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seventy fourth story



「ちょっと話あんだけど。」


そういうと、やっと不思議そうな顔して俺のほうを向いた。


「・・・・・・話?」



少し眉間にしわをいれ、覗きこむ様に見る神田。


その姿が可愛くて、少し目をそらしてしまった。



「ああ。話。だから、ちょっと待て。」





俺は握ってた腕を少し緩めて、近くの段差に神田を引っ張った。


そして、神田の肩に手をかけ軽く力を入れ、座らす。



まだ不安なのか、神田の顔はあれから変わっていない。




「・・・・あ〜・・、田上のこっ・・。」


「やっぱ嫌だ!なにも聞こえない!」




・・・・・・・・・・は?!


俺が言い切らないうちに、神田は急に立ち上がって、耳をふさいだ。






神田のいきなりの行動に付いていけず、俺の口は、田上のこ のまま固まっている。




「ごめん。急用思い出して。うん。急急急用。じゃ、もうかえるや。」



「はっ、ちょっと待て!」



そう、手を伸ばしたのに、俺の手は、神田の細い腕をつかむことは出来なかった。

神田の手は、まるで俺の手から逃げるように、自然に離れていった。



気が付いたら、神田はずいぶん先のほうにいた。



すぐに追いかければ、追いつけたかもしれない。

いや、追いつけた。


それで、無理やりにでも聞かせれたかもしれない。



でも、無理やりは・・・・・酷いだろ?








なんかもう、神田に逃げられるの、慣れてきた。


だてに何度も逃げられてない。




また明日、待ち伏せてみるか・・・。




俺ってしつこいのか?



そう思ったけど、マイナス思考はやめることにした。








変わったよな。俺。


うん。だいぶ変わった。



アイツのおかげだ・・・。






最後の最後に神田に会えた事で、俺は少し嬉しかった。



少し笑いながら、コンビニで適当に食い物を買う。

今日はちょっと奮発した。




そして、軽い足取りで家に戻った。



















「かぁおぉるぅぅぅ〜。」



家に入ると、直哉が捨て犬のような目ですがり付いてきた。



「あ〜・・・、ワリィワリィ。これ、食っとけ?」


俺は抱きついてくる直哉を押しのけ、白いビニール袋を突きつけた。


直哉は袋の中身を見るなり、飛び跳ねて、リビングへと消えていった。




次あったら、必ず、話を聞かせる・・・。


俺はそんな事を思いながら、靴を脱いだ。







更新、遅くなり、すみませんでした!!


読んでいただき、ありがとうございます。

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