158話 25歳 炭ってどうやって作るんだろう、ダイアじゃないよダイヤだよ、ジャンさんのお使い、兎作り
雨の心配も無い6月の上旬。梅雨なんて無い世界ですよ。どうも、ヘルマンです。季節はあっても雨季なんてものは無いからなあ。…というか雨の日が少ないような気がするんだけど、平地が多いからか? その辺りのことはよく解らんかったりする。
南の辺境伯の所は雨が多いんだろうか? 山が近いから。湿った空気が上昇気流になった時に雲が出来るんだろ? ある程度科学が役に立つ世界なんだと再確認したからね。酸素はあるみたいだし。
…そうするとダイアモンドも作れそうな気がするんだよね。…炭の作り方が解らんのだけど。いやだってさ、恐らく火属性の魔力が燃えているからさ。不完全燃焼もあったもんじゃないと思うんだよね。
酸素を不完全燃焼させるだけなら何度か試行錯誤をすれば行けると思うんだけど、火属性の魔力を不完全燃焼させるの? 無理な気がするんだけど。むしろ炭も燃やすんだよ。火属性の魔力を残しつつ、燃やすとかいう矛盾の産物になるわけで。発想が追いつかない。
というか炭ってさ、火属性の霊地か魔境に落ちてないかな? カンパノの森には無かったと思うんだよなあ。いや炭を探してなかったからちょっと自信ないけど。木は普通に木を…してなかったな。葉っぱが無かった。でも炭では無かったぞ。木材に使える木でしたよ。
炭はちょっと思いつかないので諦めましょうね。…ブラックダイヤがあるんだから、普通のダイヤがあってもいいとは思うんだけどね。…ダイアと違うんだよ。ダイヤなんだよなあ。
ダイアモンドとは違う可能性が高そう。初めの人がなんでこんな面倒な名前にしたのか知らんけど、ダイアモンドじゃ無いんだよなあ。ダイヤなんだよ。多分違う物なんだろう。…納得はいかんけど。
しかし、宝石関連は青明蝋を使ったものが割と出来が良いと思っておりますが、…王都位しか需要が無さそうなところが痛いよね。この領都でも多少は流行るかもしれんけど。騎士爵多いし。
宝石関係の仕事をやっている人が居ないんだよなあ。カットの仕方やその他色々あるでしょう? 細工の才能でいけるのかもしれんけど、宝石を扱うだけの原資があるかといえば無いよなあ。
パトロンになって育てるか? …僕が居なくなったら作る人が居なくなってしまう商売なんて意味なし。…公開するか? 青明蝋と研磨剤と花水晶があれば出来るからな。水恋水晶でも出来るでしょ。
とりあえず、報告書にして広まるのか試してみよう。…流行ればいいんだけど。細工師かなあ。それくらいしか思いつかないんだけど。…研磨剤も売った方が良いのかな。…解らん。
とりあえず報告書は作りましょう。豊穣会にも送りましょう。…何年前に作ったっけ? 大分前の物だよなあ。…まあ、多少のお金になれば良いかレベルで報告書を書きましょうね。別にお金は要らないんだけど、お金の送られてくる枚数で価値を決めている僕がいますから。だって価値基準が解らんし。
代官屋敷に提出して錬金術ギルドにも報告書を出してきました。さあどうなることやら。…細工師もパトロンになってしまおう。一度にやった方が面倒が少ない。まだ17個も余っているんだし、何か作らせよう。
1個か2個で良いよな。後は売って貰おう。稼げるなら稼いでしまってくださいよ。自由市で良い人いないかなあ。細工師細工師…とりあえず、鍛冶師コーナーを一周しましょう。
そんな訳で、一周して3人くらい細工師っぽい人が居たので、それぞれに5個ずつ渡して家に持ってこさせることに。別に1人って決まってないし。…最悪、花水晶じゃなくて、ケルピーの水晶でも出来るでしょ。…大分大きいけど。大きい宝石が欲しい人もいるでしょうしね。
まあ、そんな訳で自由市で一仕事した感じになっております。…他に仕事は無かったよなあ。…冒険者ギルドを覗いていくか。家のレイドはまだ張ってないと思うけど。…マウロさんに一任してるんだよなあ。今年も多分ジョンさんたちと一緒にやると思います。効率が良いからね。
そんな訳で、冒険者ギルドにやってきましたが、…相変わらず酷い掲示板ですね。ケルピーのレイドで一杯ですよ。…他には一応パーティーの募集なんかもちらほらあるが、埋もれてる。…冬場に探しておかないから。時期を考えないとねえ。
