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one hundred seventh story

「あ〜あ・・・。寒いなぁ・・・。」


シャクシャクと、雪の上を歩く。


「今日はホワイトクリスマスだねぇ〜」


隣には優香が居る。

気を使ってくれてるのだろう。家は反対方向なのに、一緒に帰ろうと誘ってくれた。


クリスマス。



そういえば、何が欲しいか龍崎に聞かれたよね。


龍崎が居てくれるだけでいい。

一緒に居たい。って言って、当たり前だろって、言ってくれたのになぁ・・・。



龍崎のうそつき。




「奈緒・・・。今日、食べにいこっか?もち、私のおごりでv」


優香が私に抱きつく。

温かい・・。

でも・・・、違うの。


私が必要としている温かさとは違うの。



ごめんね。優香。


「ううん。いいや。ありがとう。ここでいいよ?優香が遠くなっちゃう。じゃぁ、また明日!」


私は強引にさよならをした。

できるだけ笑顔を作って。


でも、無理だった。

そんな笑顔で優香は騙せれない。


優香は悲しい顔で私を見ていた。



私は、走り出した。

優香の顔を振り払うように。

さっきから浮かび上がり続ける龍崎を振り払うように。




「神田さん!!」


突然呼ばれて、振り返る。


そこには鈴木君がいた。



「・・・・どうしたの?」


少し溜まっていた涙をふき取って、問いかける。


「龍崎のことなんだけど・・・。」



っ・・・。


一瞬体が固まる。


「龍崎・・・、神田さんのこと嫌いじゃないよ。何かあるんだ。」


何か・・・・。


鈴木君の方には雪がうっすらと積もっていた。

ここで私の事を待っていたんだろう。


「龍崎を助けられるのは神田さんしかいないと思う・・・。ごめん、俺には無理なんだ・・・。」




鈴木君は悲しそうに下を向く。

悔しさが感じられた。



龍崎を助けられるのは・・・、私しかいない?



「・・・・・、無理だよ。私はもう・・・・、ごめん、無理なの。」


私は、走り出した。



もう・・・、私は龍崎に関われない。

相談に乗って上げることもできないんだ。


もう・・・・、手遅れなんだ。






「な〜お〜ちゃんvv」


聞き覚えのある声が聞こえた。


私の前に赤いスポーツカーが止まっていた。



「直哉さん・・・・。」



「久しぶりvv」



直哉さんは車から出てきて、助手席のドアを開けた。


「今、時間いい?」


「はい・・・。」


私は車に乗った。

直哉さんの車には前と変わらない優しい香りが漂っていた。



「ちょっとドライブしよっか?」


直哉さんはそういうと、車を走らせた。






流行の音楽の中、私はドアに持たれて外を見ていた。

直哉さんは何も言ってこない。


その空間は、気持ちを整理できた。





どれくらい走ったんだろう。

見知らぬ公園の前で車は止まった。



「どこですか?ここ。」



「ん〜?馨と遊んだ公園。」


聞いたことある。

龍崎が直哉さんに悩みを打ち明けた公園。


・・・・ここだったんだ・・・。



「どうしたの?君たち。」


直哉さんは、ぽんと私の頭に手を乗せて問いかけてきた。


優しい顔で私を見ていた。




私はでるがままに話していた。






いつの間にかベンチに座っていて、目から涙が次々と流れていて。

肩には直哉さんのコートがかかっていた。




「そっか・・・。ガキだね。馨は・・・。」



直哉さんは腕を組み、難しそうな顔をしていた。


「龍崎は・・・、何か悩んでて・・・だから・・、悪くない・・。」


「うん、分かってる。・・・、で、奈緒ちゃんはどうしたいの?」


――――――えっ?


真面目な顔で直哉さんは聞いてきた。


どうしたい?



元通りになりたい。

龍崎と笑いあいたい。

手をつなぎたい。

抱きしめられたい。



頭には次々と浮かんでくるのに、どうしても言葉にならない。


そのくせ、涙が出てくる。




「よしよし。」


直哉さんは、口をパクパクさせて泣きじゃくる私の頭をポンポンとなぜる。



「やっぱ、馨を助け出せるのは奈緒ちゃんだけなんだ。」


「馨を助けてやってくれる?」



直哉さんはじっと私を見る。


私だけ。

龍崎を助けられるのは・・・、私だけ。



胸がぎゅうっとなる。







でも・・・、無理なんだよ。

もう、私は動けない。







すみませんでした!!!!!


8がつ11日からおばあちゃんちに行ってて、帰ってきたら宿題に追われてて・・・・・・・・・、更新できませんでした・・・。


もう、宿題終わったんで、更新できますvv

本当にすみませんでした。

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