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勇者とプレイヤー  作者: 雪瀬ゆの
3/9

勇者とプレイヤー

episode3



僕はまだ新幹線の中。十分に時間もある。


やり直しの旅を始めよう。



再び10秒で魔王の間についた。


勇者「うわー、魔王デカい...怖い...。」


ここで選択肢。逆を選べばいいのかな?


(戦うor勇者だけ逃げる)


もうここは正々堂々、魔王倒しちゃってください、勇者さん!


と、僕は思いながら、戦うを選択した。


そしてコマンド画面が出てきた。


1ターン目

勇者 天空斬り

姫 攻撃力上昇魔法

カイ 力いっぱいの体当たり


......とそれぞれ選択した。


だが、魔王の防御力は予想以上に高く......


魔王のHPは10万あるにも関わらず、勇者たちが1ターンで与えられたダメージはたったの150。


これでは何十ターンあろうとも足りない。


それでも、勇者たちは諦めない。


2ターン目に期待だ、そう、思っていたのだが、魔王は攻撃力も予想以上に高く......。


一撃で1万ダメージ、カイはその場に倒れこんだ。


勇者「お、おい!まだ死ぬなよ!魔王倒せてないだろ!お前の目的は、魔王を倒すことだろ!なあ、カイ!」


カイ「うん、分かってる、分かってるよ。でも、もうこの命は、なくなっちゃうんだよ、ま、魔王、速く、倒しちゃってよ。う、ゲホ、ゲホ!本当に、この度は、楽しかったよ」


そう言い残してカイは息を引き取った。


悲しいことだが、ここで止まる訳にも行かない。


勇者は涙を拭き取り、次のターンに行くことを決意した。


2ターン目

勇者 連続白刃斬り

姫 防御力上昇魔法


......とそれぞれ選択した。


だが魔王をこのターンで仕留めることも出来ず、魔王の攻撃を浴びることとなった。


魔王は一斉攻撃のスキルを使った......。


クリティカルヒット......。


勇者も姫も倒れてしまった。


魔王「私の強さが分かったか!せめて地獄でおとなしくしときな!わーっはははは!」


まだ勇者も姫もギリギリ息があった。


姫「勇者様、もう、私たち......死んじゃう、の?」


勇者「......残念だが、そう、みたい、だな...。」


姫「ねぇ、勇者、様......。私、ずっと、勇者様の、こと、好き、だった......。これから、年をとるまで、ずっと、そばにいてほしかった、でも、その夢も、もう、叶いそうに、ないわね......。」


勇者「俺も、姫のこと、好きだった......。姫が、俺の、こと、好きでいてくれて、嬉しかった。せめて、せめて、さ、来世で......幸せになろう」


姫「絶対だよ?絶対、来世で、私を迎えに来てよ?じゃなきゃ、許さない、からね?」


勇者「絶対、姫のところに、行くから......。さよならとは、言わないからな......。あと、プレイヤー、お前のことも忘れない......。」


二人は息を引き取った。


......終わり方がかわいそう過ぎる。


あ、あの選択肢、また出てきた。


(このままエンディングロールを流すor

最後のセーブポイントからやり直す)


......このままじゃ悲恋過ぎる。


二人の恋を実らせるためにもやり直すことにしよう。

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