クロスロードの行方
かつてのクロスロードはいつでも、なにかに怒っていた。
(父親の顔は見たことがないし、母親も俺が八歳の頃に病気で死んだ)
(生まれはスラム。頼れる大人なんていやしない。それでも一人で生きていかねばならなかった)
(十年たてば小悪党のできあがりだ。ろくでもない大人に使い捨てられるだけのチンピラ)
(先の人生に希望もないし、救いもない。地べたを這いずり、空を見上げて、唾を吐くだけだ)
「あなた、大丈夫?怪我してるじゃない。」
(そんな時、俺はノエルと出会った)
夢を見ていたのか…クロスロードは目が覚めた。
「っ!!ここは?」
「俺のとった宿屋だ。君が拉致されそうなところに、偶然、居合わせてね。助けることにした」
目の前に座っているのは金髪の男だった。
「現状、俺は敵じゃないよ。ミスター・コンバットマン」
「…………」
クロスロードは男を警戒し睨んだ。
「にらむより先に言うべきことがあるんじゃないのか?君一人助けるのも苦労したんだが?」
「それとも君と一緒にいた女性を助けるべきだったかな?」
「……助けてくれたこと感謝はする」
「礼儀は大事だよ、コンバットマン。獣と人間の違いは品性を持つか持たないかだ」
「……お前はなにものだ?」




