185話 29歳 帰ってきました、ちょっとゆっくりしたいです
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馬車に揺られて帰ってきましたよ。領都も久々ですね。2月の上旬くらいだと思います。どうも、ヘルマンです。
戦場では戦死した味方をその場で火葬して灰にしてきました。そうするのが習わしだそうです。皆でスライム燃料をくべて弔いました。
敵兵の死体はそのままにするそうです。いつも通りなら、魔物が増えて魔物の餌になるそうです。……まあ、でしょうね。魔物が大量に出るでしょう。
それはしょうがない。聖属性の魔力をばら撒いたんだから。人間150万人分くらいばら撒いたんだもんな。湧かない訳がない。
で、そのまま戦場で打ち上げをした。別に美味しい物が出る訳でもないが、皆で楽しく飲み食いした。夜遅くまで飲んでる人も居たが、僕はすぐに寝た。体力が思った以上に残ってなかった。
そして、次の日に直ぐに戦場を後にした。これから魔物が湧いてくるので、さっさと撤退するのが吉だそうです。魔物が湧き切ってから、掃除をしてもらって、こちらに来た魔物だけ討伐するそうです。
まあ、そこは僕らが口を出すところでも無いし、とっとと撤退してきたんですが。乗り合う人も行きとは違う人たちと乗ることになったが、兵站部隊はちゃんと居た。御者でルートが決まってるんだろうな。
そんな訳で、30日と少し、馬車に揺られて帰って来た訳だ。まあ、行きよりは長く感じました。行きはあっという間だったような感覚がある。今だからかもしれないが。
冒険者広場で降ろされてこれでお役御免である。もう年も変わっちゃってるよ。年齢も1つ上がってるんだよなあ。新年祭をしていないせいでまだ去年の感覚ですね。
さて、どうしましょうかね。とりあえず代官屋敷に寄って行きましょうか。年金の回収と、戦争に行った報奨金と手紙を回収していきましょう。
報奨金と年金とが入った袋を貰って手紙も回収した。……内容は帰ってからでいいか。とりあえずは帰ってから色々と考えましょう。
錬金術も暫くはやらずにゆっくりしたい。春まではお休みしましょうか。まあ、仕事が来たら引き受けますが。
「ただいま、帰ったよ」
「おかえりなさいませ、旦那様。奥様は4階にいらっしゃいますよ」
「うん、分かった。補充の必要はある?」
「特には。それより早く行ってあげてください」
「うん、分かった」
そんな訳で、4階に上がる。……今日は雪も降ってないから教会に行ってるだろうからな。ルーナとミーナはいるだろうけど。
「ただいま。帰ったよ」
「おかえり。……こっちに来て」
「? うん」
エイミーに近づくと座れと催促され、頭を抱えられて撫でられた。ルーナとミーナは……遊んでて見てないな。
「エイミー。恥ずかしいんだけど」
「ちょっと目が据わっちゃってるからね。もうちょっとこうするから」
「……そんなに違った?」
「全然違うわよ。リチャードから聞いてたけど、大分変わったかな」
「そっか。……そっか」
「そうよ。暫くこうしてるから」
30分程、エイミーが納得するまで撫でられた。……ついでにデュークに顔を舐められてた。デュークも何か感じ取ったんだろうか。
「……よし。大分戻ったかな。ありがとね、デューク」
「そんなに違ったの? 自分じゃよく解らないんだけど」
「落ち着くとは違った感じになってたわね。なんていったらいいか解らないけれど」
「そっか。デュークも何か違うような感じがしたんだろうね。べたべただよ」
「人を殺すと違う人になる可能性があるってリチャードから聞いてたからね。そんなに変わってなくて良かったけど」
「リチャードにもお礼を言っとかないとね。リチャード無しじゃあ家は回らないからね」
「そうね。……お風呂に入ってきたら? 久しぶりでしょ?」
「うん、そうする。お風呂も久々だよ。野宿も久々だったけど。デュークとシャウト、ペフタンはどうする?」
