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seventh story 

「絶対笑ってた!!ねぇ、笑ったでしょ!」


キャンキャン騒ぐ神田を尻目に俺は4口目となるカレーパンにかぶりついた。


「「ありがとーございましたっっ」」


グランドの方から聞こえた声は朝練終了を表していた。

俺はカレーパンを口でくわえ、残りのパンの袋をもち立ち上がる。


「あれ?どっかにいくの?」


神田が聞く。


「屋上」


カレーパンが落ちないように俺は、慎重に答えた。

そして、言い終えた後カレーパンを、口に押し込んだ。


「授業は?」


「あんなもん、誰が出るか。」


席に座って、黙々と鉛筆を動かすなんて、考えるだけで吐き気がする。

授業を受けなくたって、テストで点取っとけば先公も文句は言わないし。


「じゃ、毎日学校に来てるんだ!屋上にいるだけで。うっわ、以外!!」


神田が目を丸くしながら俺を見る。


さっきはキャンキャン言ってたのに、今度はぎゃーぎゃーかよ。

こいつのエネルギーは何処から来てるんだ?


俺がドアを出ようとすると神田が後ろから叫んだ。


「皆、龍崎のこと誤解してるよ!怖いって・・・。」


誤解?勝手にしとけばいいじゃないか。

俺に害があるわけじゃないし。


俺は何も言わず、屋上へと向かった。


途中何人かの生徒とすれ違った。


「おい・・。龍崎だぜ。」


「ほんとだ。学校来てたんだ・・・。」


ほとんどが、こんな事をぼそぼそ話すだけだった。


まぁ、知らないのも当たり前だ。

いつもは、教室に行かないで屋上に直行してるからだ。

なのに、なぜか今日は教室へと引き寄せられた。


ドサッ


俺の足元に鞄が滑り込んできた。

その前方には固まった少女が居た。


「あっ・・・すみません・・・・」


確か・・・・同じクラスの・・・・あー名前わかんね。


「うわっ。龍崎だよ。恵里・・・殺されるよ。」


固まった女の隣に居た女(こいつも多分同じクラス?)がぼそぼそ言う。


『皆、龍崎のこと誤解してるよ!怖いって・・・。』


なぜか、神田の声がリピートされた。


そして、いつの間にか俺の手は鞄に向かって動いていた。

俺の手はそのまま鞄を掴むとその女の方に突き出していた。


「・・・・ん。」


「へっ・・あっ、ありがとうございます・・・」


俺は、その女のお礼も待たず、屋上へと足を動かした。



なぜだろう?神田の言動で俺は振り回されている気がする。

いや、さっきは、鞄がじゃまだったからだろう・・・。




屋上に着いた俺はパンを隣に置きゆっくり横になった。



                       *続く*

読んでくださり、ありがとうございました。

今回、龍崎と、神田以外に一人女の子登場しちゃいました!!


読んでみてどうでしたか?

時間がある方は評価していただければ、嬉しいです。

引き続き、ご愛読よろしくお願いしますm(__)m

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