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【書籍化】転生少年の錬金術師道  作者: ルケア
少年編

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23/201

23話 8歳 村人襲来、良い冒険者になるには

誤字報告ありがとうございます。

 麦畑が黄金色に輝く秋、いかがお過ごしでしょうか。どうも、ヘルマンです。ここの村のハイテンション錬金術師さんに素材の答え合わせ、もとい、素材の確認をした夏。採取したものがそれぞれ合っているかどうかの確認をしてもらった。そしたら満点合格だったので、心置きなく採取できました。…あれからもちょくちょく錬金術師さんの所に行ってたんだ。主に”漂う大水蓮”の関係で。


 いやー結構見つかってさ。こう、物欲センサーって言うんだっけ? 素材探しているとままあるんだよね”漂う大水蓮”。何度か前に見つけた奴がまたあったりもしたりしたんだけど、あった端から報告したんだよね。そうしたら錬金術師さんも太っ腹でさ。1個見つけるたびに大魔金貨1枚くれるんだもの、こっちとしては大歓迎でさ。見つかったらラッキーくらいの気持ちで探していなかったんだけど、探さないと見つかるんだよね、そういうものってさ。おかげで儲かったぜ。


 ここの素材の値段はそんなに高くないらしく、霊地の採取物としてはいい所じゃ無いみたい。でも、僕にとっては属性素材があればあるほど嬉しいから、関係ないんだけどね。むしろ安い分多く見つかってウハウハなんだよ。特に高い2つが実っていうのがいいよね。王木通草と竜宮之使っていう植物なんだけどさ。一か所に沢山実を付けるの。一か所見つけたら保存瓶2つ分くらい採れるから有り難いよね。苔とかは高いけど、その分保存瓶一杯にしないといけないからね。


 そんな訳で、思うがままに採取しているわけですよ。そんで他の冒険者、意外と来るんだよ、ここの霊地。夏は涼しいからさ、結構いたんだ。両手で数えられないくらいのテントがあった時もあったんだぜ。カンパノの森の時は片手で足りたってのに。…あそこは暑いからなあ、夏場は不人気、おまけに毒もあるしで不人気に不人気を重ねた採取場所みたいだ。…解毒ポーションに必須の鎮火草があるから定期的に錬金術ギルドの職員さんが採りに行ってるって冬場に教えて貰った。まあ、出張先で採取したほかの物は自分の物になるみたいで、割と人気なんだってさ、錬金術ギルドでは。


 火属性の霊地や魔境で鎮火草が栽培できるみたいなんだけど、ジェマの塩泉には毒持ちのモンスターがいるから魔境で栽培している分は、錬金術師が個人で栽培しているのだけだから、魔境の冒険者ギルドに解毒ポーションを卸すだけでいっぱいいっぱいなんだってさ。カンパノの森の採取が美味しいから育ててないんじゃなくて、単純に人が足りてないだけっぽいけどね。錬金術ギルドがあるのもここの領内では領都だけらしいし。その代わり冒険者ギルドは各町ごとにあるそうだ。村にはギルドなんて無いけどね。


 そんなこんなもありましたが、採取は順調に進んでおります。素材が合っているのか確認できたことは大きいね。今までは合っているであろうで採取してたからさ、間違ってたら労力がぱぁなんだから。ことラーラの沼地の採取物に関しては、この村の錬金術師さんはプロだからね。こっちも合ってて良かったって気分になるし、向こうは”漂う大水蓮”の情報が貰えるんだから、win‐winの関係だもんね。


 後報告しとかないといけないことは、ここの子供たちの件かな。冒険者になりたいって言っていた子供たち。あれからちゃんと毎日お祈りとお勉強をしているようだ。文字の読み書き計算は立派な冒険者になろうと思ったら必須だからね。ちゃんと約束を守っているようで何よりだ。お祈りも、来た時と帰るときにやっているらしい。


