表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/75

なんで?

本日、2回目の投稿になります。よろしくお願いします。

そして、自分の部屋に戻ると、透明の瓶の中に、さっきの種を入れた。

瓶の中は、種が半分くらい入っている。

しかも、どの種も、ひとつとして同じものはない。


黒い煙をとると、なぜか、手のひらで、花の種に生まれ変わる。

理由は全くわからない。


ぶよぶよしてたり、ピンク色に黒い線が入っていたり、文字が浮き上がってたり。

どれも、ちょっとだけ、不気味な種が多い。


でも、私には、全部、かわいいんだよねー!

だって、自分の手のひらで、生まれ変わったんだよ?


もとが黒い煙だろうが、どれだけ不気味だろうが関係ない!


「随分、たまったなー。今度はどれを植えようかな?」


私が瓶をかかえて、一人で、にまにましていると、ドアをノックする音がした。


「はーい、どうぞー!」

と、声をかけると、入ってきたのは執事のジュードだ。


代々うちの執事の家系で、ジュードも、何十年も務めている。

お父様と幼馴染で同い年。

私のもう一人の父親、…というよりは、世話好きなので、乳母みたいなもんかな。


「ライラ様、辺境伯様がお呼びでございます。…って、なんで、また、そんな草だらけなんですか?!」


あ、さっき、草の中を走ったからねー。

ジュードが、あわてて、メイドに指示をだし、素早く着替えさせられ、応接室へと連行された。


ジュードがノックして、

「ライラ様をお連れしました」

と、声をかけると、


「入れ」

と、お父様の声。


あれ、お母さままでいるね。どうしたのかな?


と、思ったら、テーブルをはさんで、両親の前に座っている、一人の少年の背中が見えた。


「お客様だ。ライラ、こっちへ来て、ご挨拶なさい」

と、お父様が言った。


とりあえず、テーブルの近くにいき、カーテシーをすると、

「はじめまして。シャンドリア辺境伯の娘、ライラと申します」

と、簡単に挨拶をした。


すると、その少年がこっちを向いた。


ええっ! なんで?! さっきの少年?!


「さきほどは、どうもありがとう。おかげで助かりました」

と言って、きれいな笑みを見せた。


ええと、誰…?

さっきの怖い感じと、まるで違うんだけど?!


「おや、もう、うちの娘と会っておられたのですか?」

と、お父様。


少年は、爽やかに微笑んで言った。

「ええ、さきほど、この近くで道に迷っていたら、案内してくれたんです」


いや、迷っていないよね? 

当然、案内もしていないよね?


つまり、あの具合の悪かったことは、言うなってことかな?

だって、目が笑ってないもんね…。


「そうでしたか? うちの娘は、本当にお転婆で、このあたりを走りまわってるんです」

あきれたように話すお父様。


というか、この少年は一体だれなんだろう?

両親そろって迎えるぐらいだから、身分が高いんだろうけど…?


すると、少年は、私の方をむいて、

「自己紹介が遅くなりました。ぼくは、第三王子でアルフォンスです。よろしくね、ライラ嬢」

と、微笑んだ。


えー、王子様なの?! 


「アルフォンス王子殿下は、お母上のコリーヌ様のご療養のため、隣のお屋敷に滞在されるそうだよ」

お父様が補足してくれた。


隣のあの豪邸か…!

よし、近寄らないでおこう!

読んでくださった方、ありがとうございます! 

しかも、早速ブックマーク、評価、いいねをくださった方もいらして、とっても嬉しいです!

ありがとうございます! 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