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演習 『移動』

 智也が委員長の香坂玲奈に決闘を挑まれたが、智也は断った。そしてその翌日。


 学校の体育館で、一年生ほとんどが大きなバッグを背負ったり浮かせたりしながら各クラスごとに並び、各々の担任の話を聞いていた。


「お前ら、準備は出来てるか?」

「「「「「はい!」」」」」

「それでは全員行くぞ。付いてこい」


 最初に動き出したクラスは智也の所属するクラスだった。バックをバスの中に入れると、全員バスの指定座席に座る。


「それではこれまでの予定を再度確認する。まず、初日に陸軍部隊と戦闘訓練を行う。責任者は【瓦解】の葉芽少尉だ。翌日は六時起床後、朝食を食べた後に班ごとに壁の外で2泊3日のキャンプをしてもらう。食材は各自採取又は狩猟などで現地調達してもらう。キャンプの道具は軍の方から支給されているものを使うとする。また、個人で持ってきた食材・娯楽道具などは一時的に回収、帰還時に返却とする。質問はあるか?」


 クラスはキャンプを食材もなしに行うことに動揺を隠しきれていない。そんな雰囲気の中、智也は質問を投げかけた。


「いくつか質問をしてもよろしいでしょうか?湯本大尉」

「私の階級を調べたか。まぁいい。質問の方だが三つにまとめてくれ。多く答えるのは面倒だ」

「分かりました。それではまず一つ目の質問は水は支給品の中に入っているでしょうか?」


 湯本は質問に対しニヤリと笑を浮かべると、入っていないと答えた。さらにクラスの動揺が広がってゆく。


「次に各班でわかれた後、合流して協力することも可能でしょうか?」

「別にいいぞ」

「最後に水や動物、その他現地にある食材ですが魔力による汚染はされていないという認識でよろしいでしょうか?」


 湯本はその質問が来るとは思わず、一瞬だけ目を見開く。そしてスグににやりと笑みを浮かべる。


「その答えに対してだが、ノーコメントだ。自分で見分けろ」

「先生俺たちを殺すつもりですか?肉体の崩壊に精神の異常が発生し、脳に障害を起こして最悪死に至りますよ?」


 死という言葉にクラスは戦慄し、口を開けたまま動けなくなった者や喚く者が現れ始めた。そんな中湯本は不気味な笑を浮かべる。


「クックックッ……流石世界を壊した英雄さんだなぁ?安心しろ。魔力汚染はされていない。まぁされてたとしてもお前なら取り除けるだろ?」

「その情報はかなり上位の人間にしか開示されないはずだが?」

「私は野郎の娘でね?」

「うわぁ面倒なことしやがったな……あいつ締め上げとこう」


 世界を壊した英雄という言葉に反応するクラスだが、2人の会話について来れずに思考を停止する。沈黙の空気が流れて1時間ほど経つとバスが停止した。湯本が降りろと促し、全員荷物を持って神妙な面持ちで湯本の後を付いて行った。


変な表現がないか心配……

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