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one hundred thirteenth story

すみません・・・。今週から、来週にかけて、テスト習慣となります・・・。なので、更新ができなくなってしまいました・・・。

来週の金曜日辺りになったら、できるかなっと・・・。また、もしお母さんの目をくぐりにけれたら、テスト習慣でも更新させていただきます!!

「くそっ。」


ドンッと壁を叩く。


『私は・・・、龍崎が好きだよ。』


抱きしめてしまいそうだった。

キスしてしまいそうだった。


ズルズルッと、壁に沿って、床に座り込む。


神田が走って言ってしまった時も、追いかけたかった。


でも、それじゃあ・・・、駄目なんだ。



俺と一緒にいたら・・・・、苦しむのは神田なんだ。


でも、神田は泣いていた。

とてもつらそうに。悲しそうに。


これで・・・、いいのだろうか?


堅くなっていた決心が揺らぎ始めていた。




「俺は・・・、どうしたらいいんだよ・・・。」


天井を見上げて呟く。

当たり前だけど、返事を返してくれる人は居なかった。






「馨・・・。」


しばらくして、頭上から声がした。

聞くだけでイラット来る・・・、あの声が。


アイツだ。

また、あいつが来た。


「何で来たんだよ。」


目だけ動かして、あいつを捕らえる。


「迎えに・・・。」


ムカエニ?



何言ってんだ、こいつ。

こんな状況なのに、何を考えてるんだ。

ありえない。

ありえない。

ありえない。



「っざけんじゃねぇよっっ!!」


バッと立ち上がり、目の前に立っていたあの人を突き飛ばす。

あの人はドンッと反対側の壁にぶつかった。


「っ」


眉をしかめ、肩を押さえるあの人は、少し潤った目で俺を見てきた。


「馨・・・、話を聞いてくれ・・・。」


よろっと、こけそうになりながら近寄ってくる。


「誰のせいで、こうなったと思ってんだよ!!」


俺は、あの人の声を退け、怒鳴った。

それでも、アイツは近寄ってくる。


「それなのに・・・、何で今更でてくるんだよ!!」


一歩、一歩と、アイツと俺の距離が縮まる。


「ありえねぇ!迎えに着たとか・・・、自分がやったこと知ってんだろ!!」



「馨・・・。」


「何がしたいんだよ!もうくんなって言っただろ!!」






あの人が、俺に手を伸ばしてくる。

そっと、伸ばしてくる。



バシンッ



乾いた音が響く。

俺は、その手を振り払った。


「ちかよんな!お前は、俺の親父じゃねぇ!!」


思いっ切り、睨む。

あの人は、俺に振り払われた手に触れながら、俺を見てきた。



―なんで、話を聞いてくれないんだ・・・。―

と、責めるような目で。






俺が・・・、悪いのかよ・・・。

俺のせいなのかよ。


なんなんだよ。



「何?その目。責める相手、間違ってるだろ。」


俺はそう残して、病院を出た。


何か体の中で突っかかる感覚がするのは、きっと気のせいだろう。



外は、もう夕方だった。

冬独特の高い空が、とても寂しく感じた。

この空のように、全てが俺を置いてどこかへ行ってしまいそうだった。





俺は、また歩き出した。

いく当てもなく、ただ、歩き出した。













雪が、降り出した。




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