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one hundred first story

龍崎は4時間目が終わっても、帰って来なかった。


私は隣の龍崎の席をじっと見る。


・・・・・どうしたんだろう・・・。




「奈緒・・、言ってみれば?かおる君のことだから、屋上に居るんじゃない?」


「そーそー、きっと何か悩んでるんだって!聞いて上げて来い!!」


恵里と優香が私に抱きつきながら言った。

なにか・・・、悩んでる?


そうなのかなぁ・・?


「そうだよね・・・。ちょっと行ってくる。」




私は屋上に向かって走り出した。


何回か人と肩がぶつかったけど、それでも走った。

おってくる何かから逃げるように・・・・。




大丈夫・・・大丈夫・・・。

龍崎は何か悩んでるんだ。それを今日聞いて、解決したら元通り・・・。


そう何度も何度も言い聞かせてるのに、心臓の激しい脈打ちは止まなかった。








「はぁ・・、はぁ・・・。」


屋上のドアの前で、息を落ち着かせる。


ゆっくりドアノブを掴み、まわして開けた。



今日は曇ってるからか、私の好きな温かい光が居なかった。




「龍崎・・・?」


辺りを見回しても、龍崎はいない。

私は、屋上に足を踏み込んだ。



「龍崎・・・、ねぇ・・・龍崎・・・」



あっ・・・居た。

かつて、龍崎が沙織たちから逃れるために居た、貯水タンクの乗ってるダイの上に居た。


私に背を向けて、寝そべっている。



・・・・寝てるのかなぁ?



私はその台に近づく。

台は高くて、一人では上れない。



「龍崎〜。ごめん起きて!私をそこに連れてって〜!」


「龍崎!りゅうぅざぁぁきぃぃ!!」


私はかなりの声で叫んだ。



龍崎からの応答は無かった。


・・・・・・倒れてる?


私の頭に一つの不安がよぎった。


「龍崎!!大丈夫!?生きてる?生きてるんなら返事しろ!!」




――――返事は無い。


顔から血の気が引いていくことがわかる。

心を読もうにもここからじゃ、距離がある過ぎる。


「龍崎!!今行くからっっ!」



私は思いっきり後ろに下がり、助走をつけて台に飛びかかった。


思いっきりたんだのに、平面にぶつかってしたにズルズルと落ちていった。


なんだか、涙が出た。


壁で撃った鼻が痛いけど、それでじゃ無い。

・・・、自分の無力さが悲しかった。





「お前・・・、むしられてるって考えねぇの?」




台の上から龍崎が顔を出していた。

その目は変わってなかった。

全てを遮るような冷たい目。それは間違いなく私に向けられていた。



無視られてる・・・・?



「龍崎がそんなことするわけ無いじゃん。」


私は笑う。

それが、少し苦しかった。

多分、認めたくなかっただけだと思う。

心の中では少し考えてたんだ。

無視られてるんじゃないかって・・・・。



「・・・、どんだけ俺を美化してんの?」


「美化・・・?」


「俺は、無視だってできるし、お前を殴る事だって出来る。ボロボロにすることだって。」


龍崎は笑う。

あの笑顔じゃない。口だけ笑う・・・冷たい笑顔。


龍崎から悲しみが流れてきた。




「ねぇ・・・・何がそんなに悲しいの?」




龍崎が固まる。



「何をそんなに不安がっ「読むなっ!!」


龍崎が怒鳴る。

その声の低さに、私は少し怯む。



「・・・・ウザいんだよ。そうやって、人の中にズカズカ踏み込むなよ。」


私を睨む。


龍崎からは警戒心しか分からなかった。




ねぇ・・・、何を思ってるの?


私は黙って、龍崎を見つめた。



「わり。お前にはもうついてけれないや。終わりにしよう。この関係。」



「えっ?」




ツイテケレナイ・・・・オワリニシヨウ・・・・コノカンケイ


オワリニシヨウ


嫌だ。何で?


「龍崎?・・・龍崎・・リュウザキィィ!!」






この日、龍崎が私の前に顔を出すことは無かった。







・・・・、どなたか・・・、101話って英語でどう書くか・・・教えていただけませんか?



読んでくださり、ありがとうございました!!

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