201話 200歳 ヘルマン逝く
OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
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今日は魔境に来ております。……まだ生きてます。夏真っ盛りですよ。8月の下旬です。どうも、ヘルマンです。
現在200歳になりまして。……寿命延長薬の効果が意外と長いですね。とっくに死んでいると思ったんですが、まだ生きてます。
そして、今はスティナラニアのレイドの帰り。……まだまだ、元気なんですよ。体も20代から変わっていませんし、まさか不老不死の薬になってしまった系か?
ギルドでスティナラニアの換金を済まし、次のレイドを何時にするかの話し合いになってます。……5パーティーで潜っております。20人ですね。何処も欠けがありますから。
その時、剣士の才能の星が体から零れ落ちた感覚がした。……ああ、僕はもうこれまでですか。豊穣会宛にはすでに手紙は送っていますが、今日帰ったら手紙を書きましょうか。薬を飲んでどの程度寿命が伸びるかの検証も必要だろうからな。
「マウロさん。次のレイドには僕は参加出来ません」
「ああ? なんか用事があんのか?」
「いえ、寿命みたいです。剣士の才能の星が零れて行きました」
「……そうか。いや、人間でそこまで生きてるのも大概おかしかったんだ。今さらだな」
「全くだ。長寿種かと思っていたぜ」
「しかし、ヘルマンが居なくなるのは寂しくなるな」
「立役者が居なくなるのは寂しいことだが、時代の流れだしな」
「ええ、皆さんさようなら。あの世で会いましょう」
「おう、まだまだこっちに居るからよ。暫く待っててくれ」
「だな、家族とゆっくりしてくれや」
「そうします。じゃあ失礼しますね」
そんな訳で、家に帰って報告書を簡単に書いてっと。
「誰かいるー」
「どうしましたか? 初代様」
「硬っ苦しいのは抜きにしてって言ってるのに……。まあいいや、僕はもう寿命みたいだから。明日この手紙を王都の豊穣会当てに出してきてくれる?」
「……ついに逝かれるんですか。解りました、しっかりと預かりました」
「よろしくね。……多分明日、起きてこないと思うから。葬儀はよろしく」
「解りました」
手紙を預けてベッドに寝転がる。漸くと死ねますか。長かったですね。僕の人生はどうだっただろうか。個人的には楽しく生きたと思います。
錬金術に生きて、生きて、生き抜いたと思っております。色んなものも食べました。僕は僕の人生に満足していると思います。
『本当にそう思ってる?』
エイミーですか? 久しぶりですね。
『本当よ。どれだけ待ったと思ってるのよ』
御免ね。寿命を伸ばす薬の実験をしてたからさ。もう少し早く逝く予定だったんだけど。
『ま、精一杯生きてきたんでしょ? お土産話をゆっくりと聞かせて』
解ったよ。皆も集まってくれるかな?
『貴方待ちよ。子供たちよりも長生きだったんだから』
そりゃそうか。じゃあ皆で集まって話をしようか。どこから話す?
『最初から聞きたいわ。貴方の子供の時の話から』
そうか、それじゃあ、話を始めようか。
面白かった面白くなかったどちらでも構いません。
評価の方を入れていただけると幸いです。
出来れば感想なんかで指摘もいただけると、
素人作家の私も文章に反映できると思います。
…多分。
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2本同時更新中です。そのうち毎日更新止まると思いますけどね。……多分。