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【書籍化】転生少年の錬金術師道  作者: ルケア
オーモンド伯爵領領都オルソン編

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106/201

106話 18歳 ひんやり帽子作ってみた

 2月の中頃だろうかね。お店の前からおはようございます。どうも、ヘルマンです。訓練生も2人になりましたね。ハリー君とマルクですね。腕を千切られた少年はマルクというらしいです。歳は今年で9歳になったとのことですね。武器はブロードソード。僕のよりももう少し幅広ですが細剣の部類ですね。2人で距離を空けてひたすらに素振りです。…マルクの方は才能に愛されたようで2時間程振り続けて気絶と言った感じです。ハリー君はまだなんですよね。意地悪な星7つですよ。それでも1時間半程振れる様になりました。まあ、3時間振って息が上がって来たなってレベルで無いと魔境では通用しませんので。浅瀬で戦うならそれでも良いんですが、騎士爵を狙おうと思ったらやっぱり継戦能力が必要なんですよね。その辺は鉄迎派の訓練で嫌という程に思い知らされました。


 お風呂屋は意外にもすでに良い感じに回転してるんですよね。大体1日に100人前後の客が来るそうです。…裏街を甘く見積もって居ましたね。裏街で致した後に風呂に来ることが多いようです。そして男女比が1対5の割合で女性客らしいです。…大きさを一緒にしたのは間違えたか? いや、冒険者が行き始めたら同じくらいにはなるだろう。冷えたお酒も堅調に売れているようで、そちらは男性の方が買っていくそうです。女性も好きな人は1杯飲んでいくみたいですし、風呂上がりの冷えたエールはそれはそれは気持ちが良いことでしょうね。…家だとエイミーがその口なんですよ。お風呂から上がったら台所に行って1杯飲んで部屋に帰ってくる。冬だけど、辞められないらしいです。僕は飲まないと固く誓いましたので飲みませんが。


 後は、久しぶりに酒屋からネバネバの注文が入りました。…酒屋の利益はどうなっているんでしょうか? 手が離れるのが早かったので詳しいことは何も知りません。…青紙か赤紙にはなっていそうですね、収入が。風呂屋にもお酒が売れて行って居ますし、事業を上手いこと拡大しているようで。店長の能力に脱帽ですよ。…帽子か。帽子はそう言えば見ないな。麦わら帽子はあるが、布の帽子か。貴族はしているかは知らないが、平民で帽子を被っているのを見たことないぞ。夏場の魔境は暑いから流行りそうだよな、帽子。服ほど買い換える必要は無いし。生地は布で良いだろ? あご紐もあった方が落ちないよな。ウォーターウルフの皮辺りでいいかな。さらに氷結草で冷える様にすればかなり流行るんじゃないか? ひんやり布もあるんだよね。その要領で作ればいいよな。よしよし、構想が降って来たぞ。


 今日の昼からの稽古は自分で頑張って貰いまして、僕は自由市に行きましょうね。服飾の才能かなあ。その人を探さないといけないな。まあ同類の才能があればそれでいいけど。服屋当たりで聞き込みと同時に売り込みだな。まずは帽子があるのかどうかの確認だな。そんな訳で、服屋さんを発見。さてさて、どうなりますかね。


「すみません、帽子って売ってますか?」


「帽子ですか? 麦わら帽子は雑貨屋じゃないんですか?」


「布の帽子なんですが、貴方の才能は何の才能ですか? 服飾の才能ですか?」


「私は衣装の才能ですけど…?」


「それを作って貰いたくてですね。工房の方に案内してもらっても良いですか?」


「はあ、構いませんけど。」


 さてさて、巻き込ませて貰いますよ。今後沢山作ることになるのかもしれませんが、頑張って貰いましょう。売れるのは夏場になってからだけど、春先でも売れるかもしれないな。他の工房も巻き込んでしまってくださいね。冒険者が押しかける予定ですので。…僕の所にも沢山来る予定なんだよなあ。繁盛するのは良いが、面倒になりそうだなあ。まあそれはともかく、構想を話して試作品を作って貰わないと。すぐできるのかいな?


