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私が特撮好きになったのはお父さんの影響から。

お父さんは身体を動かすのが非常に好きで。

そんなお父さんを見て育ったから、私も身体を動かすのが好きになっていた。


お父さんが亡くなったあと膨大な借金が残ってしまって途方に暮れたんだけど、その時にお父さんの親友で私とも親しい城野さんがこの仕事を勧めてくれた。


ご当地戦隊という仕事。


ここのご当地戦隊は結構有名。

何をするのかというと、大体はヒーローショーをやってる。

悪をやっつけるときに子供達に"ゴミはポイ捨てしたらいけないよ"とか、"信号は赤になったら渡ってはいけないよ"とかメッセージ性を入れながらも、敵と戦うのだ。

勿論本物の戦隊みたいに顔出しなんてしなくて、覆面というかスーツを着て戦うのだけど。


そのご当地戦隊のショーにはアクションがある。

それも結構激しく動く。

レッド、ブルー、イエローとあって、レッドである城野さんが"女性も入れたほうがいい"と思ったらしく、

今まで男三人だったけど運動神経が良い私に白羽の矢が立ち、イエローをやらせて頂くようになった。


ご当地戦隊は上の方が援助しているらしいので給料が出るらしく、未成年な私は城野さんから少し分けてもらっている。


最初は色々と大変だったけど、子供達が好きなので、楽しんでやれている。

学校とは月とスッポンほどの違いがある。

卒業したら常磐から出て、これを続けようと思っている。






+++






ご当地戦隊は土日祝日にヒーローショーをやっている。

そのため平日はショーの練習、休日は本番と休みが無い。

今日は本番だ。


お題は"人に悪口を言わないか"

…私の同級生にこれを見てもらって、虐めるのを止めて欲しいな。とか思ったりする。

勿論冗談だけど。

この場所は学園から距離が離れている上に、こういうの御曹司やお嬢様は嫌いそうだからなぁ…


お題については二週間ごとに変わることになっている。

勿論本物の戦隊みたいに毎週はお題を変えることは出来ない。

敵の着ぐるみだって、"全部こいつのせい"ってことにしていつも同じものを繰り返し使っている。




「はぁー終わったぁ~‼」


テントにある着替え場所でスーツを着たままで呟く。

女子だから着替え場所は1人。

スーツというか着ぐるみだけど、それを脱ごうとしたら…


ガタッ‼


「? 何だろう?」


謎の音がして気になったので外に出て見ると…


「!!!!!」


誰かが大勢の人に絡まれてる‼

それくらいしかわからないのはスーツの中に入ってるから。

スーツの中は視界がとても狭くて誰なのかさえも判断することが出来ない。

だから実際は誰かが大勢の人に絡まれているようにしか見えないというのが正確なんけど…


今は常盤朱莉ではなくて正義の味方。

助けないと戦隊としても面目が無い‼


「ちょっと待った‼」


「あ?」


ヤクザっぽいな。

ということは…


ダッシュして助けて、その勢いのまま逃げ切るしかない!


そうと決まれば…すかさずダッシュ!!!!!


「お、おい!」


ヤクザっぽい人が叫ぶ。

でも気にしない。


私は誰かを助け出したまま、逃げ切ることに成功した。






+++






「大丈夫ですか!?」


助けた誰かに私は問いかける。


……あれ?

返事が無い…

全速力で走ったから息切れして話せないとか?

そ、そんなんだったら大変だ‼

そう思っていたら…


ガバっ!


「!!!」


「捕まえたぞ。朱莉」


え?

何で私の名前…

って言うか、何時の間にか抱きしめられてるし‼


「は、離して下さい‼」


離れようとするけど、離してくれない。


「俺に逆らうのか?」


そして強引にヘルメットを外された。

私を抱きしめていたのは…


「か、会長‼」


そこにいたのは私の高校の会長、皇城溯夜様だった。


「ど、ど、どういうことですかぁ!?」


まさか、私のもう一つの姿を学園の人、しかも一番偉い会長に見られてしまうとは…

これからどうやって高校生活を暮らして行けば良いか悩んでしまう。


「落ち着け。朱莉」


「何故さりげなく私を呼び捨てにしているんですか…」


「お前は俺の彼女になるのだから、呼び捨てにするのは当たり前だろう?」


???

意味がわかりません…


「いいか。よく聞け。

お前がこんなことをやっていることが他の奴等にわかってしまったら困るだろう?だからこのことは黙っておいてやる。

その代わりに俺の彼女になれ」


「え…えっと私、イケメンは嫌いなんですけど」


「ああ。知ってる」


何で知ってるんですか…


「だが、それ以外に選択肢は無い。

仮にもお嬢様であるお前がこんなことをやっていると知れば、ますます学園に居づらくなるぞ。

俺の彼女になったなら、お前を虐める奴等からも守ってやる」


「な…なんで私なんですか?」


絶世の美貌を持つ会長なら、私よりも美人な人なんて選び放題だろうに…

そう思っていたら、会長は傲慢不遜な表情を崩さないまま予想外の言葉を発してきた。


「面白そうだから」


そうして会長の個人的興味によって強引に彼女にさせられてしまいましたとさ。

何で私が面白いのか全く分からないんですけど…

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