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Skill School  作者: モカ笛
第一章
6/13

白狼少女のお願い

 なんとか退学の危機は免れたな。スキルが使えるようになって良かった。先生が言うには、前例のないスキルは、自分で名前を付けて良いそうだ。


刀夜とうやさんは何て名前を付けるの?」


 俺の同級生、霊花れっかは気になるようだ。


「うーん、まさか名前を付けて良いと言われるとは思わなかったからな」


「私は前例が無いことに驚いたけど。まあ名前を付けるのに期間はないし、思いついた時で良いんじゃない?」


「それもそうか」


 一応、考えてはみたのだが。"直前予知ギリギリセーフ"、名前が厨二臭い。女子の前で言うと明らかに引かれる、いや男子でも引くかも知れない。もっと自然な名前にを考えておこう。そういえば、霊花のスキルは何という名前なのだろうか。少し気になる。


「なあ、霊花のスキルはどういう名前なんだ?」


「ああ、私のは前例があるから私が名前を付けたわけではないのだけれど、"生命再生ヒーリング"よ。名前を付けた人は多分、英語からとったのだと思うわ。と言うか、学園のスキルの殆どは漢字のままか、英語からとるのよ。例えば昨日のすいさんも氷や凍るを意味するiceやfreezeからとって、氷槍フローズンランス氷結フリーズと名を付けたのよ」


「名前を付けたということは、水さんが初めにそのスキルを使えるようになったのか」


「ええ、そうなるわね。今もあのスキルを使えるのは彼女だけよ。そもそも、氷系統のスキルはこの学園では彼女を含めて3人しか使えないのよ」


「水さん以外にも氷属性っていたんだ」


「まあね、ただ、彼女と違って2人はめったに見かけないけどね」


 俺たちはしばらく話をした後、各寮に戻った。誰かにつけられていたような気がしたが、気のせい...だと思いたかったが予知スキルが発動した。俺の目に一瞬映ったビジョンは氷が目の前にとんでくるというものだった。瞬発力と瞬間的な判断力は、ゲームのおかげか、優れていたのですれすれのところで無理なくかわせた。まさか、水の奴が負けたはらいせに...と思ったが全く別の人物だった。


「やっぱり予知スキルは勿論、瞬発力もなかなかのものですね。刀夜様、その実力を見込んでお願いがあります!」


 様を付けたということはこの子は俺より下級生、一年生のようだ。その子は白銀を想像させるような白髪で、蒼い瞳をしている。小柄で背丈は俺より少し低い位だ。可愛いと言うよりは格好いいという印象のある子だ。だが、一番気になったのは、私服と思われる服装で学園の中にいるということだ。この時点でただ者では無いのがなんとなく分かる。もし上級生や下級生などに対する呼び方の校則がなければ、こちらが、様で呼ばなければならないかもしれない。


「俺なんかに何の用かな」


「はい、水様を打ち負かしたあなたにならお願いできます。私はおか白夜びゃくやという者です。実は、一年の間で起こっている問題を解決して欲しいのです」


 深刻な話らしいが、やはり急な話だということは向こうも分かっているようで、少し申し訳なさそうに話ている。さっきは格好いいと思ったが、訂正しとこう。可愛い。


「問題って?」


「はい、今一年生の、精霊を呼ぶスキル、神霊召喚サモンを使える生徒が間違って邪霊を呼んでしまって」


 今更だが、スキルってなんでもありだな。


「それで、その邪霊が害を及ぼすので倒して欲しいと」


「はい」


「でも、予知スキルしか使えない俺なんかより技のバリエーション豊富な生徒がいるんじゃないか?そもそも先生は対処できないのか?」


「ええ、先生方も何度も試みましたが、全て返り討ちにあいました、それで、予知スキルを使えるあなたに頼んだ理由は...




TO BE CONTINUED...

年上、年下の呼び方は2話参照

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