eighty nineth story
すみません。テスト習慣なので、更新乱れるかと思います!!
どのくらい走ったんだろう?
三階から屋上まではたった2階の差しかないのに、私の息はまるで持久走をしたかのようだった。
ひざに手を付いて、荒々しい息を落ち着ける。
息が落ち着くまでの間、目の前にある鉄のドアを見ていた。
「・・・・、よしっ!」
少し気合を入れて、ドアに手をかけて開ける。
そのとたん、まばゆい朝の光と、先ほど聞いたばかりの甘ったるい声が聞こえた。
「龍崎く〜んvv部活って入ってないの?」
「アタシ、サッカー部のマネージャーなんだ。入らない?」
「中学校の頃、すっごく、運動神経良かったんでしょ〜。」
甘ったるい、甲高い声。
さっき会った人の声だけど、どうしても結びつかない。
辺りを見回して、甲高い声の主と、龍崎の姿を探した。
「いた・・。」
呟く。
沙織たちは貯水タンクの乗ってる高い台のような所の壁に向かって腰をくねらさしてる。
どうやら、その大のような出っ張りの上に龍崎はいるのだろう。
でも、どうやって上ったのかな?
いつもは、そこへ登るためのはしごはしまわれてるはず・・・・。
「龍崎クン!一緒にお話しよ〜よ!!」
すがりつくような声。
私は、走り出した。
沙織たちのいるところまで来て、呼ぶために息を吸う。
「っりゅう―――」
「カオルク〜ン!!」
叫ぼうとした時、隣にいた奈津実が私の声を掻き消すかのように叫ぶ。
ぱっと見ると、奈津実はニヤッと笑っていた。
ゾクッ
体中に寒気が走る。
「・・・神田?」
―――えっ?
頭上から突然聞こえたあの声。
「龍崎!!」
龍崎が上からひょこっと顔を出していた。
嬉しさのあまり顔がほころぶ。
聞こえてないと思ってたのに・・・。
私は沙織たちを掻き分けて、龍崎に近づいた。
沙織たちは信じられないという目で見てきた。
私は沙織たちに、どうだと言わんばかりに笑った。
「神田、こっちだ。」
龍崎が手を伸ばす。
その手は私の脇を掴むと、そのまま私を引き上げた。
「あ〜・・、あんたら、もうそろそろ帰ったら?チャイムなるし。あと、今見たこと・・・、神田がここに来たこと、言ったら駄目だから。」
そう、龍崎は不敵に笑った。
多分、龍崎は引かせるためにやったつもりなんだろうケド、沙織たちは顔を真っ赤にして、キャーキャー言いながら出て行った。
「・・・・ウザかった。」
沙織たちが出て行ってから、龍崎が呟いた。
私は、さっき龍崎に抱き上げた時のまま、龍崎の足の間にいる。
つまり、龍崎と私の距離はとても近いということだ。
「〜〜〜〜〜〜〜〜」
そう、意識し始めてしまうと、止めが聞かなかった。
顔がどんどん赤くなっていく。
龍崎に気づかれないように顔を伏せる。
「っ!!」
龍崎は、そんな常態の私を知ってか、知らずか、抱きしめてくる。
龍崎の顔は私の耳元にあって、息の音が聞こえてくる。
「良かった。」
龍崎が呟いた。
うひぃぃぃ〜・・・。
その声は耳元から発せられているため、ドキドキして何も返せなかった。
「もしかしたら、来てくれないんじゃないかって。」
我慢できなくなって、目を瞑る。
そんなことない。
そう、言いたかったけれど、口をあけたら、口から心臓が飛び出そうだった。
「・・・・ぷっ お前、耳まで真っ赤だぞ。」
「・・・・・、」
笑った?
そりゃ、コンだけ熱かったら、耳も危険かもって、思ってたよ?
でもさ・・、笑うか!?
ここで笑うか!?
私は、少し睨み気味で龍崎に振り返った。
そのとき・・・・
唇に温かい感触がする。
間近に龍崎の顔。
人間離れしたようなそのきれいな顔に、少しばかり見とれてしまった。
「ふっ、俺、重症かもな。」
唇が離れたとたん、龍崎が恥ずかしそうに言った言葉。
えっ?どういう意味?
「あんま見んな。」
龍崎は手で、私の顔を背ける。
龍崎の顔はとても赤かった。
「お前のことが好きすぎてるかもしんねぇ・・・。」
私の顔を背けたまま、ぼそっと呟く龍崎。
その言葉に、私は少し声を出して笑った。
「そりゃ、重症ですね。」
少しいたずらな顔で笑いかけた。
龍崎は、少しはにかんだような顔をして、バーカと、私の頭を突っついた。
私も、重症だよ。
心の中でそう思った。
龍崎の笑う顔を見ていると、さっきクラスの男子に。龍崎を馬鹿にされたことを思い出した。
やっぱり、ムカついてきた。
もっと話したらいいのに。
そしたら、いいところたっくさん見れるのに・・・。
そだ!
「ねぇ、教室で勉強しない?」