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thirty fourth story

『愛おしい』+『ドキドキ』=『好き』



優香に電話したその日からずっと頭を回ってる公式。

多分私は、龍崎が好きなんだと・・・・・・・おもう・・・・・。


優香の話を聞いてしまったから、すぐにそう断定するのは気が引けた。





「なお〜・・・。やっぱりここにいた。」


後ろから声がして、振り向くとあきれた顔した優香がいた。



「よく飽きないね。毎日、毎日。」


優香は当たり前のように私の隣に腰を下ろす。


「うん。だって、もしかしたら今日、龍崎が来るかもしれないじゃん?」


私は毎日、屋上で龍崎が来るのを待っていた。

おかげで冬だというのに、少し肌が焼けてきた。



「・・・・優香、恵里とはいなくていいの?」


優香は最近毎日ココに来てくれる。

それまでは恵里と一緒に教室でご飯を食べていた。


「ん〜。いいんじゃないの?なんか、最近恵里変だし、木下 茜だっけ?そのこと一緒にいるし。」



私のせいで、優香も・・・・?



そう考えた時、優香が私の頭をコツいた。


「へんなこと考えてない?私は奈緒と居たいからここにいるんだよ。」


自然に笑った。


やっぱ、優香が大好きだ。



















夕方、今日も同じ店でパンを買う。

毎日通ってるからか、同じものを買い続けているからか、店のおばちゃんは顔を覚えてくれた。



「あんら〜、また来たのね。カレーパンばっか食べてちゃ体に悪いわよ。」


そういって、おばちゃんはサンドウィッチをおまけしてくれた。


「ありがと!!また来るよ!!」




軽い足取りで店を出た。


そしてビニール袋に学校で書いた手紙を入れていた。


「・・・・・奈緒?」


聞き覚えのある声。

―――――恵里だ。



今の今まで避けられていた友達との遭遇。

なんて声をかければいいかわからなかった。



「奈緒・・・ごめんね。今まで・・・。すっごい酷いことしてた・・・。」


「えっ・・・・?」


信じられない言葉を出しながら、恵里は笑みを浮かべながら近寄ってきた。




仲直りのチャンスなのに、私は冷や汗をかいていた。

怖い。


恵里からは、なんていえばいいのか分からないような感情が伝わってきた。


憎しみ。怒り。戸惑い。あせり。


全てが入り混じっていた。




私は無意識のうちに後すざりしていた。



「・・・・なんで逃げるの?」


『なにを・・・・・思ってるの?』


逆にそう聞きたかったけど無理だった。


「あのね・・・さっきたまたま、馨君に会ったんだけど・・・・。奈緒、カレーパンあげてるんだってね?言いにくいんだけど・・・・。」


【馨くん】


私は恵里の言うこの言葉に弱いのかもしれない。

いきなり心臓が大きな音をたててなり始め、さっきまで感じることの出来た恵里の感情が全くわからなくなった。






「迷惑、だって・・・。」







ドクン。


さっきまで何も聞こえないほど響いてた音は、ぴったりと鳴り止んだ。


「そうゆうのウザイ・・・って。言ってた。」



何も聞こえなかった。

何も聞きたくなかった。



嘘だ。

カレーパン、すきだったじゃん。


食費節約しながら頑張ってたのに・・・・。

迷惑だったの?

ウザかったの?



ボトッと、手からパンの袋が滑り落ちた。


袋の口からカレーパンが顔をのぞかせている。




視界が一気にゆがんで、恵里の姿を写さなくなった。




嫌だったんなら、嫌って、直接言って欲しかったな・・・。

恵里の口からは聞きたくなかったな・・・。


私は落ちた袋を拾うこともせず、走り出した。




龍崎と初めて話した場所へ。




                 *続きます*

おそくなりましたぁ・・・。

もう一話登校するので、ぜひ呼んでください。!!


読んでいただき、ありがとうございました!!


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