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おまけの話 「煙草」

これはおまけの話ですv28話とはあまり【ぜんぜん】つながりがありません。

かおる君中学生の時のお話です!

俺の机の上には俺が始めて吸った煙草の空箱が置いてある。


中は当分前から空なのに、なぜか捨てられなかった。


俺は正直、煙草を美味しいと思ったことは無い。

どちらかといえば嫌いな方だ。




俺は煙草に火をつけた。

煙が体に浸透していくのが分かる。


生暖かく、気持ち悪かった。




俺が初めて煙草に手をつけたのは今から3年前。中学2年のときだ。


その頃から、夜、街をぶらぶらしていた。



「おい。ボーズ。こんな夜遅くに何してんだ?」


いきなり、赤いスポーツカーに乗った20台前半の派手な男に声をかけられた。


「・・・・・。」


特に知ってる人でもなく、めんどくさそうだったからそのまま無視していくつもりだった。


でも・・・。


ガシッッ


っと、腕を掴まれて、行こうにも行けなかった。



「・・・・離せ。」


少しイラついた俺は、思いっきり睨んでやった。


「うわっ!睨まれた!!やだ〜怖い!!そんな顔したらせかっくの男前が台無したぞぉ〜」


男はそういうと、俺の眉間を人差し指でつついた。


全身に鳥肌が立った。


「・・・ごほんっっ。いや、しけるなよ・・・。アメリカンジョークだって!」


変な目で見ている俺に気づいたのか、そのにぃちゃんは、咳払いをし顔を赤くしながら弁解に励んだ。


「・・・離せ。キモイ。ウザイ。変人。」


思ったままのことを言ったら、男の額には5つか6つぐらい、血管が浮かんでいた。


「・・・・ふんっ!」


そいつは、荒い鼻息と共に俺の腕を思いっきり引っ張り、車の中に連れ込んだ。


俺はいきなりのことで、手も足もでなかった。


俺を乗せた車は走り出し、どんどんスピードを上げていった。




「はっ!お前、誘拐か!?・・・残念だけど、あの人たちは金、出さないよ。・・・自分の事で精一杯なんだから。」


やっと、頭が動き出して、事の状態を把握できるようになってきた。

どうやら、俺は誘拐されたようだ。


別に、このまま殺されてもいいかなって、思った。

あの人たちは俺の事、どーでもいいみたいだし・・・。



その男は、バックミラー越しに俺を見ていた。


何も言わず、ただ、じぃっと。


俺はその目がなんだか嫌で鏡から目をそらした。





「・・・・お前、薬やってるだろう?」


しばらくして、そのにぃさんは話しかけてきた。


その目はもう、俺を見ていなかった。



「・・・・だから?」


俺は中学生に上がった頃から薬を使っていた。


いきなり言われ、少し驚いた。





その後、その男は何も言わなかった。






「・・・下りろ。」



いきなり車が止まったかと思うと、服の後ろ襟をつかまれ、無理やり降ろされた。


「離せっっ」


車から降りてもなかなかその手を離さない。

俺は苦しくなって、じたばた暴れた。




ぼとっっと、物を落とすような感じで俺はその手から開放された。


「俺は池田いけだ 直哉なおやだ。いい名前だろ?」


その男は隣のベンチに座るといきなり話し出した。


気づかなかったがココは公園のようだった。



「はっ!?だからなんだよ?」


いきなり言われたどうでもいい情報に俺はイラついた。



「ふつー名乗られたら、名乗り返すだろ!!ほら、ボーズの名前は?」


「意味不明な事言うな。じじい。」


「・・・ははははは・・・。まだじじいと呼ばれる年じゃないんだけどな・・・?」


直也という男は声だけ笑って、俺の頭を思いっきり、ぐりぐりしてきた。


「っ!!やめろっ!!!龍崎 馨だっっっ」


頭があまりにも痛くて、俺はとうとう言ってしまった。


言ったとたん、頭の痛みは消えていった。


「馨・・・。俺は誘拐犯じゃないぞ?」




        *続きます*

読んでいただきありがとうございました。


龍崎のキャラが違いますが、中学生のときということで、大目に見てやってください(*3*;)>


本当は一話で終わるつもりだったんですが・・・長引きそうです・・・。


これからも、よろしくお願いします!

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