思ったら喜びに変わる。一部の者は嫌そうな表情になる。


「それじゃあ今から始める。準備してからも良し、今速攻で襲いにかかっても良し、午後6時まで行う」


 始めるの所からクラスメイトが襲いかかるが、攻撃を回避しながら平然とした表情で言い終える。炎が葉芽を包み込むが、その場に葉芽は居らず、別の場所で立っていた。


「今のは君かい?包み込む案はいいが作るまでの時間が長い。もっと早くすれば私に一撃を加えることができるようになるから精進するといいよ……え?」


 玲奈に弱点と修正点を言い終えた瞬間、いつの間にか地面と平行になっていた。体は強大な力で拘束されているのか分からないが、指一本動かせない。そんな表情で目を見開いた。


「俺は一撃入れたし免除でいいすか?」

「ああ、君は合格かな。それと私の能力効かないんだけどどうして聞いても?」

「ありとあらゆる物には優位性というものがある。その辺に転がっている石ころも。俺たち人間にも。そして異能にももちろんある。お前の能力の優位性はトップクラスに高いがそれに負けるものもあるしお前が認識出来なければ能力自体効かなくなる。ここまでだ、俺の与えられるヒントはな」

「うーん。よく分かんないけど私の能力はまだ育つってことだね。君の名前を聞かせてもらっても?」

「菊谷智也だ」

「君が例の……そうか。それじゃあ私の名の元に菊谷智也の演習を終了する。評価はS。それじゃあこれを渡そう」


 葉芽はいつの間にか体が動くことに気づいたのか、立ち上がるとポケットの中から黒いカードを智也に手渡す。


「これはSランク評価を受けた者に送られるカードだ。それを持っていると、ある程度の事は許可されるから自由に使ってくれ。ただし悪事に使ったり評価が下がったりしたなら没収だよ。A++までは許されるから頑張ってね」


 カードの説明を聞いた後、智也はカードを受け取りその場から一瞬で消えた。まるで空間を切り取ったかのように。






 湯元は建物の中に入った後、自室に戻って湯船に浸かっていていた。お風呂から上がり、着替えようとすると、声が聞こえる。


「湯本先生いますかー?」

「誰だ?」


 光の速さで身体中の水気を抜き、着替えを済ますと扉の前まで警戒しながら立ち寄る。


「菊谷ですよー」


 菊谷がこんな所に居る事自体が有り得ない。何か問題が起きたのか?と思い尋ねる。


「何か問題でも起きたか?」

「実はSランク評価をもらって演習終わったんですよー」

「またあいつの悪い癖が出ているな。後でボコるか」


 頭を抱えながら、ため息を吐く。その表情はどうしてあいつの首を絞めるか考えているように見えた。


「部屋に入っていいっすか?」

「乙女の部屋に入るとはいい度胸だな」

「え?先生乙女心あったんですか?以外です」

「私にもあるわこのボケが」


 湯本が扉を開けたと同時に拳骨を智也に当てる。涙目になって非難の目を向けてくるが、失礼なことを言ったのはお前なのだから関係ない言わんばかりにドヤ顔を智也に向ける。


「先生?似合ってませんよ?カワイイ系の服着ても言葉遣いがそれだと。もっと女性らしくしたらどうです?」

「ほんと失礼な生徒だな」


 呆れ顔を浮かべ、ため息を吐くと自然と笑いがこみ上げてくる。耐えきれなくなり吹き出すと、智也も釣られて笑い出した。しばらく笑ったあと、真剣な表情を作り出す。


「それで用件はなんだ?」

「先に支給されるキャンプ道具を見ておきたいんですよ。粗悪品でも掴まされたら命に関わるんでね」


 考えるような仕草をして「……ふむ、分かった。そのSカードを掲示して見せてもらえ。しかしだ菊谷、お前はもう今回の演習は終えているんだ。確認する必要もなかろう?」


 そんな湯本の質問に対して笑顔で答えた。


「それは――

なんか気に入らない。修正したらまた報告します。


智也の気になる発言が一体どう繋がるのか……それは作者もわかりません(プロットを見ながら)

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