レクスの行方
あの事件から1ヶ月の月日が経った。リアはレクスを探すために島々を巡っていた。
「ええっと……この島の近くで、新種の魔物が出たって本当ですか?」
「そうよ……なんでも、セルタントっていうらしいわね」
「どこで見たか、ご存じですか?」
「そ、そうねえ……でもどうしたの?危険な魔物なんでしょ?」
「違うんです、彼は………」
レクスは島を転々しながら自分の居場所を探していた。
「この島もいいところだなぁ……流石にこれだけの時間がたつとインテリゲンチアが恋しくなるなぁ……本当…僕って魔物なのか…人間なのか……」
レクスは海を眺めながら呟いた。
「あんたが決めなさいよ」
後ろを向くとそこにはリアがいた。
「……えっ?リア?どうしてここに?」
「怪物が出たって話を聞いてね。だいたいあんたは!いつも周りに流されすぎ!」
「ご、ゴメン……」
「でもまあいいわ……生きてたんだしさ」
「インテリゲンチア、帰ってくるんでしょ?」
「大丈夫……なのかな?」
「大丈夫よ。あんたの故郷でしょ」
「ありがとう。でも今は……まだ帰らない」
「そりゃどうして」
「僕はこの力の使い道を……見つけたいんだ」
「ヒーローになるために?」
「ヒーロー……ね。急には無理だけど……志は、高くもっておきたいな……!」
「そう…レクス、絶対いつか帰ってきなさいよ!」
「うん…リアも元気でね」
セルタント…それは、人ならぬ姿に変身する魔性の存在。
夜の街にはびこる悪を前に、少女は魔術を操り、少年はもう一つの己に変わる。
少年はこれからもヒーローを目指して生きていく。




