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21.冒険者
「ああ、その点は問題ない。冒険者に行かせればいいさ」
「冒険者だと? そんな下賤なものに」
レグザイアは顔をゆがめる。
しかし、シャロレッタはかまわずつづける。
「冒険者にドラゴンを攻撃させ、弱らせたところを従わせる。そうすれば、たとえS級のドラゴンでも問題ないはずさ」
レグザイアの表情は変わらない。
「それで、冒険者への依頼なんだけど……報酬制度をつかうのがいいと思うんだよね」
「報酬制度だと、なんだそれは」
「それについてはじぃが詳しい説明をしてくれるさ」
シャロレッタがそういうと、じぃがぐいっと前にでてきて説明をする。
「報酬制度とは、貴族が冒険者に直接依頼するものですな」
じぃがそういうと、レグザイアは顔をしかめる。
「俺は冒険者などと話したくはないが。まあ、トバイアス殿のように十傑に入るような豪傑なら話は別だが」