人間ならざるもの
「えっ!?」
「うわあああああ!!」
遺跡の奥から激しい光がほとばしりレクスは光に飲み込まれた。
…………
気がついたらレクスは、化け物なっていた。そんな感覚があった。
おかしなもので、化け物になっても、レクスは冷静だった。
「……これ、僕の手?」
「ジャアアア――」
声は、言葉ではなく、奇怪なうめき声となって響いた。
レクスの手は……なんていうか、人間の形じゃなくなってる。声もこの通りである。
(帰りが遅いと、おじさんにこっぴどく怒られてしまう…)
(でも……こんな僕をおじさんが見たら、どうするだろう?)
(どうするんだよ……これ……)
そこには、膝をかかえてメソメソしてる怪物が一匹いた。
誰かが来た。女の魔術師と1人の男がいる。
「感知性魔術に反応があった。実験を見られたかもしれない」
「スパイか……?そっちにはいたか?」
「……いや、こっちにはいない」
「実験を見た者は、生かして帰すな!」
(僕は物陰……というか、とっさの判断で……)
レクスは遺跡の天井にへばりついていた。とんでもない跳躍力。敏捷性、パワー…人間を遥かに凌駕している。
(えっと……僕、いよいよ人間じゃなくなったみたい)
(それより、生かして帰すなって。どういうこと?)




