twelveth story
「龍崎、今日もこんな夜の中歩いてんの?危ないよ。」
「それ、そのまま返す。」
お前が一番危険だろ。
神田は「確かに。」と、笑ってそのまま歩き出した。
そいつの手にふと目がいった。
雪の中で遊んだように赤かった。
確かに、今は11月。外にいたら手も赤くなる。
でも、神田の手はそんなもんじゃなかった。
「・・・。お前、いつから外にいるんだ?」
神田の手を見ていると、誰でもそう聞くだろう。
「ん〜と・・・。学校終わってからずっと。」
確かにその姿、形からしてから家に帰ってないってゆうのは分かる。
でも、何でだ?
「何してんだよ?今日も、昨日も。」
今回はあいつの目は見えなかったから分からなかった。
でも、朝見たアイツの顔を思い出し、しまった。と、思った。
「・・・。龍崎が私の質問に答えてくれたら教えてあげよう。」
神田の反応は意外なものだった。
振り返った神田は笑っていた。・・・いや、無理して・・・。
「・・・質問?」
俺が尋ねると、神田は近づいて来て、俺の手を握り目をつぶった。
その手は見た目より冷たくて、なんだか死人と握手しているような感じになった。
「・・・。やっぱり・・。なんか無理してるでしょ。最近、悲しいこと無かった?それで今、悩んでたり、苦しんでたりしてない?」
神田は真剣な顔で見てくる。
俺は、複雑な気分だった。
神田の人の感情がなんとなく分かるという勘?が当たっているのなら、俺はどこかでそう思っているのかもしれない。でも、当たってる、と思いたくなかった。
「・・・・意味ワカンネ。何言ってんの。」
結局俺はそんな返答しか出来なかった。
「・・・・・。ふ〜ん。なんかあったら、言ってよ。愚痴の1つや2つ聞いてあげるから。」
神田は、すっきりしないような顔つきでそう答えた。
自分にも、自分の考えてることが分からなかった。
もしかしたら、この体は俺のものじゃないのかも知れない・・・。
ぐぅぅぅぅぅぅ〜・・・
腹の虫の鳴く声がした。
俺のじゃない。ということは、神田の虫である。
「・・・・聞こえた??」
神田は耳まで真っ赤にしながら聞いてきた。
何だか、その光景はおかしかった。
*続く*
はい。まだまだ、続きマース。でも、ちょっと明日、明後日、用事がございまして・・・。もしかしたら、更新できないかもです;もしかしたらなんで!!
出来たらします。はい。
読んでいただき、ありがとうございました!!引き続き、よろしくお願いします!!