 そんな訳で、工房に着きまして、帽子の構造を話す。因みに錬金術で冷たくするという事も忘れずに伝える。…あったかくするのでも良いな。冬場はあったかい方が流行りそう。そんな訳で、15分くらいで試作品が出来る。早い。縫う速度が尋常じゃない。流石才能持ち。そんな訳で試作品第1号が完成。つばが全周にあってあご紐がついて、…前世でいうところのサファリハットだったかなあ。そんな感じ。そんな感じで早速試着。…うんうん、これなら動いても落ちないし、つばも邪魔にならないくらいの広さだし。良いんじゃないでしょうか。


「気に入りました。とりあえず後2つ程作って売ってください。一つ当たり小銀貨3枚で良いですか?」


「はあ、まあ意外と良い値段ですが、それでいいなら構いませんよ。」


「では小銀貨9枚渡しますので、あと2つお願いします。」


 エイミーとアランの分ですね。アランにはまだ少し大きいでしょうが、お出かけの際に頭がひんやりとすればいいので問題ないない。頭に合わせて絞れるようにもしてもらいましたし。頭が大きい人は大きいものを作って貰えば良いと思います。2つで5分。流石才能、早い。一度作った物はさくさくっと作れるんですね。型紙も何も無しで縫っていくんですから凄いですね。あっという間に出来上がりました。


「ありがとうございます。そのうち流行りますので作り方を忘れないでくださいね。」


「流行るんですか? これが?」


「ええ、流行らせますので。では、ありがとうございました。」


 帽子を被ったまま工房を後にして帰りましょうね。…いい仕事をしましたね。日よけの効果もありますから日中に被っても良いものですが、これはひんやり帽子にしてしまう予定なので、さてさて、帰って錬金術のお時間ですよ。


 お店に帰って来ました。2人はリチャードが見てくれていたようで、すでに運び込まれた後のようです。僕が出る時くらいに始めてたからなあ。2時間は経つよな。自由市に行くまでに結構な時間がかかるし。今回は走らなかったしね。さてさて、何を混ぜればいいかはすでに解っているので混ぜましょうね。水属性の素材を混ぜればオッケー。ただし、氷結草では駄目。多分髪の毛が凍る。無難に水流草でしましょうね。


 …つまらない構想でしたね。いや、構想自体は良いものだったんですが。あっという間に3つ終わってしまいました。確かに良いものを作ったとは思うんですがね。こう、混ぜて終わりっていうのもなんだか味気ないんだよなあ。魔力を行き渡らせてお終い。…錬金術をした気がしない。もっとこう、素材を沢山使ってさ、時間を沢山使ってさ、そう言うのが欲しい訳よ。良い構想だとは思うよ? 報告書も書くよ? でもなんだかなあ。こう錬金術しました感が欲しい。


 被ってみた結果、ほんのりと涼しい。…これくらいで十分だよな。あんまり冷たくても頭が痛くなりそうだしこんなもんよな。夏に涼しいと感じれば良いんだし。春先のレイドまで死蔵だな、冬はいらん。冬は温かくする。けど、冬は魔境に行かんからな。僕には温かいのはいらない。冬に魔境に潜る人たちには欲しいものかもしれんけど。まあ、春先に流行らせましょうね。


 さて、終わってしまったので構想を考えましょうね。何が良いでしょうか。水属性の魔境だから水属性の物を作りたいよなあ。…そう言えばソーサリーアメジストって何に使えるんだろうね? ソーサリーだから魔法使いか魔術師に使えるものだとは思うんだけど、錬金学術院では買わなかったからな。在庫も増えているだろうし、とりあえず10個くらい買っておきますか? ついでにミズチのウォーターサファイアも買っておきましょうか。何に使えるのか知りませんが、最悪魔石にすれば良いんですから。さて、錬金術ギルドに行ってみましょうか。…時間はまだ大丈夫だよな。思い立ったが吉日、早速行きましょうね。ついでに色々と買ってきましょう。


面白かった面白くなかったどちらでも構いません。

評価の方を入れていただけると幸いです。

出来れば感想なんかで指摘もいただけると、

素人読み専の私も文章に反映できると思います。

…多分。

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― 新着の感想 ―
[良い点] やりごたえのある錬金だけじゃないんですね!
[気になる点]  頭寒足熱、暑い夏にひんやりは良いけど頭を暖めるのは止めといた方が良いのでは?頭ではなく首を暖めた方が良いと思います。ニットキャップ&物理的に暖かくなるマフラーは?
[良い点] マルク少年ががんばってますね。 [気になる点] ついに宝石に手を出すんですね。wktk [一言] エイミーはいける口なんですね。
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