147話 24歳 子猫の名前はシャウト、戦争が近そう、闇属性の特性
魔境が目を覚まし、冒険者たちが今か今かと待ちぼうけていた時期、ケルピーのレイドが始まって久しくです。どうも、ヘルマンです。ケルピーのレイドは起こす気になりません。飽和状態ですから。僕が追加したところでって感じです。
ソロでは行きましたがね。なるべくレイドとかち合わない様に進んだ予定ですが、まあ、3つも4つも動いてるから何処かとはかち合っているとは思います。…別に金が欲しいとか素材が欲しいとかではない。腕が鈍らないかが問題なんです。スティナラニアのレイドはする予定でいますので。
その辺りはルカさんたちとも話をしないといけないでしょうが、道場の訓練生がどんどんと羽ばたいて行っている以上、レイドの人数は膨れ上がっているでしょうね。…スティナラニアのレイドも2つ3つ一緒に動いている可能性もありますが。
まあ、動いていてもいいんですがね。活発なことは良いことです。…それにこれで星の川製造機をどれだけしないといけないか見極める予定でいますので。…5年で終わって欲しい所。それ以上は辛い。僕ももっと錬金術したい。
まあ、適度に錬金術してますがね。この前も子猫を作りましたしね。地面から背中まで15㎝位の小さな子猫ですよ。…少しテンションが上がりすぎて小さくし過ぎた様な気がしないでも無いですが、まあよし。ご飯もオーク肉で良かったし、問題なし。
あ、子猫の名前はシャウトになりましたので。オスメスは無かったので、こいつも繁殖能力が無いんだとエイミーから教えて貰いました。…多分、僕の精霊学の理論上は魔力のバランスが悪いから子供を作れないんだろうな。まあ、強くなればそれでオッケーな感じで作ってますからね。
多分、今は子猫ですが、シャウトもかなり大きくなると思います。…死体は5m位あったからなあ。どのくらい強くなるのかは知りませんが、なんとなくの感覚でいうとスティナラニアとやり合える位には強いと思います。…デュークもね。
ルクスはそこまで強くは無いとは思いますね。…ミズチ位ならルクスだけで勝てそうですが。後は属性相性なんかもあるでしょうが、強さ的にはそれくらいはあるんじゃないかなと。…テイマーが強すぎませんかね? 1人で1軍作れるんじゃ無いでしょうか。
錬金生物部隊は少し反則級だとは思いますね。戦場にスティナラニアを連れて行くような物ですよ? 戦場がレイド会場になりますね。そう思うとやっぱり錬金術師は色々と反則なんではなかろうか。鉄迎派だけでなく、造命派まで戦える可能性が出てきましたよ。
まあ、騎士爵魔導爵だらけのオーモンド伯爵軍も大概だとは思いますがね。一体戦争までに何人に膨れ上がるのか。領軍が1500と他の騎士爵が3500人の5000人規模だと思う訳でして。多分これくらいの規模感にはなると思いますよ。
援軍が5000人というのは多いのか少ないのか分かりませんが。一体いつもどの規模で小競り合いをしているのか分かりませんからね。毎回勝っているようですので、過剰なのは間違いないとは思いますが。…移動だけでも50日かかるって話だしなあ。
一応情報収集は欠かしておりませんとも。村を1つか2つずつ飛ばす位の速度しか出ないだろうと言われていて、それで50日。…流石に全部をゴーレムにするわけにはいかんからね。動かすのは錬金術師でなくとも出来るといっても保守が出来ないからなあ。
それはまあ、生き物でも一緒なんだけど、生き物の方が錬金生物が多いから不測の事態は少ないんじゃなかろうか。移動だけでも一苦労だよ。往復100日。三か月とちょっとだよ。また家を空けることになるんだよなあ。何歳で戦争が起こるか知らんけど。
戦争も何日間行うんだろうか。…10万人規模の戦いと考えて10日位で終わるのか? …5000人の騎士爵が1人当たり20人も切れば終わるなあ。小競り合いって100万人規模で小競り合いなのか? それは小競り合いと言っていいのか知らんけど。
まあ、戦うだけですよ。…多分傲慢さんが出張ってくるんでしょうね。自分は大丈夫だとは思っていない。呑まれる危険性も考慮に入れておかないとね。そして、他の騎士爵も呑まれかける奴らは出てくると思う。その辺は将軍や軍師が何とかするだろうけど。そのための才能さんですから。
将軍や軍師は武器は使えるんだがなあ。ランダムなんだよねえ。別に戦ってくれなくともいいんだが、武器がランダムってのは苦しい所があるだろう。…星の川は当然の様にありますとも。近接戦闘が出来る才能にはあるものだからな。
まあ、将軍の才能も軍師の才能も部隊軍隊を指揮する才能だからなあ。戦って死なれるよりも、生きていて欲しい才能だからなあ。まあ、他の騎士爵たちが死ぬかと言われたら、死なないだろうと答えるが。呑まれたら解らん。吞まれ無いように将軍も軍師もしてくれるとは思うけど。
