トレーゼ
(トレーゼ!?)
(煉園の研究員がなぜ!?死んだはずだ!)
「トレーゼ博士……報告ではアヴァリスの襲撃で、死んでるはずだが?」
「ああ、だが、殺されかけましたよ。どうにか逃げ延びましてね」
服をたくしあげた腹にはケロイド状の傷跡があった。
「この遺跡は広い。隠れて傷を治す場所は腐るほどあります」
「傑作なのは私が動けるようになった時には、アヴァリスの連中が皆、殺されていたことです」
「……この赤いセルタントにか?」
「そうです。連中が解析していた資料を読んでいたら、私も襲われましてね」
「とっさにコアを手にし、術式を起動した。結果がこれですよ!すばらしい力です!!」
「……貴様の不運は理解する。だが、なぜ未だに術を停止させない?煉園にも報告をしない?」
「そんなの、必要ないからに決まっているでしょう?」
「わからないな。教えてくれ」
「私は今、島中の人間と精神を共有しているんです。それがこの禁忌の力」
「この全能感を知ってしまえば!かつての短小たる個人に戻れはしません!!」
「私は、この術式を全世界へと広げ!人類を超越した存在になるのだから!」
「そのためには優秀な脳が必要です。そこに眠っている三人は実にいい!」
「あなたの脳も私がていねいに使ってあげましょう」
「……憐れな男だ。獣に堕ちたか」
「お前の相手はこいつだ!クロスロード!!やってしまえ!!」
クロスロードは暴走しサリオと敵対状態となった。




