表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームキャスターさくら  作者: てんつゆ
カードマスターさくら編
64/128

カードマスターさくら編6


「私は魔法カード宝箱の選択を発動します。このカードは大小2個の宝箱から1つを選択して、中に入っている分のカードが手に入ります」


 突然私の前にポワンと大小2つの箱が現れ私の手に小さな鍵が握られました。箱は両方共南京錠がかかっているので片方しか開ける事は出来ません。


「私はもちろん大きい方の宝箱を開きます!」

「あれ? 小さい方じゃなくていいの?」

「大きい方がいっぱい入ってそうですから」


 私は鍵を使って箱を開くと、中には3枚のカードが入っていました。

 そして箱を開いた瞬間、2つの箱は音もなく消え去ってしまいました。


「むぅ。予想より少なかったです…………」

「ほら。やっぱりあたしの言う通りにしてた方が良かったじゃん」


 けれど、今更悔やんでも仕方がありません。何とかして今あるカードで現状を打開する方法を見つけ出さなければ――――。

 

 私が引いたのは召喚したターンに行動出来るモンスターカードが2枚と相手モンスターを破壊出来る魔法カードが1枚です。

 厄介な事にキャッスルゴーレムには守護の効果も付いていて、このモンスターを倒さないと忍さんに直接攻撃する事が出来ません。


 フィールド魔法の太陽の訪れで攻撃力を1上げた所で焼け石に水でそんなに意味は無いですし、キャッスルゴーレムには破壊カードが通用しません。

 というか、あの太陽のカードは無くても変わらない気が…………ん? 太陽が無くなる?


 ――――これは行けるかもしれません!


「私はモンスターカード、ツインザウルスを召喚します。このカードは1ターンに2回まで攻撃する事が可能性です!」


 私のフィールドにティラノサウルスみたいな恐竜が2匹召喚されました。 


「でもさ、それ攻撃力5でしょ? 私に直接攻撃出来たらそれで勝てるけど、キャッスルゴーレムを破壊しないと私に攻撃は通らないわよ?」

「知ってます。なので、ツインザウルスで攻撃!」

「ええっ!? 桜、もしかして自爆する気!?」

「――――忍さん。誰がキャッスルゴーレムを攻撃すると言いましたか?」

「…………ふぇ?」


 キョトンとする忍さんに私は空に手を掲げて言い放ちました。


「私が攻撃するのは太陽です! ツインザウルス、ザウルスビーム!」


 恐竜の1匹が口を開くと、そこからビームが発射され太陽に向かって飛んでいき、太陽に直撃した瞬間、太陽は粉々に崩れて無くなったのでした。


「そ、そんな事してどうするのよ? 私のお城はびくともしてないわよ?」 

「確かにお城はびくともしていません。しかし、太陽が無くなった事で、お城を操縦している人はどうなるでしょうか?」

「操縦してる人……………ああっ!?」

「そうです! 太陽が無くなって夜になったら操縦している人は眠ってしまうので、キャッスルゴーレムの機能は停止します!」


 キャッスルゴーレムはドシンと足をくずしてその場に座り込むように倒れて、元の普通のお城に戻ってしまいました。

 これで、お城の横を通る事が出来るようになって忍さんに直接攻撃が出来ます。 


「私はもう1体のツインザウルスで、こうげ……………!?」

「ふっふ~。ツメが甘かったわね、桜」


 私のフィールドの恐竜たちはいつの間にかその場に倒れてしまっていました。

 いえ、これは倒れたと言うより…………。


「太陽が破壊された事でフィールドに氷河期が訪れたわ。寒さに弱い恐竜たちは冬眠するから攻撃は出来ない」

「――――――むぅ。そこまで考えてはいませんでした……………」

「さっ、次の私のターンでお城を起こして―――――」 


 私がもう何もすることが無くなったと思った忍さんが、カードをドローしようとしたので私は引き止めました。 


「忍さん。いつから私のターンがこれで終わったと勘違いしたのですか?」

「…………ふぇ? だって寒さが何とかなるまで召喚しても攻撃出来ないでしょ?」

「甘いです、忍さん! 私はモンスターカード、シロクマナイトを召喚!」


 私の場にシロクマに乗った騎士が現れました。騎士は鎧では無く防寒着を着ているのでとてもあったかそうです。


「シロクマは白いので寒さの中でも動く事が出来ます」

「ええっ!? くっ。まさか、そんな手があったなんて」

「これで、終わりです。ベア・ナックル!」


 シロクマナイトが忍さんの元に向かって突撃していきました。この攻撃が通ったら私の勝利です。


「まだよ! あたしは罠カード、笹の葉の呼び声を発動するわ!」


 忍さんが横に手を払うと、地面から笹の森が出現して、森の中からカンフーの道着を来たパンダがアチョーとポーズをしながら飛び出してきました。


「このカードは相手に直接攻撃された時にパンダマスターを召喚してガード出来る。こっちのパンダも白いから寒さに強いわ! これでガードすれば桜の攻撃は通らない!」

「むぅ。こしゃくな真似を――――。けど、このカードで最後です! 魔法カード、マジカル・クイズ発動!」


 私がカードを天にかざすと、下からゴゴゴとクイズ番組のセットの様な物がせり上がってきて、私の前には司会者の立っているような台が出現して忍さんの前には回答者の座る座席と押したらピコンと鳴るボタンが出現しました。 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