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49話 13歳 1月9日 料理を作りますよ

 地下の部屋からおはようございます。今日は1月9日ですよ。どうも、ヘルマンです。ご飯を食べてきて購買で買い物してきましたよ。そうです。卵や何やらを買ってきました。パスタを作りましょ。とりあえず準備したものは、麦粉、卵、塩、オーク肉、唐辛子っぽいもの、ニンニクっぽいもの、黒コショウっぽいもの。前世の僕が素人でも簡単に出来るものといえばこれだというのでペペロンチーノっぽいものに挑戦してみましょう。とりあえず、午前中にパスタ麺を仕込んで鉄迎派の戦闘訓練を終わらせてから、晩御飯の後に食べよう。


 まずはパスタを練り練り、麦粉に卵、塩を入れてスプーンで練る。ちょっとボソボソ過ぎるので水を少し追加して練り練り。玉になってきたら手で練り練り。ここまで来ればなんとなく知っているものの形になってきましたよ。…これくらいの硬さで十分だろう。料理の才能が無いので上手く行くか解らんのが辛い所。とりあえず、パスタ生地を寝かしましょう。少量よりも大量の方が初めての場合は作りやすいとかなんとか聞いた覚えがあったので大量に作ってしまったんだけど、どうしようね? とりあえず、保存瓶に入れて寝かしましょうか。悪くはなるまい。今晩の分は机の上に布でも掛けて置いておきましょう。どれくらい寝かすのかとか知らないからとりあえず沢山寝かしてみましょう。失敗しても気にしない。どうせ食後のおやつ感覚で食べるんだから。


 そんな訳で刺繍をして、鉄迎派の戦闘訓練を受けてきた。昨日あたりから3時間倒れずに頑張れているんだよ。…腕が上がらないから何をするにも大変なんだよね。シャワーヘッドが欲しいなあ。と、色々とありましたが晩御飯ですよ。パンの札も増えて良いことをしたと実感するよね。…そしてパンを食べてちょっと思った。あれ? 前のパンよりもふっくらしっとりしてるんだけど…。これはパン生地練ってから少し時間を置いたな? 自然発酵しているみたいだ。ちょっと厨房に返却するときに聞いてみよう。


「すみませーん、ちょっと聞きたいことがあるんですが。」


「何だい? 忙しいんだから手短に頼むよ。」


「パン生地を釜で焼く前に結構な時間放置してましたか?」


「ああ、麦粉が早くできる様になったからね。練っておけば後は焼くだけだからね。」


「多分そのせいだと思うんですけど、パンがしっとりやわらかくなってました。」


「何だって? …本当だ。いつものぱさぱさした感じが無くなってるな。」


「料理の才能を持ってますよね?」


「ああ、料理の才能はある。…俺の料理の才能もこれの方がいいパンが焼けるって感覚はあったんだ。粉の質だけじゃ無かったのか。」


「粉の質もあるんでしょうけど、多分パン生地を練って放置していたのが、料理の才能がいい方向に仕事をしてくれたんだと思います。…明日の朝のパン生地も今晩の内に練っておいた方がいいんじゃないでしょうか。」


「…俺の中の料理の才能もその方がいいって答えを出しているな。今晩からそうしてみるか。他の食堂にも言ってやらにゃあな。ありがとよ、少年。」


「いえいえ、僕も美味しいものが食べたいので。」


 まさか麦粉の作成速度が上がったせいで、料理の才能が仕事をして自然発酵するなんて思わないじゃないですか。こんなことにまで影響するとは思ってもみなかったな。才能の力って本当に理不尽。さて、思ってもいない美味しい食事を頂いたところで、本日のメインに移りましょう。まずは放置しておいた生地に麦粉を追加で振りかけて薄く伸ばしていきます。麺棒は無いので保存瓶でゴロゴロとしますよ。ポーション瓶でも良かったんだが、割れるのが怖かった。だからデカいけど、保存瓶で我慢だ。…麺棒なんてものはこの世に存在していなかったんです。


 いい感じに薄くできましたので、麦粉を塗し何重かに折って麺を切る。包丁なんかも無いので投げナイフで切っております。まあナイフだし、いいじゃないですか。切れれば問題ナッシングです。…ちょっと幅広麺になったような気もしますが、しょうがない。その辺は才能が無いので諦めよう。さあ、お鍋に水を入れて、少し塩を入れてスライム燃料で加熱していきます。水が沸騰したらパスタ麺を投入、3分くらい火を通します。茹で終わったら今度はフライパンに砕いたニンニクっぽいものを入れる。匂いで選んだからどうなるかは解らんが、美味しくなればいいなあ。そこにオーク肉を投入。油と肉分が欲しかったので。ペペロンチーノにベーコンも入っていたような気もするからオーク肉を入れてもいいよね。そんで、こっちも砕いた唐辛子っぽいものを投入。こっちも匂い採用。赤いし大丈夫でしょ。そして待望の麺を投入、ゆで汁も切ってないよ、ゆで汁も付いたまま投入した。これで油分とかとうまい具合に混ざりあってくれれば言うことなし。…大体こんなもんじゃないかな。お皿に盛り付けて、黒コショウっぽいものを砕いて振りかけて完成。


 オーク肉のペペロンチーノです。見た目は不格好。匂いは暴力的なまでに良い匂い。問題は味。では、実食。…ちょっと幅広麵のせいでもったりしているけど、味は中々に良いんでないかな。料理の才能無しにしては上等なんじゃない? もうちょっと習練させてから豊穣会に提出してみよう。獣人さんも猫獣人と犬獣人がいたけど、…大丈夫かな? 基礎は人間だし、香辛料も育ててるみたいだし、きっと大丈夫な奴、匂いは知らんけど。匂いは暴力的に美味しそうな匂いなんだよなあ。まあ、無理なら食べないでしょ。


 そんな訳でお腹も一杯になったし、刺繍をしてから寝ることにしますか。この暴力的に美味しそうな匂いが明日には消えているといいなあ、と思いつつ、刺繍を開始。この糸使い切ったら刺繍が止まってしまうがどうしようね。刺繍糸の錬金方法をゼミで教えて貰うことにしよう。そうしよう。

面白かった面白くなかったどちらでも構いません。

評価の方を入れていただけると幸いです。

出来れば感想なんかで指摘もいただけると、

素人読み専の私も文章に反映できると思います。

…多分。

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― 新着の感想 ―
[一言] やっと前世の知識が活かせるように… 今まで無用の長物扱いだったから、感慨深いなぁ
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