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戦隊ヒーローユニバース〜now&forever〜(1)


 20XX年、悪が完全に滅びた世界。

 もう何も事件が起こらない世界は大変静かだった。 

 しかしらその静寂は破られようとしていた!


 トウキョウ、とある住宅街。


「くっ、朝が来てしまったか」


 サラリーマンのヨシダはベッドから起きると朝ごはんを取り出して食べた。テレビからは他愛のないニュースが流れている。


「世界が平和すぎてニュースが数分で終わるな」


 ヨシダはテレビを消して身なりを整えると家を出て、いつもの通勤路をゆっくり歩き、会社に到着した。

 オフィスにたどり着くと、いつものメンバーがいつもの席に座っていた。ヨシダも同じくいつもの席に座った。


「なんの代わり映えのない生活だ」


 ヨシダは静かにつぶやいた。


「みなさん……今日からこの会社に入社する新入社員を紹介します」


 会社の上司の言葉に見慣れない女性がオフィスに現れた。


「はじめまして、カリンです。今日からこの会社でお世話になります」


 カリンと名乗る女性はしめやかに挨拶をした。社員たちはしめやかに会釈した。ヨシダも社員たちにならって会釈した。


「カリンさん、あそこの席に座りなさい」

「……わかりました」


 カリンは上司に指定された席に着席した。


「さて、今日も一日頑張っていきましょう!」

「えいえいおー!」


 上司の挨拶とともに今日の仕事が始まった!


◆◆◆◆◆


 昼休み。ヨシダは昼食を買うためにキッチンカーに並んでいた。


「行列に並んでいる人の表情筋が死んでる……」


 無表情の行列客を訝しみながらも、ヨシダは行列に並び昼食を手に入れたヨシダ!

 オフィスの自分の席に戻ってみると、そこにはカリンがいた。


「カリンさん、どうしてこの場所に?」

「……」


 カリンは何も答えず、窓の外を指差した。


「窓の外?」


 ヨシダはカリンに誘われるがままに窓の外を見た。窓の外の景色を見た。


「!?」


 窓の外には青空が広がっていた。しかし、一つだけ違和感があった。


「空に赤い月が輝いている……」


 存在するはずのない赤い月が輝いていた。


「センパイも見えましたか……あの赤い月が輝いているのを」

「あぁ……赤い月が見えるよ。一体何が起きているんだ?」

「……私にもわかりません」


 カリンは首を横に振った。


「……そうか。何もわからないのか」


(日常に何か違和感があると思っていたら赤い月が昇っていたとは……)


 ヨシダは赤い月を見つめていた。


「ウワーッ!」


 その時、叫び声が会社の外から響き渡った!


「突然の叫び声が!」

「センパイ! 言ってみましょう!」


 ヨシダとカリンは慌てて、会社の外に飛び出した!


「ウワーッ! ウワーッ! ウワーッ!」


 悲鳴を上げて倒れる会社員たち!


「いったい何が起きているんだ!?」

「何か恐ろしいことが起きている気がします!」


 倒れる会社員を見て何か恐ろしいことが起きていると直感するヨシダとカリン!

 恐怖する2人をあざ笑うかのように月はどんどん赤く染まっていった!

 そして、赤い月から何者かが降下してきた!


「ククククク……人間ども、突然の滅びに驚いたようだな」


 不気味に笑いながら地球に着地したのは恐ろしい怪人だった!


「お前は何者だ!」


 ヨシダはは怪人に何者かを問いただした!


「俺か? 俺の名前はビーグ・クランチ……宇宙を滅ぼすものだ」

「宇宙を滅ぼすものだって!?」

「そうだ……俺は宇宙を滅ぼすために生まれた存在だ」


 ビーグ・クランチはそう言って不気味に笑った!


「あなたは宇宙を滅ぼしてどうするつもりですか!?」


 カリンがビーグ・クランチに問いかけた!


