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恐れ

作者: 武田道子

恐れ


今一番恐いと思うことは

私が人生を精一杯生きていないということ

私が人生を精一杯生きてこなかった事実

何もかも危ないところはよけてとおり

愛も怒りも隠してきた

それで何がよかったかなんて

自分でもわからない

天使のようになれば自由だと・・・

だから自分の思いは捨てればいい

傷ついても、痛みは自分しか感じないなら

痛まないために

見ない振りをして感じない振りをすれば

時がスムーズに癒してくれる

時が私のゆりかごで

時が甘い糧

そういう生き方に慣れていた

けれども、もうあと少しだけしか残されていない人生を思ったとき

後悔の念でいっぱいになる

こんな私を許してください。

こんな生き方しかしなかったことを許してください。

神様が許してくださっても、

私は私が許せない

いい加減な自分を許せない。


私は目をつぶって生きている

何も見えない振りをして

何も感じない振りをして

何も聞こえない振りをして

無視して生きることは簡単で

心を痛めはしない

痛まないが、悔いだけは鋭いのみで深く心の奥に刻まれている

決して消えることのない明らかな私の生きた人生の跡として



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