序論
〓はじめに〓
2024年2月現在、小説家になろうなど多くのプラットフォームを通じてweb上には多くのライトノベル小説が発表されており、それはつまり、ライトノベル小説を書く人間がそれだけいるという事を示している。
今後はAIによるメディア類への影響が大きく現れてくるだろうことを考えると、小説も今後は純粋な人の熱意だけで作り上げられるものばかりではなくなるのかもしれない。
もしかすると大量出力大量消費の時代が来てしまうかもしれない、そんな今この時に、人の願いを込め人の手で書かれた小説に関する数字とその推移について論じておきたいと思う。
『小説家になろう』。あまりに素敵な響きではないだろうか。そう、ここには、小説という者に対して、機械学習にはまだ及びもつかないような人の思いがこれでもかと込められた小説たちが存在している。
ここでは、広義に解釈した場合の所謂“なろう系小説”に関する近年の数字とその推移について論じるため、『小説家になろう』サイトに掲載されている小説を中心に数字を追っていくこととした。
と、ここまで前置き(という名の建前)が長くなってしまったが、お読みいただくにあたって留意いただきたいこととして、この記事書くにあたって最大の原動力となったのは、『何かをまとめたい』『数値として見たい』『比較をしてみたい』、そんな純真無垢な一個人の研究心であるという点だ。
故に、ここでまとめたデータに対して「だからなんやねん」などという無粋なことを言ってはならない。世の中のすべてのデータベースというのは、必ずしも活用目的が先にあって集められているわけではないのだ。いわば、コレクター魂。網羅したい、全てを集めておいてあとで好きなときに比較したい、っていうか何でもいいから数字を表やグラフにまとめるのが気持ちいい、そんな動機でもってとりあえず記録されているものだってたくさんあるのだから。(個人の見解です)
日の目を見るとか活用できるとか、そんなことはどうでもいい。集計した後で考えればいいのだと精神がそこにはある。あるのはただ、こだわりというか、執念というか。
そういうものに美学を感じてしまう筆者もまた、そちら側の人間なのである。
*個人のそうした趣味を兼ねた集計物であることを念頭に置いていただき、ご記載や計算ミス等穏便に見逃していただけますと重畳でございます。
〓目的〓
“なろう”にまつわる数字をまとめたい。
ついでになんらかの参考としたい。(ふわふわ)
〓要点〓
小説家になろう作品やなろう作家・文字数にまつわる数字とその考察。
書籍化(商業化)割合にまつわる数字とその考察。
書籍化(商業化)後の継続にまつわる数字とその考察
ブックマークと評価にまつわる数字とその考察
〓方法と結果〓
個人の手作業での集計に限界がありすぎるため、小説家になろうサイト内の小説に関するデータや検索機能を使用した集計を行う。
また、サイト『ラノベの杜』様や『なろうDB』様のデータも見ながらの検証とする。
(詳細な集計方法は各項目へ記載する)