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fourty firsth story

頭に雪が積もる。


冷たい雪が顔や頭、服について、しみが出来る。


「・・・・・龍崎ぃぃ・・。寒いって・・・。」















直哉から話を聞いた後、私はすぐ行動を起こしてみた。

夜、龍崎が家にいそうな時間帯に、家の前まで歩いていく。


そして、呼び鈴を押そうと思うんだけど・・・・・。


変に緊張して、家の前を右往左往するだけで精一杯だった。



『ウザイ』 『迷惑』


本当に龍崎が言ったんだろうか?


直哉の話を聞いてから、引っかかっていた。


恵里を信じないというわけではないけれど・・・。

今、思ってみれば、龍崎は優しい奴だ。



言ってないんじゃないか?






冷静さって、大切だよね・・・。

















家に通ってから、一週間がたった。


もうそろそろ、こんな行動を止めないと、通報されてしまうかもしれない。


私、ストーカーと間違われてないかな・・・?

少し、不安になった。




今日こそは・・・!


と、思っていても、手は動かない。


そしてまた、うろうろすることになった。





冷たい感触がして、空を見てみると雪が降って来ていた。


暗い道に寂しくたっている電灯の明かりに照らされて、きらきらと光っていた。



私は、寒さを和らげるために龍崎の家の向かいの壁にもたれながら座り、丸く縮こまった。



冷たい雪が容赦なく私の頭や肩に降りかかる。

このまま、雪だるまになるんじゃないか・・・。


本気でそう思った。











何分ぐらい経っただろう?


もう、手や鼻の感覚が薄れてきた。

凍傷って、酷くなってたら切断するんだよね・・・。


「・・・・。」


身震いがする。





「もう・・・・今日は帰ろうかな・・・。」



切断になってしまったら元も子もないし、体も限界に近づいて来たので私は帰ることにした。


感覚が薄れてきた足に力を入れて踏ん張ったが、

                      バランスを崩してこけてしまった。



いくら雪が積もってる、といっても、2〜3ミリだから、イタイイタイ。

鼻の頭の皮がむけてしまった。



ガタッ!!



「・・・ん?」


突然、上の方から音がした。



上を見てみたが、そう変わりはなかった。





ただ、龍崎がいるであろう部屋のカーテンが、ゆれていただけだった。





「龍崎・・・?」



いたのかな?

気づいていたのかな・・・?



私はゆっくり立ち上がり、歩き出した。





多分、きっと、もしかしたら、勘違いかもしれないけど、少し嬉しかった。





足はまだ、痛いけれど、すきっぷが出来そうだった。













「ふふ〜ん♪」


私は鼻歌を歌いながら、雪の降る道を歩いた。








                  

読んでくださり、ありがとうございましたぁぁ!

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