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四度目の春

4月。


パーカーを着て、制服のスカートを履く。

扉を開けて鍵をかける。

一人暮らしを命じられたのは、もちろん私が『留年』したからだ。

原因は休みがちという自業自得の理由で、家賃は払ってくれるものの食費などは当然として稼がなければならない。

見つかるまでは出してくれるものの、あまり迷惑をかけたくないため出来れば今月中には見つけ出したい所だ。


本当なら今頃、大学や専門学校……もしくは働いていたかもしれないというのに。

実を言うと進路などは特に決めていないまま留年が決定した。

今の私もこれといったものは浮かんでおらず、絶賛悩み中だ。


……などと考えているうちに、学校に着いた。

私立紅掛空高等学校。

学力や部活動より、朝日と夕日が美しい事で有名だ。

高台にあるこの学校は、まるで別世界にいると錯覚するほど空が綺麗に見える。

校門を通り、クラス発表が貼られている紙の前へ。


「1組か……」


去年と同じ担任の先生だったなと思いながら教室へ。

荷物を置き、ふと教室を見回す。

当然として見知った顔などおらず、私も極力関わる気も無いので大人しく体育館に向かった。


──つまらない始業式も終わり、教室に戻ってきた。

私の席は窓側で、ぼーっと外を眺めていると……。


「おーい飾磨(しかま)、次お前の番だぞ〜」


「あ、はい!

飾磨(しかま) 飛鳥(あすか)です……よろしくお願いします」


ぺこりと軽く会釈し、座った。

どうせ関わる事も無いし、興味も無いのでまた窓の外をぼーっと考え事をしながら時間は過ぎていった。

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