190話 30歳 アニーセ才能を振られる、新年祭食べ歩き
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今年は色々とありませんでしたね。花火をポンポンと打ち上げてたくらいですか。新年祭ですよ。どうも、ヘルマンです。
錬金術の進捗は無しです。魔通話の改良は全然だめですね。プロトタイプと同様に一緒に魔石の供給しないと使えない代物になっております。
通話自体は拡声器にはなりませんでしたが、線上に立つと頭の中に通話の音声が響く仕様になっております。暗号化が出来ていない証拠ですね。
暗号化をするにはどうすればいいんでしょうか。……魔水を使った方がいいんだろうか? 素材よりもいい気がするなあ。今度からはそうしてみるか。
後は魔力を溜めておく機構を組み込まないといけないですが、それが中々に難しい。……星の川用の魔石を使うか? その位の品質の魔石を使わないと駄目な気がするなあ。
どんどんと高級志向の物になっていきますねえ。まあ当然といえば当然ですが。安い素材なんて殆ど使ってないからな。ブラックダイヤを使っている時点で今さら感があるが。
闇属性は何をしてもブラックダイヤ級の物が必要だと思うんだよなあ。此処の品質は下げられない。魔石でも駄目な気がするんですよ。何でか知らんけど。
そんな訳で、魔通話の実験は進んでおりません。ブラックダイヤの入荷待ちですね。僕が買い取るので、毎回ないんですよ。もうちょっと実験したいんだけど、多分地元の錬金術師が研究用に買っているでしょうからね。魔物の体と合わせて何か出来るんだろうか。
花火はまあ、ポンポン打ち上げておりますよ。最近は毎日ではないですが。今晩の為に貯めてきましたからね。お祭りで打たないのは違うじゃん。お祭りで打たないと。夜までやってるし、打ち上がったら綺麗だから皆見て欲しいなあ。
音が無いのが残念なんだよなあ。心震えるあの爆音がないのは残念な所ですが、今の所音を出す爆弾が無いんだよねえ。バンじゃ物足りない。ドンって感じが欲しい。あのズシンとくる感じがいいと思います。前世の僕がいうにはですが。僕は経験してないから想像なんだよなあ。
まあ、それは夜にとっておきましょう。今は新年祭の昼の部。屋台巡りの時間です。僕も久しぶりにフリーハンドですからね。子供たちは歩いているかデュークに乗っているからな。
飯屋開拓をした時に思いましたが、此処の屋台の飯は色んな飯屋が出してるんだよなあ。出店の数だけ店屋があると思った方がいいでしょうねえ。その位は回った気がしますが。
……焼きそばがある。正確に言えばソース焼きそばだな。……パスタかもしれんけど。中華麺では無いだろう。灰汁を準備するはずが……料理の才能ならあり得るのか?
まあ、とりあえず実食。……うめえ。普通にソース焼きそばしてるわ。中華麺ではなくパスタだけど、これはいけるな。若干端っこで主張しているマヨネーズがなおよし。
焼きそばは作らせてなかったですね。今度中華麺に挑戦しましょう。……勿体ないけど木を燃やして灰を作りましょう。……快命草でいい気がするな。余ってるし。そうするか。
ソースも知らない内に配合が色々と出来てるんだよなあ。店にした関係上、儲けないと意味が無いからな。研究もするよな。良いことです。嬉しいことです。どんどんやってくれ。
後はなあ。品種改良が上手くいってくれればなあ。運だからなあ。種自体を複数入れるのが不味いのか? でもなあ。見たことない野菜の方が良いに決まってるじゃないですか。
食の幅を広げたいなあ。……錬金術で何かまた考えるか? 思い付かないんだよねえ。足りてない物ある? いや、生姜は欲しいんだけど、それは品種改良で頑張ってるから。わさびはあったんだよなあ。この間、ロマンさんが持ってきてくれた野菜の中にあった。
でも魚がね。生で食うのは流石に駄目だとフローラさんから言われてしまったからな。料理の才能持ちに駄目と言われたんだ。諦めるしかなさそう。刺身が食えるかと思ったんだけどね。
……この匂いはトマトソースが焦げる香り。ナポリタンですか。ケチャップは作らせてないですね、そう言えば。酢が公開されたからな。出来ないことはないか。
「店主、このトマトソース、酢と玉ねぎとニンニク、後は色々と香辛料を混ぜてますね?」
「おう、食わずに良く当てたもんだ。その通りだ。ついでに言うとハニードランの蜜も入ってるぞ。配合は教えねえがな。自信作だ。今日のために研究してきたからな」
「成る程、蜜も入れてあると。とりあえず……食べる人ー、――4皿ください」
「おうよ、箸は自分のを使ってくれよ」
「解ってますって」
……そう言えばこの世界、箸とスプーンなんだよなあ。フォークもナイフもない。貴族は知らんけど。箸もスプーンも石製だし。鉄でフォーク……別に石でもいいか。今度作ってみるか? 僕は別に要らんのだけど。箸さえあれば。子供はフォークの方が使いやすいか?