…家のスティナラニアのレイドがもう張ってありました。7月の…何日だろう。すみませーん今日は何日ですか? …7月の6日ですかね。レイドの日取りは。いつももう少し後で確認しに来るからなあ。もう張ってあるのか。
で、ジョンさんたちとも一緒にやるみたいですね。話も付けてくれているようで何よりです。効率的にはこのくらいで限界かと。3パーティー目を入れても、15匹を狩れるとは思わないからな。…鉄迎派? あの人たちは見つけた分だけ狩るから。
やれと言われたら30でも40でもやるでしょ。…出会うかどうかが問題だ。狩る側の準備ができていてもポップしてくれないと無理だからなあ。それくらいには鉄迎派は強いんだよ。
冒険者ギルドではこんなもんか。…素材の補充はいいか。特に不足は無いし。さて、帰ってまた星の川作り再開だな。面倒だけど、しないといけないからな。
「おかえりなさいませ、旦那様。ジャンさんが帰ってきていますよ。」
「ただいま。了解、今は厨房かな? そのうち戻ってくるでしょ。」
ジャンさんが帰ってきましたか。大体この時期に帰ってくるんですね。…ちょっと早かったかなあ。いつもの時期を知らんけど。まあ、待ってる間に魔水作りに精を出しましょうね。いざ。
「おっ、ヘルマンの旦那。戻ってきましたよ。」
「ちょっと待っててください。あと5分くらいで終わりますから。」
あと5分くらいで魔水にし終わります。途中でやめられないからな。時間がかかる作業も待ってもらわにゃいかんのです。…そんな訳で5分後。魔水にし終わりました。分離は後でも出来るし、先に用事を済ましましょうね。
「お待たせしました。今回もお使いを頼んですみません。」
「へへ、儲かってますからね。それくらい朝飯前ですよ。」
「それじゃあ…畑の方に出しちゃってください。」
「分かりました。」
「―――ふむ、問題なさそうですね。前情報と大差なしですし。頭も割ってない。…問題なしです。またお釣りをそのまま貰っちゃってください。」
「流石、では有り難く。」
「野菜の新規開拓の方はどうですか?」
「んー、まあぼちぼちといった感じでしょうかねえ。種類は2種類かそこら知らないのがあるって言ってましたよ。」
「まだやっぱりあるんですねえ。」
「林に自生している作物なんかもありますからねえ。そんなのは村で消費する分くらいしか無かったりしますからね。」
「種なんかも手に入れようと思えばいけますか?」
「種は何とも。扱ったことが無いですからね。」
「そのうち仕入れて貰う可能性だけあるとだけ思っていただければ。」
「まあ、知っている村であれば何とかなるとは思いますわ。出来れば簡単なもんでお願いしたいですね。」
「その辺は何とも。まだ計画も立ててないので。」
「ではまたその時に。ではこれで。」
「はい、ありがとうございました。」
さて、ジャンさんからヴァイタルラビットの死体を仕入れまして、ペット作りですよ。…大きな兎ですねえ。カンムリ丘陵のケルピー枠ですからね。兎の毛皮もいいなあ。
とりあえず、材料は揃えてあります。今回は結構本気ですよ。青明蝋10瓶、研磨剤10瓶、水晶鱗10瓶、ウォーターサファイア10個、ソーサリーアメジスト5個、土属性の皮膚10瓶、ジュラルトパーズ5個、竜巻草500本、致風石を50個、風属性の羽根20瓶、ドラテルオパール5個、満月茸30本、命胆石30個、ブラックダイヤ5個、狐藁火苔50瓶、華燭草300本、油炭苔100瓶、各属性魔石1個ずつ、全属性の魔石6つ、普通の魔石6つ。これでいきたいと思います。いきますよ。
7徹は覚悟しております。成功するかなあ。どうかなあ。生きて終えられるかどうかだな。気合を入れて頑張りますよ。
次の日の朝から10徹をかまして丸3日間眠りこけた馬鹿がいたのはもう少し先の話。それだけよく解らない生物を作ってしまったわけですよ。反省してください。
面白かった面白くなかったどちらでも構いません。
評価の方を入れていただけると幸いです。
出来れば感想なんかで指摘もいただけると、
素人作家の私も文章に反映できると思います。
…多分。




