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違いますよ

今日、三回目の更新になります。

「うわあ、素敵!」


お部屋には、あふれんばかりのお花がセンス良く飾られていた。

この辺では見たことがないお花がいっぱいある!


普段、不気味な花を育てている私だけど、もちろん、きれいなお花も大好きだ。

お花全般が大好きで、そばにあるだけで元気がもらえる。


きらきらと目を輝かせる私に向かって、コリーヌ様が、

「アルからね、ライラちゃんがお花が好きだって聞いたから、珍しいお花を取り寄せてみたの」

と、優しく微笑む。


アルを見ると、照れたように目をそらした。


「ありがとうございます、コリーヌ様! ありがとう、アル!」


満面の笑みで言うと、アルは目をそらした。


コリーヌ様は、そんな私たちを見て、フフっと笑って、

「ライラちゃん。帰りに花束にするから、お好きなお花を持って帰ってね」

と、言ってくださった。


わーい、嬉しい! 


そして、テーブルには、これまた、見たことのないような素敵なお菓子が並び、最初は遠慮していた私も、気がついたら、もりもりと食べていた。


「すごい食べっぷりだな。令嬢がこんなに食べるのを初めて見た」

と、あきれたように言うアル。


え? そんなに?!


恥ずかしくなって、あわててコリーヌ様を見ると、優しい微笑みを浮かべていた。


「ライラちゃんが美味しそうに食べてくれるから、見てるだけで、楽しくなったわ。それに、不思議ね。原因がわからない頭痛がずっと治らないから療養にきてるのだけれど、なぜだか、さっきから急に楽になったの」


あ、さっき、少し黒い煙をとったからかな? 良かった!


と、思ったら、アルが私の方を意味ありげに見て、

「ちょっとこい」

そう言うと、私を席から立たせ、私の腕をもち、ひっぱって部屋の隅の方へ連れて行く。


「あらあら、アルったら。ヤキモチかしらね」

コリーヌ様の声に、微笑むメイドさんたち。


いやいや、全然違いますけどね…。


まわりに人がいないところまでくると、 

「ライラ。もしかして、母に能力を使ったのか?」

小声で聞くアル。


私はうなずいた。


「頭のあたりに、黒い煙があるよ。さっき、コリーヌ様の後ろを歩きながら、ほんの少しだけ取れた。でも、まだいっぱい残ってる。それも、かなり濃いから、本人に私の能力を話して、しっかり取らせてもらいたいなあって思うんだけど…。どうかな?」


「ライラはいいのか? 秘密を俺の母に話しても? 側妃だぞ。王族だぞ。利用されるかもしれないだろ?」


「それを言うなら、アルだって王子様じゃない? でも、コリーヌ様ならいいよ。だって、アルのお母様だもん。

信用してる」

私がそう言って微笑むと、アルの紫色の瞳がきらっと光った。


「ライラ、ありがとう」

そう言って、アルが見たこともない優しい表情をして、私の頭をなでた。


その瞬間、キャッ!と、声があがる。


見ると、離れたところから、みんなの視線が私たちに集中していた。

どうやら、メイドさんたちが声をあげたようだ。


うん、なんだろう。不思議と申し訳ない気持ちがわいてくる…。

まったく、皆さんの想像する状況とは違いますよ?


読みづらいところも多いかと思いますが、読んでくださった方、ありがとうございます!

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