 そして、現実逃避している事態、現状村の大人衆にテントに突撃されたんですよ。いったい何のことだ? 僕は何も悪いことはしていないはずなんだが。悪くないはずなんだが正座の体勢をとらされてる。いや、テントが低いから立てないだけなんだけど、何の話なんだろうか? 割と見つめ合いながら時間が経ってるよ? 誰か要件を切り出してくれ。僕の足がもたない。…一応僕の言いたいことも分かっているようで、大人衆がひとりを見るようになった。この人が代表かなんかなのか? その代表が溜息一つついて、こちらに話しかけてきた。


「子供たちに良い冒険者になるにはどうしたらいいかってのを教えたのはお前か?」


「そうですが、それがなにか?」


 こちとら何も悪いことはしておりませんとも。…もしかして、長男長女だったのか? それなら悪いことをしたかもしれないが、長男長女なら放っておくほうが悪い。あんな扱いなら次男次女と思っても仕方ないじゃないか。雨の中放っておくなんて。いや、次男次女も放っておくのがいいとは言わんけど。


「…良い冒険者になるには文字の読み書き計算ができないといけないというのは、本当のことか?」


「本当の事ですよ。文字の読み書き計算もできないものは、冒険者ギルドからも見放されることになります。町のお使いや乗合馬車の道中で討伐を行い日銭を稼ぐか、魔境で危険な討伐を行うかの2択になります。良い冒険者になる為には文字の読み書き計算、少なくとも文字が読めないといけません。でないと冒険者ギルドの資料が読めませんからね。資料が読めないということは、適切な採取の方法も知らないということです。そんなことを冒険者ギルドでは口頭で教えてなどくれません。自分で学ぶしかないのです。」


「文字の読み書き計算ができない冒険者は軽く見られるってことか?」


「そうですね、体のいい丁稚かなんかだと思われているでしょう、少なくとも町では。ここに来ているのは、殆どが文字の読み書きができる冒険者です。だから見た目もマシだし、普通の人に見えるでしょうね。」


「…本当にそれ以外の、日銭稼ぎや魔境に行くかの2択しかないのか?」


「無いでしょうね。他に選択肢があるとすれば、文字の読み書き計算をできる様になるか、職人系統の仕事の丁稚に成れるかどうかって所ですかね。まあ、後者は才能が要りますし、どちらにしろ読み書き計算を叩き込まれるでしょうから。」


 …どうも話の先が見えませんね。何の為の聞き込みなんでしょうか? こちらを責める気はなさそうなのでほっとしているのですが、何故冒険者の内情を聞きたがるんでしょう?この人たちは農家のはずですよね? まあ、違くても長男であることには変わりないでしょう。


「冒険者の生末はどんなもんなんだ?」


「冒険者の果てですか。魔境で一旗あげられる才能もちなら、魔境で稼いだ資金を基に家庭を築くこともできるでしょう。文字の読み書き計算をできるものなら家庭は持てるでしょうね。ただし、働く期間がもしかしたら魔境の冒険者よりも長く働くかもしれませんが。」


「…文字の読み書きができない奴の生末はどうなんだ?」


「文字の読み書きができない冒険者の果てですか。恐らく多くが焼死でしょうか。後は餓死かそこらへんですかね。碌な死に方をしないでしょう。」


「ていうと、俺たちの弟や妹は。」


「…文字の読み書きができないなら、早ければ死んでいると思います。それが冒険者の、最底辺の冒険者の生き様です。恐らく40に行くまでに死ぬと思います。」


「…そうか。」


「はい、そうです。」


 自分の弟や妹の心配をしているのでしょうか? だとすればここまで遠回しの聞き方をするでしょうか? …するかもしれないな。現実を見たくないのは一緒だ。文字の読み書きができない冒険者は殆どが最底辺の冒険者だ。魔境に一部例外がいるだけで、才能が無ければそんなもんだろう。…僕だって冒険者ギルドや錬金術ギルドの受け売りだけど、ある程度の所は想像でしかないからな。僕自身は文字の読み書き計算ができるから。


「なあ、文字の読み書き計算さえできれば良い冒険者に成れるのか?」


「文字の読み書き計算を覚えても、それを使おうとしなければ読めないのと一緒なので最底辺の冒険者行きですよ。少なくとも、文字の読み書き計算ができれば冒険者ギルドも助けを入れるでしょうけど。文字の読み書き計算ができないものには文字の読み書き計算を勉強しろと言われるだけです。」