……付いてきたのはペフタンだけか。一緒に行こうか。ペフタンの入浴方法は溺れているのか心配になる入り方なんだけどなあ。
まあ、溺れないのは解ってるんだけどね。肺が無いってのは慣れないなあ。完全に溺れてるもんなあ。さて、ゆっくり入りますか。
ふーう。体も頭も洗ったし、ゆっくりと浸かりましょうか。ペフタンは一番深い所に潜っている。何かあったら水が抜けるように若干真ん中に傾斜してるんだよね。
あー、いい湯ですねえ。野営中は入ろうにも入れないからなあ。風呂はいいなあ。眠くなってくるが、寝るのは流石に危ない。
「ペフタン、僕が寝たら起こしてね」
「ぶくぶくぶく」
「……それは返事として受け取って良いのかな。まあいいや、起こしてよね。……寝る予定は無いんだけどさあ」
洗われますねえ。心も体も。戦争帰りだもんなあ。よく生きて帰ってこれました。……今思うと死ぬ要素が無かったよなあ。
まあ、余裕で終わってよかったですよ。余裕がない戦争とか地獄でしかないもんな。……東の王国は錬金術に力を入れない限り大丈夫でしょう。
……今のうちに戦力増強をした方がいいとは思うけど、騎士爵増殖方法を僕が伝授しに行くのは違う気がするのでパス。戦争は僕が死んでからどうぞ。
まあ、これをやると漏れなく無能王から敵視されることになりますが。戦力増強の何が悪いのか。抑止力は大切だよ。南の王国と戦争になったらどうするんだよ。
まあ、天然の要害があるから大丈夫だとは思うけど。山脈があるもんなあ。トンネルを掘っているわけでも無いし、行軍はかなり大変だと思いますよ。
行ったことないから解らんけど。南の王国に行くのは無理だよなあ。流石に暗殺対象になってしまう。秘密を漏らしに行ったと思われるからな。
流石にその辺の分別はついておりますとも。自分が暗殺対象だと警告されてるんですから。何が駄目かくらいは解る……つもりです。
いやね、錬金術の交流はしたいとは思うんですよ。どんな畜産動物を作っているのかとか。どんな品種改良をしたのかとか。色々と聞きたいことはあるんですよねえ。
まあ、無理なものは仕方ない。大人しく錬金術をしていることにしますよ。……ちょっと不可解な質問を飛ばす事もあるとは思いますが。その辺は臨機応変に対応して欲しい。
錬金生物もまあ、アラクネは性能的にはちょっと暴れそうですが、強さ的にはそうでも無いですし、問題ない範囲だと勝手に思ってるんですが、危険物でしょうか?
危険物な気はするんですよね。いやまあ解っているつもりでも、もっと危険な事ってあるじゃないですか。貴族女性が何処まで狙ってくるのか解らん以上対策の仕様がない。
対策が必要なものを作るなという話は無理です。思い付いたら錬金術したくなるじゃないですか。試してみたくなるじゃないですか。
今後も下手なことをしない様に立ち回りはしたいんですが、……花火は作ってもいいよな? 大人しめだよな? 許されるよな?
後は、祭りか。定期的に祭りをしたい。具体的にはスティナラニアのレイドが終わった時期位に祭りがしたい。新年以外にも祭りを作ってもいいじゃん。報告書は書きましょう。書くのは……紙代とインク代だけだ。只では無かったわ。
でもまあ、まずはゆっくりとしましょう。錬金術も暫くお休み。流石に疲れました。精神的に。
「プー」
「寝てないよー。起きてますよ」
「プープー」
「ん? 何? ……もう出たいのか。出るか。っぁあー、出るか。体拭くからこっち来なー」
「プー」
もう少しのんびりと入っていたかったが、ペフタンが出るそうなので、出ましょうか。……お腹空いたな。エイミーと何処かに食べに行くか。そうするか。
そんな訳で、しばらくお休みします。お店も在庫がある限りで何とかしましょう。偶にはいいじゃん。こんなことが有っても。ちょっと遅い新年を迎えたという事で。今年もよろしくお願いします。
面白かった面白くなかったどちらでも構いません。
評価の方を入れていただけると幸いです。
出来れば感想なんかで指摘もいただけると、
素人作家の私も文章に反映できると思います。
…多分。




