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twenty sixth story

「神田・・・・?」


「龍崎、どうしたの・・・?大丈夫?」




朝日はゆっくりと確実に昇っていた。





『大丈夫?』とは、誰に向けられた言葉なんだろう?


俺の周りに倒れている男達に向けてだろうか?


それとも、荒れきっている俺に対してだろうか・・・?




「・・・ぇんね・・・。」


「えっ?」


うつ向き気味で神田が呟く。


でもその声は、普段の神田からは想像がつかないぐらい小さく、消えそうな声だった。



「ごめんね・・・。私のせいで・・・。」



――っ!!――


顔を上げた神田は・・・泣いていた。





初めて神田と夜の町であったとき、目に涙が溜まっていたのは覚えてる。


でも、目の前で神田が泣くのは初めて見た。


いつも笑っている神田の姿が、今は何処にも見当たらなかった。





・・・・俺のせいか?


そんな思いがふと頭をよぎる。


俺に会って、神田は泣き出した。

理由は分からないが、俺のせいなのは間違いないだろう。


神田の泣き顔に俺は少なからず動揺していた。





「・・・・わりぃ。」



なぜ、こんな言葉しかでないんだろう?




神田はその大きな目から大きな水滴をたらしながら、驚いたように俺を見ていた。



「なっ、なんで、龍崎が・・・あやま・・るの?」


嗚咽を繰り返しながら、神田が言う。



・・・・なんで?

なんでなんだろう・・・?


分からない。



「わかんねぇ・・・。・・・じゃぁ、もういくわ・・・。」



俺は言葉と同時に、後ろに向き、走った。



隠し切れない動揺と、どうしていいか分からないもどかしさで、ここにはいられなかった。



「りゅうざきぃ!!私、毎日屋上にいるから!!カレーパン持っているからっっ!!気が向いたら・・・・来て!!」



神田が後ろから叫ぶ声を後にして、俺はまだ、少し薄暗い道を全速力で走った。







走っていても、神田の泣き顔が頭から離れず、少し苦しかった。


頬をなぜる風が冷たかった。









家に帰っても、中は静かだった。


俺は、何も言わずに部屋へ戻った。


ボスッっと、ベットに倒れこむ。




眠い。

眠いはずなのに、眠れなかった。




目をつぶっても、気がつけば開いている。


無意識のうちに『怖い』と思ってる自分が悔しかった。



弱い自分にムカついた。



ドンッッ


壁を思いっきり叩く。

当たり前だけど、叩いたこぶしが痛かった。



ふと、手を見てみると血がにじんでいた。





「・・・・神田・・・。」



無意識のうちにそう呟いていた。




                    *続きます*

読んでいただきありがとうございました。

どうでしたか?何だか、自分で言うのもなんですが、よく分からないですねぇ・・・・。



アドバイス、いただけたら嬉しいです!!

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