まあ、戦争は起こるといってもまだ先だろうし、考えても仕方のない所。…だよな? 星の川製造機が終わってからにしてくれよ? 沢山の援軍で行くんだからな。1人も死ぬなとは言えないけどね。負傷者位ならどうにでもなるんだから。
「ニャーン。」
「ああ、シャウト。また来たのか。よしよーし。構ってやるからこっちに来な。」
「ニャー。」
デュークとシャウトはいつも大体子供部屋に連れていかれるんだが、子供たちがもみくちゃにするせいで、シャウトは逃げて僕の所によく来る。デュークは楽しんでいるようなんだが、シャウトは嫌らしい。そして、才能を使って休憩中の所によく来たりするんだ。
「お前は大体僕の所に来れば何か貰えると思って来てるだろ。…いやまあ、あげるけどさ。オーク肉でいいか?」
「ニャーン。」
「はいはい、ほらお食べ。」
シャウトの奴は生より焼いた方が好みという事は解っている。…それだけ僕の所に集りに来ているんだが。ルクスやデュークは生の方がいいみたい。…好みって解らんよね。人間もそうだけど。…うちの子たちは好き嫌いなく食べてくれるけど。
「シャウトー。…またヘルマンの所に逃げてきてたのね。子供たちのお世話を手伝って欲しいんだけど。」
「ニャーニャー。」
「…まあ、もうちょっと大きくなってからでいいか。ちょっと可哀そうなところがあるし。」
「…ちょっと小さく作りすぎた? 猫ってこれくらいの方がいいような気はしたんだけど。」
「これくらいの方が子供たちも遊びやすいわよ? 遊びやすいから逃げるのよ。面倒だからって。」
「ニャー。」
「もう、シャウトったら。」
「まあ、猫って気ままな動物だと思うからこんな感じだとは思うけどね。」
「そうなの? シャウトも子供は嫌いじゃ無さそうなのよね。ちょっと大勢に触られるのが嫌なだけで。」
「ニャーニャーニャーン。」
「ヘルマンは焼いたお肉をくれるから好きみたいよ? 触るのも、もみくちゃにしないしでいいみたいね。」
「集りに来てるのは知ってるけどねえ。フローラさんも僕に餌を持たせるし。」
「本当によく来るものね。上手に休みの時だけに。」
「そうなんだよねえ。構ってあげられる時間帯にしか来ないんだよ。」
「後は畑にいることも多いけどね。日向で良く寝てるもの。」
「ニャーン。」
「夏は屋敷の中の方が涼しいわよ? 木陰よりも。」
「ニャーニャー。」
「そうなの? その辺りの感覚は解ってあげられないかな。」
「ニャー…。」
「…何って言ってるの?」
「屋敷の中は魔力の流れが変だから外の方がいいんだって。」
「…結界のせいかな? その辺りは僕もよく解んないな。デュークは何も言わないの?」
「デュークは何も言わないわね。シャウトだけよ? ルクスも言わなかったもの。」
「…やっぱり闇属性かなあ。」
「ニャー。」
「本人は知らないみたいよ? でも闇属性だとそうなるの?」
「うーん、まだ仮説だけどね。魔力の流れを操作するのは闇属性が一番良さそうなんだよね。アンデッドの召喚の件もあるし、アンデッドを作るにしてもそうだし。何かと闇属性って便利なんだよ。」
「アンデッドと魔力の流れに関係があるの?」
「多分ね。闇属性は意思が通じやすい様な特性があるんじゃないかとは思っているんだよ。」
「アンデッドって意思があるの?」
「いや、無いと思うよ。なんていえばいいかな。テイマーでいうところの感覚共有があるでしょ? あれってアンデッドとも出来るんだけど、多分だけど、闇属性が働いていると思うんだよね。」
「感覚共有ねえ、…確かにルクスやデュークよりもカータンの方がし難いし、シャウトの方がしやすいかなーとは思うけど。」
「カータンはどっちかって言うと光属性だからなあ。多分それが邪魔してるんだと思うんだけどね。」
「…なんかイメージと逆ね?」
「…まあ、確かに。多分、闇属性と光属性の組み合わせで色々と出来ると思うんだけどね。…今は時間が取れないからなあ。」
「ずっと錬金術しているもんね。」
「だねー。子供たちの所にでも行くかな。」
「今は駄目ね。お昼寝の時間になったばかりだから。」
「あらー。じゃあシャウトを構っているか。エイミーはどうする?」
「私もここにいるわ。シャウト、こっちにいらっしゃい。」
「ニャー。」
平和だなあ。平和はいいよね。シャウトも家に馴染んできたし。…子供たちはもう少しシャウトに手加減してあげて欲しいけど。まあ、あのくらいの子供って元気が一杯だからなあ。手加減なんてものは知らない年齢だ。
そのうち、シャウトも大きくなって逃げないで済むようになるだろうけど。もうしばらくかかるとは思うけどね。ああ、畑でカータンが飛んでるなあ。…どう考えても大きくなってるよなあ。タルタランドラン級の大きさだよ。もう少し小さい方が何かと便利なんじゃなかろうか。そんな事を思う日々でした。
面白かった面白くなかったどちらでも構いません。
評価の方を入れていただけると幸いです。
出来れば感想なんかで指摘もいただけると、
素人作家の私も文章に反映できると思います。
…多分。




