クソ学者
――コワセ――――コロセ――
クロスロードにもあの声が聞こえた。
(俺は、なにを…………している?)
――サリオをコロセ――
(……彼は悪い人間じゃない。だから心苦しいよ)
「グァッ!」
「クロスロード!サリム・は概念使いです。
あらゆるものを惨虐に殺す。気をつけてください」
トレーゼがクロスロードに言った。
(外野が種明かしとは無粋の極みだな)
「ジャアアアアアアアアア!!」
赤いセルタントが吠えた。何か起きたのだろう。
「やっと、あちらの世界で死んでくれたか!赤いセルタント!!」
「…………」
サリオは呆れた顔でトレーゼを眺めていた。
「私は最強の駒を二つも手に入れた。おとなしく私の支配下に入るなら、命だけは助けますが?」
「獣は人の覚悟も理解しないのか……呆れるどころか憐れみさえ覚えるよ」
「いちいち水を差すな、クソ学者。おっと、失敬、口が悪かったかな」
「まあ、獣は人語を解さんか……」
「殺せ!!」
トレーゼの指示により2体のセルタントが攻撃を始めようとする。
「ギィ!」
「グァッ!」
「ジャアアアアアアアアア!!」
(赤いセルタント……声がする……)
――サリムをコロセ――
(違う……俺の敵は……)




