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パーティー当日

更新が遅くなって、すみません!

そして、ついにパーティー当日。


久々の王都でのパーティーに、朝からお母様が張り切っている。メイドさんたちも忙しそうで、屋敷内が活気づく。気の重い私とは真逆だ…。


まずは、ドレスに着替える。

今回着るドレスは、お母様の見立てだ。私の目の色にあわせてグリーンのドレスで、グラデーションになっている。

軽やかなドレスだし、植物につつまれてるみたいなので、これは好き!


そして、次は髪の毛。なんでも、予約が取りにくいほど、王都で評判の方らしいのだが、ライアンが手を尽くして呼んでくれたみたい。


が、私の髪は、やわらかく、ふわふわで、くりくりのくせ毛だ。扱いにくい。

今まで特別な時は、結いあげてまとめていた。なので、今回もそうだろうな…と思っていたら、鏡を見て驚いた。

くりくりが、うまーくいかされ、毛先は巻かれ、いつもより大人っぽく仕上がっている。


魔法なの?!


「こんなに素敵になるなんて、すごいっ!」

と、おしゃれに興味のない私でも、その出来栄えに驚いて声をあげた。


髪をセットしてくれた女性が、

「お嬢様の髪は、いい感じにくせがあって、アレンジしやすかったです。まぶしいほどの美しい金髪なので、おろした感じでセットしました。やりがいがありましたわ!」

と、にっこりと微笑んだ。


そして、軽くメイクまでしてくれた。鏡を見れば、いつもの私とは大きくかけ離れた貴族令嬢がいた。


やっと、準備が終わった頃には、もうくたくた…。

なのに、パーティーは今から…。

気が重い…。パトリックに会いたくない…。出かけてもないけど、帰りたい…。

急にとりやめにならないかな…。


ネガティブな思いが次々とわきあがってくる。


が、残念ながら出発の時間が来て、両親と私で馬車に乗り、公爵家に向かった。


公爵家のお屋敷に来たのは初めてだけれど、大きくて、びっくりした。

そして、招待客も多そうだ。お屋敷の前に馬車が次々ととまる。


そして、お屋敷に入ると、そこは、美しい衣装を着た人たちであふれかえっていた。

同時に、黒い煙をつけた人たちも、あちこちにいる。


光と闇のコントラストがすごい!


帰るまでに、花の種がいっぱい取れそうだけど、このドレス、ポケットがないんだよね。

ハンカチが入っている、小さなバッグを持っているので、そこへつめこむしかないね。


どんな種が取れるだろうと思うと、ちょっとワクワクしてきた。

許可なく勝手にとるけど、とられた人は体調が少し良くなるだけだから、いいよね?


などと考えていたら、公爵夫妻とパトリックがやってきた。


公爵様が、お父様の顔を見て、嬉しそうに話しかけてきた。

「久しぶりだな。今日は遠いところを来てくれてありがとう」


「こちらこそ、招待ありがとう。久々のパーティーだ。楽しませてもらうよ」

そう言うお父様も嬉しそうだ。


そして、パトリックと同じ髪の色をした優しそうな女性が公爵夫人だ。


「今日はお招きいただきまして、ありがとうございます」

と、お母様が挨拶をする。


「こちらこそ、来てくださってありがとうございます。久しぶりに会ったら、ライラちゃんが、とってもきれいになってて驚いたわ」

公爵夫人がにこにこしながら、お母様と私に話しかけてきた。


公爵夫妻にお会いするのは、何度目かだけど、お二人とも本当にいい人そうなんだよね。

お父様も公爵様のことをすごく信頼しているみたいだし。 


そして、パトリック。

パーティー用の衣装は似合っているけど、黒い煙が胸からも少しずつでているし、他にも黒い煙が首のあたりにまきついている。


それにひきかえ、公爵夫妻には、ほとんど、黒い煙は見当たらない。

話している間にも、お二人に、ふわっと黒い煙が飛んでくるけれど、すぐに消えていく。軽い邪気かな? 

これだけ人が集まってたら、軽い妬みみたいなものとかは、向けられそうだもんね。


しかし、それよりも、パトリックの首にまきついている黒い煙が気になるんだよね。

かなり、強い思いのような気がする。なんとか、今日中にとれないかな? 


なんてことを考えながら、三人を見ていたら、

「ライラ、今日は来てくれてありがとう」

と、パトリックが声をかけてきた。


「こちらこそ、お招きいただき、ありがとうございます」

と、返事をする。


「あの…ライラ。とてもきれいだよ」

そう言って、パトリックが微笑んだ。


「え? あ、ありがとう…」


あわてて答えたが、ちょっとびっくりした。 


だって、パトリックの目が優しく見えるから。頬も少し赤く染まってる。


ご両親と私の両親の前だからかもしれないが、演技には見えない。

ちょっとだけ、以前の優しかったパトリックを思い出した。

少し戻ったのかな…。


いやいや、そんなことはあり得ない。

だって、今までの態度を思い出したら、やっぱり、これも演技かな…。


この週末に、できるだけ更新する予定です。 不定期な更新ですが、読んでくださっている方、ありがとうございます! 

ブックマーク、評価、いいねをくださった方、励みにさせていただいています。

ありがとうございます!

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