「そうなると、今のチビたちがやっていることも無駄になる可能性があるってことか?」


「可能性としては有るでしょうが、文字の読み書き計算ができればある程度はギルドが色々と教えてくれるはずです。少なくとも何も覚えていないよりは良い待遇でしょう。」


「なら、毎日祈れって言ってるのはどうしてだ? 何故祈らせる必要がある。」


「星振りの儀の前までに神様に自分の欲しい才能を祈っておくと、その才能に星が振られやすくなるんです。家の村の錬金術師さんがそう言っていました。現に私も、私の兄姉たちも自分の欲しい才能に星を振られています。恐らく教会に行けば教えて貰えると思いますよ。強い願いほど、多くの願いほど叶えられる確率は上がるはずです。」


「それは、長男長女の農家の才能でもか?」


「多分そうだと思います。私の所の長兄は農家に星が5つ振られていたはずです。祈っていた期間こそ短かったですが、恐らく星が振られるのが増えると思います。」


「そうか。なあ。」


「ああ、他の子供たちには教会に行くように言った方が良いかもしれん。」


「だな。冒険者という名の雑用係では何のために町に出すのか解らんぞ。」


 大人衆がああでもないこうでもないと僕を放っておいて話し合いを始めてしまった。まあ言いたいことは分かる。祈れば欲しい才能が手に入るなんてこんな美味い話、なんで教えてくれなかったんだってとこだろう。しかし、それはしょうがない。祈れば確実に欲しい才能が貰えるかどうかは、実際の所、傾向があるだけで、本当かどうかは判らないからだ。祈ったのに貰えなかった事例は僕は知らないが、確実にあるだろう。それは祈り方がまずかったのかどうかまでは判らないから判断のしようがないのだ。


「なあ、冒険者さんよ。今からでも今年の子は間に合うと思うか?」


「星振りの儀の話ですか? 間に合うかどうかは本人次第です。祈りの強さによって効果は変わってくると思いますので。」


「間に合う可能性があるならやらせてみよう。文字の読み書き計算の方はどうだ?」


「文字の読み書き計算の方は、できない奴は村から出さない様にすればいいだけじゃないですか? 農民でも大鎌や鍬の修理や行商人に快命草を売ったりしますよね?」


「…それもそうだな。農民でもできる事には越したことはない。…村長に相談だな。」


「ああ、それがいいだろう。」


「結論を俺たちが出すのは早いな。村長とこに行ってみよう。」


 そんな訳で、ぞろぞろと大人衆が村長の家に入っていった。…ふう。いったい何のことかと思ったぜ。文字の読み書き計算はできて損は一切ない。むしろ得しかない。今まで農民としてだけやってきた人たちなら別にいらんかも知れないけれど、町に行くのならできないとやっていけない。できてもやっていけない奴らはいるんだろうが、それはそれ。これはこれだ。できないとまず話ができない。


 そんなこともありましたが、僕の所に平和がやってきました。これで足を崩せる。正座は辛い。何でか知らないけど、叱られているような気持ちになるからな。…いてて、ちょっとしびれたな。朝飯の準備もまだだってのに。まあ、きょうはちょっとゆっくりでも良いかもしれない。この村も、家の村の様に変わっていくのかもしれないな。

面白かった面白くなかったどちらでも構いません。

評価の方を入れていただけると幸いです。

出来れば感想なんかで指摘もいただけると、

素人読み専の私も文章に反映できると思います。

…多分。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「文字の読み書き計算」というフレーズが頻出しすぎてゲシュタルト崩壊を起こしています(今話だけで22回) と同時に違和感 これ、「文字の読み書き」と「数字の計算」ですよね 文字面から…
[気になる点] 最初はそこまで気にならなかったのですが、流石に冒険者(文盲)下げのネタを引っ張りすぎだと思います。才能が最初から振り分けられる世界ならあきらめる気持ちもまぁわかりますしね。それよりも前…
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