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Skill School  作者: モカ笛
第一章
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スキルスクールへ

長い道を歩き終えると、大きな学校が見えてきた。どこかのお嬢様学校かよと思うくらい大きい。ここに俺は入ることになるのか。ますます不安になってきた。


「そろそろですか?」


「ええ、そうよ」


学校についたが、やはり大きい。学園と呼ぶほうがそれらしいとおもった。


「私よ。門を開けて!」


そう言うと警備員は門を開けてくれた。警備員もスキルとやらを使えるのだろうか。


「あの、警備員さんはスキルは使えるんですか?」


「ええ、警備員は勿論、教員は皆使えるわよ。まあ、君もいずれ使えるようになるわ。ほら、ついたわよ」


日はすっかり暮れてしまっていたし、もう寝たかったので寮に入るとすぐベッドに横になった。シャワーは朝にでも浴びよう。そういえばあの人の名前聞けなかったな...。そして一番気になるのは自分がどんなスキルを使えるようになるのかということだ。など、色々考えているうちに寝てしまった。


次の朝、俺は朝礼にも間に合い、自己紹介を済ませ、自分の席に座った。


「昨日は名乗り忘れてごめんなさい私、綾瀬あやせ霊花れっかというの」


と、後ろの席から綾瀬さんが話かけてきた。そういえば後ろの席だったな。


「いや、別にいいよ。それより、昨日言っていた特待生ってどういうこと?」


「あの、そのことなのだけれど...」


彼女が何か言おうとした時にチャイムが鳴った。授業は心配していたよりも簡単で難なく理解できた。俺の通っていた学校と違った点は、授業で、体育の科目とスキルと呼ばれる科目が週に3回もある。副教科にしては多い。そして放課後、綾瀬さんは、


「刀夜さん、こっちへ」


刀夜さん、と呼んだということは、あの飛行機の事故の時に呼んだ人とは別人ってことか。


「まず、この学園では自分より年下は呼び捨て、同い年はさん付けで、年上には様をつけるのよ」


変わった学園だな、と思ったがまあ新鮮でいいな。


「あと、特待生扱いの理由なのだけれど、刀夜さんはもう気付いた?」


「いや...?」


「実はここ、女子高なのよ」


耳を疑った。確かに、朝礼の時、おかしいとはおもっていたが


「な、なんで俺をよんだの?」


「男子でもスキルを使えるようになるか実験するため、らしいわ。私も詳しい事は分からないのよ」


このとき初めて俺は特待生扱いの理由が分かった。


「あなたがスキルを使えるようになれば、来年度から共学化されることになるわね。勿論、その後も君は特待生扱いで無料よ。まあ、4月までにスキルが使えなければ退学だから使えるようになってね?」


いや、無理だろ、と思った。


「うん、まあ、頑張ってみる」


棒読みだったのが自分でもわかる。スキルなんて、どうすれば使えるようになるのか分からない。今になって行く宛のない人を選んだ理由もきちんと理解できた。それでもスキルを使えるようになることへの憧れと好奇心はまだあった。




続く

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