でもなあ。それで慣れると箸が使えなくなるからな。別段必要って訳でも無いし、要らんか。フォークが必須の食べ物って特に無いし。
でも報告書だけは錬金術ギルドに出しておきましょうね。流行るかもしれないし。僕は要らんけど、必要な人がいるかもしれないし。何を食べるのに必要になるだろう?
おーツイスト状のショートパスタですね。ソースは緑。何を使っているんでしょうか。では実食。……成る程、辛めのソースなんですね。水が欲しい。香辛料の色か?
オーク肉のスライスに何種類かの野菜、そこに緑成分は無いから多分香辛料なんだろうけど、なんだろう。香辛料は詳しい訳じゃ無いからな。
錬金術で作ってる作物も野菜だし。香辛料には手を出してなかったりする。……野菜よりは簡単そうなんだけどね。香辛料。とりあえず、風味があれば何でもこいですし。
美味しいものを堪能しながら歩いていると、ゴーンゴーンと鐘の音が鳴る。……そう言えば新年祭でしたね。メインはこっちだ。アニーセの星振りの儀がメインでした。
アニーセは冒険者志望だったからなあ。何の才能に振られるんでしょうか。因みに今回のうちの子は5人。皆でパーティーを組むそうですよ。
男女混合は慣れないと大変だけどな。特に女性が。トイレ問題がなあ。恥ずかしいと思う人もいるだろうし。……案外平気だったりするんだろうか。知らんからなあ。絶対無くならない問題だとは思うんですがね。
トイレボックスを作れと言われれば作れますが。トイレとネバネバを作ればいいだけですし。まあ、何も言ってこないなら問題無いんでしょう。大きくなってから問題になるかもしれんけど。
鐘が鳴り終わったけど、今回は人混みの中に居るから見つからないだろうなあ。外周に移動する時間すらなかった。……ちょっと途中から料理に気を取られていたから忘れていましたからね。
「どうする? 鳴り終わっちゃったけど」
「今から行っても遅いでしょ。このまま回ってましょう。結果は家に帰ってからでいいじゃない」
「まあ、それもそうか。会えればそれでよしとしますか」
「私探してくる!」
「アリス、2時間位したら戻るから、会えたらよろしくね。これお小遣い」
「ありがと、行ってくる」
アリスが探しに行きましたが、会えるでしょうか。会えなくても不思議じゃないんだよなあ。こんだけ人がいるんだもんな。
アニーセが僕らを見つける方が早かったりしてね。デュークを目印にすればいいんだから。まだ小さい子供には無理かもしれないが。
「もうちょっと回ろうか。まだ半分も行ってないし」
「ええ、全部回ってから帰りましょう。時間もいい時間になるでしょ」
皆で屋台を回りながら、あれが食べたい、これが食べたいと言いながら買い食いを楽しんだ。……新年祭の楽しみ方も変わりましたねえ。
まあ、才能に聞き耳は立ててますよ。いい才能をもった子供が解ればスカウトしたいし。文才の才能さんが欲しいです。紀行作家をもうちょっと作りたいです。
面白かった面白くなかったどちらでも構いません。
評価の方を入れていただけると幸いです。
出来れば感想なんかで指摘もいただけると、
素人作家の私も文章に反映できると思います。
…多分。




