表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/121

twentysecond story 

「よく。分からない。」


好きって、なんなんだろう?

どういう感情で、どんな思いなんだろう?





友達に合わせたくて、よく分からないまま「あの人が好き」といったことは何回もある。


でも、その人から告られても、結局ふってしまう。


分からない・・・分かんないよぉ・・・。


そっと、優香を見てみると、優香は何事も無いように空を見ていた。

その横顔はとてもきれいだった。







「奈緒、あせらなくていいと思うよ。」


優香は空をじっと見つめながら口を開いた。


「私、昔、幼馴染の5才年上のお兄さんに告られたことあるんだ。」


・・私の気のせいかもしれないけれど、優香から悲しいという思いが伝わってきた。


「そのお兄さん、かっこよくて、優しくて、私も結構好きだったからOKしちゃったんだよね。でも、私そのときまだ、中学生で・・・子供だったみたい。」


・・・気のせいじゃない。

悲しいんだ。優香は悲しいんだ・・・。


「優香・・・いいよ。「だめ。聞いて。」


優香は話し始めて、初めて、私の目を見た。


優香の目には少し涙が溜まっていた。



「はじめは、一緒に居てどきどきしたし、楽しかった。・・・でもね、時間がたつにつれ何だか飽きちゃったの。それで、毎日学校に迎えに来てくれる彼が、うざく感じちゃって・・・。

   振っちゃったんだ。」



優香は今にも、泣き崩れそうだった。

私は、優香の必死な思いが伝わってきて、胸が痛かった。


「ごめん。私、あなたの事、そんなに好きじゃなかったみたい。って、私言っちゃたんだ。彼、泣いてた。あの人、今まで、泣いた事なかったのに・・・。それで、ありがとう。さようら。って、いったんだよ。涙流しながら笑って。・・・。最悪だよね。」


優香の目から、何粒もの涙が流れ出ていた。


優香はそれをふかず、じっと空を見ていた。


『優香は最悪じゃない。』


そういいたかったのに、私も泣いてしまっていえなかった。






「彼、その後、私に何も言わずに引っ越しちゃった。誤りたくても、誤れなくなっちゃったんだ。」



「ゆっ・・優香・・・。」


必死に出した言葉はこれだけだった。


「だからね、私、奈緒にはいい恋して欲しいんだ。そのときの感情や、状況に流されて、好きとか、決めないで。私のようにはなって欲しくないの。」


優香は、最後に私をちょっとだけ見て、また空へと視線を戻した。



「優香・・・ありがと。ごめんね。大好き・・・。」


何が言いたいのかわかんなかった。


でも、優香はうん。うん。と、あいずちをうってくれた。



私は優香をそっと抱きしめた。


優香も、抱きしめ返してくれた。



本令のチャイムも無視して、私達は抱き合って泣き続けた。







恵里や龍崎のことで頭がいっぱいになってた。


でも、優香のおかげで少し整理がついた気がする。


きっと、【好き】っていう感情は大切なもので、今の私にはまだ早いんだって。

もう少し、大人になってから考えよう。って、思えるようになった。






放課後になって、優香は部活があるからと、屋上を下りていった。


優香は居なくなったけど、私の心は温かいままだった。



                   *続きマス*

読んでいただき、ありがとうございます!


今回は優香ちゃんの過去の話について、暴露しちゃいましたぁぁぁ・・・。


読み返してみると、まだまだですねぇ・・・。

すばらしい物語が書けるよう、頑張っていきますっっ。


これからも、よろしくお願いしますっ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