「ククククク……生あるものはいずれ滅びる……そろそろ始まるぞ」


 ビーグ・クランチの言葉に続いて、苦しんでいる会社員たちがゆっくりと立ち上がった!


「ウワーッ!」


 叫び声を上げると会社員たちは怪人に生まれ変わった!


「会社員たちが怪人に変わった!?」

「これがビーグ・クランチの力ですか!?」


 突然の出来事に驚くヨシダとカリン!


「ククククク……どうだ、驚いただろう。これが俺の力だ。抗えない終焉の力を見せてやれ!」

「キシャーッ!」


 怪人たちは一斉に襲いかかった!


「に、逃げろ!」

「わ、わかりました!」


 ヨシダとカリンは身の危険を感じ、その場から逃げ出すが足が上手く動かせない!

 何も無い場所で転んでしまうヨシダ!


「キシャーッ!」


 迫りくる怪人たち!


「駄目だ! もうおしまいだ!」


 ヨシダは、迫りくる怪人に恐怖した!


「待て!」


 その時!何者かの声が聞こえてきた!


「無粋な奴め……出てこい!」


 ビーグ・クランチは突然の邪魔者に思わず苛立った!


「ビーグ・クランチ! 俺たちはここだ!」


 見ればキッチンカーの屋根の上に5人の戦士が立っていた!


「あっ! あなたたちは!?」


 カリンは何者かの正体に気づいた!


「貴様ら……何者だ!?」


「ワイルドファルコン!」

「ワイルドドルフィン!」

「ワイルドパンサー!」

「ワイルドベアー!」

「ワイルドライノス!」

「獣魂戦隊! ワイルドジャー!」


 5人の戦士は獣魂戦隊ワイルドジャーと名乗った!


「ワイルドジャーだとっ!」

「地球を守るためなら悪のいるところにどこにでも現れるぜ!」


 ワイルドファルコンはビーグ・クランチに宣戦布告した!


「獣魂戦隊……ワイルドジャー……」


 ヨシダは現れたワイルドジャーに希望を見出した!


「ククククク……獣魂戦隊ワイルドジャーか……貴様らごときに宇宙の終焉を阻止などさせぬわ!」


 ヨシダを取り囲んでいた怪人たちが一斉にワイルドジャーに向かって行く!


「ワイルドジャー……あの怪人たちは人間が変化させられたものです!」


 カリンは怪人の正体をワイルドジャーに告げた!


「なにっ! 罪のない人間を怪人に変えたのか!」


 ワイルドジャーは一瞬たじろいだが、すぐに戦意を取り戻した!


「怪人ども……ワイルドジャーを倒してしまえ!」

「待ってろ! 今すぐ助けてやる!」


 ワイルドジャーと怪人の戦闘が始まった!


「俺たちは今すぐこの場から逃げよう!」


 ヨシダとカリンは立ち上がり、その場から逃げ出そうする!


「逃がすか!」


 その時、ロープのようなものがヨシダとカリンに襲いかかり巻きつけられた!


「いきなりなんですか!?」

「このロープが拘束が強くて外れない!」


「ククククク……貴様らは貴重な生贄だ。簡単に逃がすかよ」


 ヨシダとカリンの前には新たな怪人が現れた!そして、ヨシダにはこの怪人に見覚えがあった!


「お前は狂乱伯爵デモンチュラ! お前は戦隊ヒーローに倒されたはずでは!?」

「一般人にしてはよく知っているな……俺は確かに一度は倒された。しかし、ビーグ・クランチの手により地獄から蘇ったんだよ」

「なにっ!」


 デモンチュラの口から明かされた衝撃の真実に驚愕するヨシダ!


「センパイ!空を見てください!」


 カリンに促されるままに空を見上げると驚くべきものが見えた!


「……怪人が空から次々に降下している」

 

 悪夢じみた風景にヨシダの目の前が真っ白になった!

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