第三閃:機動兵器VS冒険者パーティー
二話の表と裏から両者の対面を描く第三話です(・_・)(._.)
モニターに映る三人組を見据えレバーを握る手に力が余計に入る。
赤毛の少年は背負っていた剣を抜き一番小柄で幼げな少女に至っては抜刀済みで斬る気満々といった様子だ。
昨日の魔物とは違って人間だろうが、刃物を持って様ってくる話が通じるだろうか?むしろこちらが先制攻撃をしている。
昨日受けた魔物の恐怖それに武装した相手に囲まれる事により前世のトラウマもフィードバックしロボットによる攻撃を仕掛けていまう。
大型メイスによる振り降ろしを生身の人間に対して行ったのだが、赤毛の戦士風の少年はサイドステップで大きく回避し刀の少女はすでに回避と同時に大型メイスの上をこちらに向かって走ってきている。
コックピット内と言う圧倒的に優位な状況だが外に引き出されては、一巻の終わりだ大型メイスを降って少女を振り払うが
「ファイアボルト」
彼等の後方から来る炎の弾丸が機体に直撃したのだ。虎徹は完全に相手が三人いた事を失念していて攻撃を許してしまう。
モニターで後方をみれば杖を持っていた金髪のショートの少女が炎を打ち出していた魔法なのだろうと一瞬テンションが上がるも狙われている事を思い出せば肝も冷える。
「おいおいエレナの魔法がまともに入ったてのに無傷かよ?しかもかてぇ~」
「大丈夫なの?金属みたいだけど斬鉄なら出来るしリック殿は?」
機体にダメージは無いもののその隙に脚部に少年が斬擊を入れているが少々傷がついた程度だが、斬鉄?まさかと思ったのもつかの間吹き飛んだ小柄な方の少女が大木に打ち付けられる事無くソレを足場に一足で聞き込んでるでは無いか。
大型メイスを持ったままでは間に合わないと左手を放し斬り込む刃を左手で防ぐも外部装甲が切り裂かれ後退を余儀なくさせられる。
「やるじゃねぇか雫。俺も負けては、いられねぇな続くぜ」
「バカ焦らないの。アレ見て雫が斬った場所を。ただの動く鎧みたなのじゃなく……魔道具みないなのじゃないかしら」
もう駄目だロボットに乗っていたら安全だと思い込んでいたが、機体を切り裂けるのならと逃げる算段を始めバーニアの熱を上げる
「ライトニングストーム!!」
一気に逃走に入ろうとするも一瞬の差で雷撃の嵐を、まとものに食らいダメージ自体は軽微だが装甲が破損した部位より内部にまで電撃が届いてしまう。
それによりコクピット内にも破損が走り機能が一部停止しさらに狼狽してしまう。
「もう駄目だ。どうにもならない。なんでこんな巨大なモンに挑んでくるんだよ……そうだ降参しよう流石に殺されりはしないだろう。そうだそうしよう」
勝機が完全に無くなったわけでは無いが、嫌な事、面倒な事から逃げて楽な方にばかり流れてきた虎徹に今の状況に立ち向かうという気概などあろうはずもなかった。
逃げる事が何の解決にもならない事は、前世で嫌というほど骨身にしみていても人の本質は変わらないのだ。
闘志を無くした虎徹は意を決する事無くコクピットを開くと、両手を上げると三人組にこえをかける
先に手を出した手前ではあるが怪物というわけでは無い……そう信じたい……課長のような事は無いと。
「ちょっちょと待ってくれ降参だ。先に手を出したのはゴメン昨日の事もあってその……いいわけにしかならないけど……」
虎徹の姿を見ると彼等の動きが止まり注目が集まる人が乗っているとは思っていなかったのだろうか
彼等の意図は、分からないだが話せれば何か分かるかも
少年と少女と話そうとするも言葉に詰まり上手く話す事が出来ずにいると三人組だったはずが、一人足りない事に気付く彼等より幼げな少女の姿だけが忽然と消えていたのだ。